横須賀に来ているのだからと、近くに住む親しい友人を誘い会食を楽しむことにいたします
選んでいただいたお店は歴史ある日本料理店『あら井』
横須賀という地の利を活かした旬の地魚や野菜を使ったお料理は月替わりで提供されることから、四季それぞれの味わいがいただけると期待が膨らみます
偶然にも宿泊しているホテルの最上階ということで、研修を終えホテルに戻った後にひと休みすることができたこともありがたいのですが…
約束の時間にお店へとエレベーターで昇ってみますと、そこには雅な金屏風の前に五月飾りが飾られるなど想像以上に格式を感じる雰囲気であります
店内は全てが個室だとのことで〝蔵王〟と名付けられたお部屋をいただいたのですが、ミシュランガイドで快適度の評価が〝非常に快適〟と掲載されたことも頷けます
おもてなし会席とある〝雪〟〝月〟〝花〟と3つのコースから〝月〟を選びます
大中小とあればついつい真ん中の中を選んでしまうのが心理というものでありまして…
最初に提供される「前菜」には〝小肌桜葉寿司〟〝帆立磯辺焼〟〝ホタル烏賊沖漬け〟〝もずく酢〟〝白だつ吉野煮〟〝空豆ヨーグルト和え〟〝よもぎ麩田楽焼〟が盛られます
里芋の茎だという〝白だつ〟の歯ざわりに新鮮さを感じますし〝小肌桜葉寿司〟ではほんのりとした桜の香りが印象的でありました
続く「椀替り」は〝栄螺つぼ焼〟とのことでありまして…
コリコリとした歯ざわりや肝のほろ苦いお味、そしてスープからは醤油の香りと磯の香りを感じて…
蒸し雲丹の甘みとともにおいしくいただきました
曲げわっぱの器に盛られる「造り」
刷毛で醤油を塗っていただくお寿司や、青葱の緑が映える泥酢でいただく地魚のお刺身、そしてとろけるような舌ざわりがおいしい鮪の大とろと、趣向が凝らされた楽しさとおいしさを堪能させていただきます
「強肴」として提供されるのは〝わらび鍋〟とのことでありますが…
サシが美しい牛ロースは実に柔らかく、脂身の甘みもあっておいしくいただけますし、薄味のおつゆは飲み干したくなるほどに上品なものでありました
強肴をいただいたあと、食事の前の口直しとして提供される「止肴」は〝うなぎの白焼〟でありまして…
口当たりがやわらかな加減酢の爽やかさが良い感じでありますし、見事な包丁さばきを感じる胡瓜や茗荷とともにいただきます
「食事」は〝筍ご飯〟
シャキッとした歯ごたえが楽しめる旬の筍がやさしいお味で炊き込まれていまして、結構お腹は満たされていたのですが山椒の香りとともにおいしくいただけるものであります
仲居さんからお替りを勧められましたのでつい…
「デザート」は〝抹茶羊羹〟と〝胡桃菓子〟
それに苺と甘水が添えられていまして…
前菜からデザートまで全てに満足できるお料理でありました
【日本料理 あら井】
神奈川県横須賀市若松町2-8 セントラルホテル9F
046-824-1234