夜、弟子に誘われ横浜へと出掛けます
弟子と言っても、ワタシのところの見習いなんてものではなく、クライアントさまなのですが弟子と兄貴と言った感じで仲良く付き合わせていただいている方でありまして・・・
その付き合いは10年近くになりますかね
横浜駅から1kmほど離れたところにある平沼橋商店街という古くからある商店街
こちらも例に漏れずシャッター街とでも言いましょうか かつての賑わいを全く感じることが無いところであります
そんな中にあって1軒だけ、とにかくお客さまを集めている人気店があるということで、弟子に連れて来ていただきます
確かに店頭を見ますと、キレイに掃除されたピカピカのサンプルケースがありますし、これまた色あせや破れが無いノボリ旗が立てれていまして、真摯に真摯な気持ちで営業されていることが伝わってきます
なんとこのお店、創業は1920年だと言いますから、1世紀近くも営業している老舗中の老舗なのでありますが、それに胡坐をかくことなく、時流に合わせて変化している姿も感じられます
モダンな店内には、10人ほどがカウンター席のように使える大テーブルがひとつ、その奥に4名掛けのテーブルが5つほどと、座敷があるようです
外からはそんなに大きなお店には思えなかったのですが、いわゆる鰻の寝床っと言った感じの奥に深いお店でありますね
18:00前でありましたが、カウンターの席は先客で埋まっておりますし、奥のテーブルは全て予約で埋まっているとのこと
噂に違わぬ人気店であるようですね
20分ほど待てば・・・ とのことでありますし、折角ココまでやってきたのですから店頭に置かれた長椅子で待たせていただくことにいたしましょう
その後も続々とお客さまが来店され、気付きますとソコには人だかりが出来ていました
“丸ごと炙り玉ねぎ”
正式な名称は覚えておりませんが、たしかこんな名前だったように思います
一度レンジで加熱しているのでしょうか? 芯までもがとろりと柔らかくなっていて、玉ねぎの持つ甘さを十分に堪能することが出来ます
添えられたお味噌を付けていただくのですが、これは江戸味噌なのでしょうか?
見た目は八丁味噌のようでもありますが、それほど酸味はありませんし、塩味もまろやかでありました
新玉が出始めていますので、旬の美味しさとしてこういった商品はうれしいものですね
その他いくつかの商品をいただき、その全てに納得をしていたのですが・・・
この刺盛りが登場した時には度肝を抜かれる思いがいたしました
なんですか、このトロは これだけでも何千円かは取られそうなシロモノがドーンと豪快に盛られているのです
他にも鯛や中トロ、ホタテにイカと立派に盛られていますし、それらはきっと凍っていたものではないと思われます
これだけのモノ、すし屋でも滅多にいただくことが出来ないほどなのであります
しかもそれが、2000円とは・・・ 儲け度外視なのでしょうかね?
そんな心配を他所に、お口の中でとろけるトロを堪能させていただきました
〆にいただいたのが、こちらの名物と言うか看板の商品である“きざみ鴨せいろ”
「熱々ですから気をつけてください」と出されたそばちょこの中には5mmほどにきざまれた鴨肉がどっさりと入っていまして、甘いつゆの香りとともに、その風味も感じることが出来ます
そばは上品な更科でありまして、そばの香りとともにすすり上げますと、ちょっと硬めの歯応えがある麺が喉を通ります
これは美味しいです なるほど1世紀続く蕎麦屋だけのことはある
そう頷けるほどのお蕎麦に大満足
ココはちょっと内緒にしておきたいというか、贔屓にしたいお店でありますね
厳しいと言われる飲食業界
しかし、それは大手チェーン店さんからの客離れが大きな数字として現れているものであって、お客さまのことを考えながら真摯に営業をする小さなお店には溢れるほどのお客さまが集まっているのであります
これは、ワタシのクライアントさんたちや、これから独立開業をしようと思っている方にとっては大きなチャンスが来ているのだと思います
夢を持って頑張りましょう
【平沼 田中屋】
神奈川県横浜市西区平沼1-5-21 田中屋ビル1F
045-322-0863