近研ブログ

國學院大學近代日本文学研究会のブログです。
会の様子や文学的な話題をお届けします。

夏合宿の感想

2010-08-07 20:37:12 | Weblog
合宿委員の方や幹事をなさった方本当にお疲れ様でした。

今回初めて近研の合宿に参加させていただきましたが、噂通りタフなものでしたね・・・。
激しい運動もしていないのに、全身筋肉痛になったのは初めてだったので少々驚きました。
それでも合宿に参加して楽しめたのは良い思い出になったのでよかったです。



今回の合宿地の仙台には去年も来ていたので正直新鮮な感動はなかったのですが、皆様と観光できたことはとても楽しかったですし、勉強になったことも多くあったので素晴しい経験になりました。
そしてそのような中で私が特に印象に残ったのは、仙台文学館に展示されていた井上ひさしの原稿に書かれていた「一般論は絶対に書くな。」「常に自分を語れ。」「誰にも書けないことを誰にも分かるように書け。」という言葉です。
やはり良いこと書くなぁと純粋に感銘を受けました。


こんな感じで簡単に感想を書かせて頂きましたが、実を言うと合宿に参加して一番嬉しかったのは、今まであまり話すことの出来なかった先生や先輩方と楽しく話せたことかもしれません。
未熟者なので読書会や例会でまともな意見も質問も出来ませんが、これからも可愛がって頂けたらと思っています。

皆様今回は本当にありがとうございました。





夏合宿を終えて

2010-08-07 00:58:00 | Weblog
こんばんは、ハギワラです。
幹事の方々、参加者の皆様2泊3日の合宿お疲れさまでした。
私自身いろいろなものに触れることができ、とても充実した3日を過ごすことができました。食べ物に景色に……仙台はいいところですね!東京とあまり変わらない暑さの中での合宿でしたが、夏の良い思い出となりました。

私は、宮城県美術館や青葉城が印象的でした。
宮城県美術館では、小企画展(人を描く・つくる-人間へのまなざし)、常設展、佐藤忠良記念館や佐藤忠良記念館開館20周年記念特集(写真家ベンジャミン・リーの見た彫刻家佐藤忠良)を見ることができました。敷地が広く、たくさんの作品が展示されている館内は外の炎天下とはまた違う空気を感じさせてくれました。
一番好きな展示物は佐藤忠良さんの手を撮った写真です。なんともいえない手の皺、丸み、厚さが生命を感じさせる一枚でした。
小企画展に展示されていた「西へ」という斎藤隆さんの作品は「不思議な存在感があるな…」と思いながら見ていました。(描かれていた人?の顔面が少し怖かったので印象に残っているのかもしれません。)
また仙台に来ることがあったら、もう一度訪れてみたいと思います。

青葉城ではおなじみの伊達正宗の像を初めて見ることができました。実物は想像したものより大きく、驚きました。景色の眺めが綺麗で、夜景を見たかったです。(青葉城へ向かうバスに乗車中、昔は「身分の高い人しか渡れなかった、大橋」を通りました。当時歩いて城を訪れていた人達を思うと……頭があがりません。)

最終日の自由時間では、とてもおいしいずんだもち(味のかき氷)を頂きました!夏らしい香りや色、ずんだの味は忘れられません。ごちそうさまでした。
お土産に買った牛タンジャーキーは評判がよかったです。また、大好きな萩の月も食べることができ、幸せでした。


今回の合宿のために準備をしてくださった幹事の方々、本当にお疲れさまでした。
充実した3日間を過ごすことができましたが、次回の合宿では計画の段階でもっと積極的に意見を出していきたいと思います。

2010 夏合宿 感想

2010-08-06 12:10:54 | Weblog
 参加者の皆さん、三日間の合宿いかがでしたか?私はとても疲れました。
これからこの三日間の旅の思い出を簡単に振り返り、その感想を端的に述べてゆきます。

 一日目 七月三十日

 五時起床。出発の前日から慌しかった私は、それが納まらないまま旅路にでた。新宿駅の集合場所に着いたのは午前6時半、バスの受付には明かりが燈っていなく、人もまばらだった。集合場所で私が最初に会った人は幹事のM先輩だった。今回私は合宿委員を務めており、彼も同様であったためお互いに早めに到着したといった感じだった。二人で今後の予定のことを話し合いながら他のメンバーを待っていると、まず院生のRさんが現れ、続いてNさん、Hさん、Kさんが順次到着した。今年近研に入部したT君は若干遅れていたが、彼も無事到着。いよいよ合宿が始まるんだな、と私は思った。
 バスの受付には明かりが燈っており、人びとが経済活動を始めていた。私は受付の人から予約したバスチケットを受け取り、それを皆にくばった。そしてゲートの近くで待機し、係員の指示に従ってバスへと向かった。バスはピンク色の中型バスであり、ロケ用のバスといった印象を受けた。内装もピンク色をベースとしたもので、椅子はふんわりとやわらかめだった。(これがインターネットで書かれていた「リラックスシート」か。)

 仙台駅について、D先生とI先輩に合流した我々は慌しくバスに乗り、目的地の仙台文学館に向かった。文学館は丘の上にあり、周りに木々が並んでいた。中には井上ひさしや、伊坂幸太郎など仙台を舞台に作品を描いた作家の著書などがあった。中でも私が気になったのは中国の作家・魯迅を主人公にした井上ひさしの戯曲「シャンハイムーン」でした。作家が、それも外国人の作家が舞台の主役になっていることが私には珍しく思えました。

 予定より一時間も早くでてしまった我々は、宿について旅の疲れを癒しました。夜の飲み会で私はD先生に色々な「内に込めて」いたことを打ち明かしけてみました。しかし語るということは難しいもので、私は自らが質問しようとしていることの主旨すらもうまくまとめられずにいて、先生からの激的な指摘を受けるだけでした。酒にも負けてしまい、私はただ吐くしかありませんでした。


 二日目 七月三十一日

 五時半起床。泥酔していたはずだったが、すんなり起きられた。周囲を散歩、朝風呂。酔いはすっかり覚めていたようだ。

 我々は二日目の目的地、松島に向かった。そこで遊覧船に乗ったが、船の揺れが激しく、クルージングともいうべき感覚が味わえた。また餌を求めてカモメが集まってきた。私はカメラを手に撮ってみたが、カモメの姿が枠からそれてしまってうまく収まらなかった。船内で売られていた餌(河童えびせん)を子供たちがあげていた姿が微笑ましかった。
 一時間のクルージングを終えた後、我々は寺院に向かった。瑞巌寺へと向かう途中の通りにはたくさんの松の木が並々と立っており、その静かな景色の奥に目的地の瑞巌寺があった。中の寺院は生憎改装中であり、私は宝物館の展示物を堪能した。そこに気になる作品があった。それはある日本人が松島の海岸を描いた絵で、その中には夕焼けがでてその光が海に反射していた光景が描かれていたが、それを見て私はモネの「印象 日の出」を連想した。絵の雰囲気といい、「この絵の画家は印象派の影響を受けているな」と私は思った。
 
 次の目的地・円通院は、広い庭園だったので時間内に全て見ることができなかった。一つ気になったこととは、洋式の庭園が中にあったことである。さらにその庭園内には「アイコ」と名付けられた薔薇があり、これは皇太子殿下の子・愛子様の名から引用したものだそうだ。その薔薇は少し萎れていた。

 午前中を松島で過した我々は仙台に戻り、そこから美術館へと向かった。美術館にはカディンスキーといった画家たちの絵が展示されており、また佐藤忠良の彫刻もあった。我々はそこで遅れて参加したA先輩と合流した。

 宿に戻った我々一行は、O先生と合流し参加者全員で読書会をした。その後の飲み会ではまたしても私がD先生に色々と普段気になることを聞いてみたが、昨日と同様自分の論をうまく展開できずに、先生との討論は終ってしまった。D先生が去った後、残ったメンバーで語り合いを始めたが、そこでも私はうまく自分の言いたいことがいえなかった。
 酔いといえば、今日は酔わなかった。

 三日目 八月一日

 三日目の予定だった美術館を既に行ってしまったため、白紙の計画だった我々合宿委員は先輩たちの助けを借りて代替の計画をたて、そこを見て周った。
 まず仙台城跡に行って、そこで時間を費やした。しかし私はここまでの旅と精神的な疲労でまいっていた。仙台城を後にして、我々一行は晩翠草堂へと向かった。土井晩翠が過した旧居は今の日本にはない昔の日本住いで、その古さが私には味わい深く感じた。

 晩翠草堂を去った後、我々は昼食の場へと向かい、そこで牛タン丼を始めて食べた。今までの旅の疲れもあって、あの牛タンは格別に美味かった。昼食後、我々は自由時間となったが、その間私はM先輩と、T君とずっと喫茶店で話をしていた。話している間に時間はあっという間にたってしまった。そして我々は集合場所の仙台駅へと向かい、そこで解散した。

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 と、色々なことがあった今回の合宿でしたが、今回の旅で私の一番思い出となったことは飲み会でのD先生との話しのやりとりでした。目上の人に話す難しさも感じましたが、それ以前に自分が言いたいことが何なのか解らなかったことが、先生との話し合いで気付きました。もう少し自分の論をうまく組み立てて、先生や他の人とも語りあえるようになりたいと思いました。
 以上私の感想としましてはこのようなものになりました。

 他の人は今回の合宿いかがでしたか?ご感想お待ちしております。

 三年 石井

2010年 夏期合宿

2010-08-05 21:14:48 | Weblog
こんにちは。

今年も近代日本文学研究会は、夏期合宿を行いました。場所は宮城県の仙台です。
夏に東北、ということで涼しければ、と期待していましたが実際は30度超えの二泊三日でした。暑いなかの合宿であったわけですが、その内容もまた、熱い、濃縮したものでした。




「幹事から観た合宿」

まず、1日目から。
先生とI先輩以外で、約5時間かけて新宿から仙台まで高速バスで移動。バスの窓から見えた宮城県の景色は青々とした田んぼで、さすがは米どころという感がありました。

その後、仙台駅で先生、I先輩と合流して仙台文学館へ。小さなところでしたが、近代から現代までの作家の生原稿や資料が置かれていて興味深かったです。

夕方、宿へ到着ののち読書会。宮澤賢治の『ポラーノの広場』をみんなで読みました。
先生がおっしゃられた、マルクス主義の影響、T君が言っていた仏教の影響を含めた「宮澤賢治文学」の広い宇宙的な世界観の前に、僕は正直な話幻惑されてしまいました。
そして、この後には長いながい夜があったわけですが、それは書くまでもありますまい……

2日目は松島海岸へ。
遊覧船に乗って松島に浮かぶ島々を観光いたしました。景色はなかなかのもので、船内の窓越しにもその良さは変わらないものではありましたが、なんといっても、船のうしろで観光客の餌を目当てに飛び回る鴎に驚いてしまいました。〈餌をやる人々と、それを欲しがる鴎……なんとも小市民的な観光だて……〉などと、船尾のデッキで煙草をふかしながら毒念くすぶらせていたのは、暑さのためであったのでしょう。
その後は五大堂、瑞巌寺、円通院という仏閣めぐりののち、再び仙台へ。時間に余裕がありましたので宮城県美術館へ赴きました。ここで、2日目に参加されたA先輩と合流。佐藤忠良という彫刻家が常設されており、近代の日本の洋画家たちの作品、「コンポジション」をはじめとしたカンディンスキーの作品など、非常に充実したラインナップを楽しみました。個人的に、岸田劉生の作品に一目惚れしてしまいました。
そして宿へ向かい、新幹線で来られたO先生を迎えての夜の読書会。2日目は『銀河鉄道』の夜でした。ここでは、作品のなかで描かれた具体的な描写をどう解釈するのか、ということに議論が集中しました。宗教的ともとれる各描写のなかに、ちりばめられた暗示的エピソードには、やはり、奥深い世界がありそうです。

3日目には宿よりほど近い東北大学に向かって、魯迅がかつて学んだ教室、胸像などを見学しまして、のち仙台城へ。山道をバスに揺られて到着しました。町が一望できる景色と、吹き抜ける風のなかで散策。そして、仙台市内へ戻り土井晩翠の旧宅へ向かいました。部屋の中央部に、晩翠がおそらくつかっていたであろうベッドが。〈ここで寝たら、さぞかし良い詩が浮かぶことだろうて……〉などと考えておりましたが、晩翠も寝ながら詩を拵えたわけじゃないだろうから、これは余りになまくらな考えというものでしょう。
昼食は牛タン。舌鼓を打って満腹となりまして、自由時間、でしたが、僕は暑さに負けて思わず喫茶店へ。そこで時間をつぶしてしまい、ろくろく買い物もできずに帰りのバスに飛び乗るという始末でした。

以上簡単に書きましたが、実際は暑い、幹事である僕に不手際があった、などの理由で、かなりハードな旅程であったこと深く反省いたしております。
夏合宿の過酷さ(それと同程度に楽しみもあるわけですが)を、今年も満喫しました。

2年 モロクマ