近研ブログ

國學院大學近代日本文学研究会のブログです。
会の様子や文学的な話題をお届けします。

2008年度春合宿:湯河原・箱根の旅

2009-03-05 20:57:03 | Weblog
合宿お疲れ様でした。せっかくなので合宿中、写真撮影ばかりしていて「パパラッチ」の称号を受けましたエンドウが、簡単に合宿のレポート&写真の掲載をさせていただきます。
※なお、極力顔が写っている写真は避けております。顔が写ってしまうような場合は、修正又はサイズの変更等によって対応しております。

初日は9時に新宿駅に集合し小田急線急行電車、東海道線普通電車に揺られながら1時間半ほどで湯河原に到着。現地集合組との合流を果たして一行は、まずは腹ごなしと昼食をとる予定のお店に向かいました。
 

(左)お店について一同騒然。なんとお店の入口には、今回の合宿委員であるMくんの名前がでかでかと書かれ「本日貸切」の文字が!(貸切の掲示を記念撮影する院生の方々)
(右)お昼はうどん。お盆の左上にある白い小皿の中には湯河原の名物らしい「きび餅」。こちらは先生が合宿参加者へ振舞ってくださった一品です。

昼食後は近くの万葉公園からスタートし、夕方4時過ぎまで文学と関わり・ゆかりのある地を巡りました。
  

(左)萬葉洞門。万葉公園へはここから入り、独歩の湯(という足湯)方面へ各々自由に向かいました。万葉公園には万葉の植物群が植えられています。
(中央)萬葉洞門をくぐって最初に視界に広がるのが、この「かわせみの滝」。(右)の写真のように渓流沿いに散策しました。
(右)写真中央奥には、我が研究会の女性陣が。

 

(左)「独歩の湯」の近くにあるお地蔵様。悪いところにお湯をかけると治るとのことで、みんな一生懸命に頭にお湯をかけていましたw写真の奥でカメラを構えているのは…!
(右)近代史に残る残忍なテロ事件「二・二六事件」で唯一、東京以外で事件の舞台となった「伊藤屋旅館別館“光風荘”」。万葉公園から次の見学地へ向かう道すがらに発見しガイドの方に詳しくお話を伺ってきました。中には事件の関係者の遺品や資料などが揃えられ、事件について当時の資料を基に体験することが出来ました。

  

(左)島崎藤村が「夜明け前」の原案を練ったという「伊藤屋」。他にも多くの文人が宿泊したといいます。先ほどの「光風荘」の本館にあたります。旅館の前には、島崎藤村を記念する碑が建てられています。
(中央)記念碑の前で集合写真。
(右)不動の滝。落差は15メートルですが、落ちる水の量は随分多かったように思います。滝の近くに行くと顔に水しぶきがかかってきました。ここ不動の滝からは「湯河原沸石」という鉱石が発見されています。滝の前では、先生が全員の集合写真を撮影してくださいました。滝の入口にあった茶店では、おみやげ物などを各々が見ていたようです。



あまりに盛りだくさんの内容だったため西村京太郎記念館にはいけませんでしたが(閉館時間になっていました)、大満足な一日目でした。旅館では「近代日本文学研究会」と掲げられており、当日は我々だけの貸切状態。今回は「貸切」がキーワードになったといえるかもしれませんw夜は読書会、懇親会が行われ会員間の親睦が深められました。

二日目は、先生の提案で湯河原梅林を見学した後、箱根に足を伸ばしました。この二日目は、様々な電車に乗車しての移動となり大変充実しました



 


午前中は湯河原梅林にて梅の香を楽しみました。咲き乱れる梅林には、メジロといった野鳥も訪れており、また前日とうって変わり一面に拡がる青空のおかげでとてものどかに穏やかになることができ、全員前日の疲れなど一気にふっとんでしまったように思えます。(特に合宿委員のMくん)

 

(左)先生を初め、カメラを持っているメンバーは、思い思いの写真撮影に余念がありませんでした。
(右)晴れた空の中、梅林からは相模灘を見ることが出来ました。

梅林のあとは、箱根の見学。電車に乗る機会が増え、パパラッチエンドウ(テツ)は、かなり興奮気味に(笑)

 

(左)梅林の見学を終えると湯河原の見学は終了。一晩明かした湯河原に別れを告げ東海道線にて小田原へと戻ります。(写真は東海道線E217系電車)
(右)小田原からは、箱根登山鉄道線に乗り換え。箱根登山鉄道線の小田原~箱根湯本間は、有名な三線軌条。これは箱根登山鉄道の車輌が標準軌(1,435mmの線路幅をもつ軌道)であるのに対して、小田急線の車輌が狭軌(1,067mm)であるため両方の車輌が通ることが出来るように、標準軌と狭軌が併設されているものです。この区間は小田急の車輌しか走りませんが、箱根湯本~強羅間で使用されている箱根登山鉄道の車輌が小田原近くの車庫へ回送するためにこのような線路になっています。ちなみにこの区間を走るのは小田急5000形電車。我々は5056Fに乗車しました。


箱根湯本で昼食をとった後、しばしの自由時間を堪能し(おみやげなどを購入)、箱根登山鉄道のスイッチバックを堪能。強羅までゆき、ポーラ美術館を見学してきました。佐伯祐三の企画展を中心に、世界的な絵画をじっくりと見学してきました。

 


ちなみに箱根湯本~強羅間で乗車したのが、これらの箱根登山鉄道の電車。箱根湯本~強羅間は、鉄道路線としては世界第二位を誇る急勾配の路線であり、終点の強羅までは3回のスウィッチ・バックをしなければなりません。かの内田百もスウィッチ・バックには感銘をあげていましたが、合宿参加メンバーも感銘できたのではないでしょうか。
(左)箱根登山クモハ1000形(ベルニナ号) 行きで乗車
(右)箱根登山鉄道モハ2形(108号) 帰りで乗車

この後は、小田原へ戻り小田原駅前で軽く夕食をとり小解散、一部のメンバーがここで解散し、残ったメンバーは小田急線でまた1時間半ほどゆられて新宿へ帰りました。いろいろあった合宿ですが、とても面白い体験、貴重な経験、そして勉強が出来たように思います。