近研ブログ

國學院大學近代日本文学研究会のブログです。
会の様子や文学的な話題をお届けします。

春合宿レポート*伊豆

2015-03-20 00:15:27 | Weblog
ご無沙汰しております。2年の石川です。
今回は3月4日から5日にかけて伊豆で行われた、近研の春合宿の模様をお伝えしようと思います!

【3月4日*1日目】
東京は事前の天気予報で前日の夜から朝方にかけてぐずついた天気が予想されていましたが、集合時間には雨も止んでおり、ほっとしました。
新幹線を使われる先生とは現地で集合する予定でしたので、学部生一同は伊豆長岡修善寺ライナーという高速バスに乗車し、約3時間かけて修善寺駅に向かいました。本来2時間半程で着く予定でしたが、渋滞により到着時刻が遅れてしまい、幸先いいスタートとは行きませんでした。
しかし、現地では青空が広がっており、ちょうど啓蟄の頃合いとぴったりな、春の訪れを感じさせるすがすがしい陽気で大変心地よかったです。

お昼時の到着でしたので、まず食処おゝきさんにてお蕎麦など各自好きなメニューをいただきました。伊豆名産の山葵が付いてくるセットが比較的人気でした。
お食事をいただいた後、バスで修禅寺に向かい、自由散策の時間となりました。
私は修禅寺を参拝した後、先生に竹林の小径を案内していただきました。見渡す限り左右に背の高い竹が並んで風にそよぐ光景は、普段なかなか目にすることができないもので、癒されました。また、渡月橋や虎渓橋などの橋の架かった桂川の美しい風景も堪能しました。
自由散策を終えた後、バスを乗り継いで天城ミュージアムに向かいました。企画展としてトリックアートの展示がされており、鑑賞するだけではなく、参加しながら楽しめる作品が多かったので、皆でカメラを構えながら盛り上がりました。また、天城会館からは富士山の姿も見えたのが印象的でした。

宿泊先の白雲楼さんに到着すると、夕食をいただいた後に読書会を行いました。今回は伊豆合宿ということで、川端康成「伊豆の踊子」を扱いました。
この作品が主人公の過去回想体で書かれている点を発端として、「私」の人物像に迫る議論が多くなされました。踊子をはじめとする旅芸人たちとの交流が、語る時点での「私」にとってどのような意味合いを持つものであったのか、その語りに注目して分析を加えていきました。
また合宿恒例となっております読書会の後の懇親会では、学年の垣根を越え、親睦を深めることができました。


【3月5日*2日目】
 合宿2日目は、まず浄蓮の滝へ向かいました。歌などでも有名な地であることは知っていましたが、個人的に初めて訪れる場所だったので、楽しみにしていました。長い階段を下りた先にある滝はテレビなどで観るより迫力があり、とても綺麗でした。また伊豆の名産品でもある山葵畑も広がっており、豊かな水の恵みを感じさせる風景でした。

 昼食に伊豆の佐太郎さんで紅葉丼をいただいた後、バスで昭和の森会館へと向かいました。昭和の森会館に併設された伊豆近代文学博物館では、川端康成や井上靖など、伊豆に纏わる作家と伊豆の自然に関する展示を観覧しました。また、中に入ることはできませんでしたが、井上靖旧邸を眺めることができ、この地で生まれた文学に思いを馳せる貴重な時間となりました。
 
合宿最後のスポットとして訪れたのが、宙SORA渡月荘金竜さんです。こちらでは日帰り入浴ということで、温泉に入りました。露天風呂からは2日間に渡った合宿の〆に相応しく、雄大な景色を臨むことができ、旅の疲れも癒されたのではないかと思います。

 以上で合宿の全行程が終了し、学部生は高速バス、先生はJR踊り子号で東京へと戻りました。1泊2日という短い間でしたが、伊豆の豊かな自然の中で、春の足音を感じられたり、会員や先生と今まで以上に親睦が深められたりと、良い合宿になったのではないでしょうか。
何かと至らない合宿委員長でしたが、今回の旅が、参加者にとって素敵な思い出となれば幸いです。私個人としては大変楽しく、4月からの新たな年度に向けてのやる気を蓄えることができた合宿でした。



2年 石川(4月からは新幹事です。頑張ります!)