チェコ・プラハに住む友人から送られてきた、雪が降っている「プラハ本駅」(Praha hlavní nádraží、プラハ・フラヴニー・ナードラジー)の写真です。
プラハの中央駅でもあり、近郊への列車、国内各地への中距離列車、ベルリン・ドレスデン方面の北行きとウィーン・ブダペスト方面の南行きなど、各国の主要駅を結ぶ国際列車が、数多く発着しています。
まずは、駅舎が見渡せる西南側から撮られたものです。
ホームには、シュコダ社 (Skoda) 製造の363形電気機関車が牽く列車が止まっています。
シーメンス社 (Siemens) 製造の愛称「タウルス」(Taurus) 1216形、国際列車「レイルジェット」を牽引する電気機関車も。
手前には、ユンボ装置が搭載されている、薄黄色と赤色に塗られた作業用モーターカー「MUV69.2」や、自動車運搬専用貨車が置かれています。
他には、シーメンスの「ベクトロン」(Vectron) 193形も止まっています。
別の雪の日に、駅のプラットホームから撮られたものです。(日本のように改札口がないので、乗客でなくとも自由に行けます)
巨大なドーム天井(トレイン・シェッド)が、2つあります。列車が入ってきました。
手前の、黄色の列車は、「レギオジェット」(RegioJet)社ので、国内とスロバキアなどの主要都市を結ぶ、国際私鉄列車です。(チェコの鉄道は「上下分離方式」(列車運行会社と鉄道維持管理会社=チェコ国鉄、が別) になっていますので、私鉄列車はチェコ国鉄から線路を借りる形で運行しています)
ホームには、2階建ての471形近郊運用電車「シティエレファント」や、奥には、363形と思われる電気機関車が止まっています。
一番西端の1番ホームには、810形ディーゼル客車 (810 501-7) が止まっています。これは、プラハの西方面にある、「ルドナ」 (Rudná) 行きの各駅停車 (表示はOs) のようです。
別のホームには、アルストム(Alstom)社製造の「ペンドリーノ」(Pendolino) 682形が止まっています。車体傾斜式電車で、プラハ-ウイーンやプラハ-オストラヴァ間などで、特急電車「スーパーシティ」として運転されています。
構内の線路には、111形入換用電気機関車 (111 023-8) が。
止まっている380形電気機関車 (380 017-4) は、「KOMETA EXPRES」と書かれてありますので、ブルノ市のサッカーチーム「コメタ」のラッピング仕様のようです。ゲームがある試合会場の都市に、サッカーファンを輸送する専用列車を牽引することがあるのでしょう。
「シティエレファント」が、出発していくところです。車体に大きく落書きがされているようですが、そのままにして運行しているようです。
ずっと先の方、ヴィノフラディ・トンネル近くの留置線には、363形機関車が止められています。
駅のマンホールの蓋は、駅舎がデザインされています。
駅舎は、地上3階、地下1階で、3階はカフェなどがあるホール、2階はプラットホーム、1階はコンコース、地下1階は地下鉄ホーム、になっています。
構内の様子です。
メインエントランスの、ドーム屋根の下のホール天井や壁面は、優美な装飾で覆われています。
ここには、「ファントヴァ・カヴァルナ」(Fantova kavárna) という、カフェがあるようです。
1階コンコースで、出発案内と、ホーム (とドーム屋根下のホール) へのエスカレーターです。
駅ナカには、ファッション服装店など、いろいろなお店が入っているようです。
さて、コンコースには、今月13日から、「ドライジン」(Draisine、ドレジナ) と呼ばれる「線路検査車」(軽量補助鉄道車両) が展示されています。一見、自動車のようですが、車輪なのでレール上しか走れません。
この車両は、イジー・メンゼル (Jirí Menzel) 監督による、1966年の映画「厳重に監視された列車」(Ostře sledované vlaky, Closely watched trains) の撮影でも使われました。ロケは、プラハの南西約20kmのロジェニツェ (Loděnice) の駅舎とその周辺で行われました。(その1シーン)
映画は、第二次世界大戦中、ドイツ保護領下のチェコスロバキアの駅で働く操車係の青年の青春物語で、作家ボフミル・フラバル (Bohumil Hrabal) による1965年の小説に基づいて映画化され、アカデミー外国語映画賞などを受賞した作品だそうです。(日本では2008年に劇場公開) (本の表紙はネットからの画像)
ここに展示されたのは、故メンゼル監督の85歳の誕生日を祝う記念イベント、とのことです。「Dm6・52001」のナンバープレートが付けられていて、自動車・鉄道車両を製造するタトラ社によって、自動車の15/52タイプ (15=コプシヴニツェ工場、52年シリーズ) を流用して1952年に造られ、1970年代の終わりまで使われていたようです。
6人乗り、ガソリン4気筒1900cc、空冷式、27馬力、2速+リバース、最高速度80 km/h (車体にR80の表示、ČSDはチェコスロバキア国鉄の略) で、現在はレストアされ、国立技術博物館に所蔵されています。
さて、このような車両、どこかで見たことがあるな、と思い出し、探してみると、「ラジオ・プラハ」のベリカード、2009年の鉄道車両シリーズの1枚に使われていました。
ベリの車両は、濃緑色で「Dm4・47044」となっていて、プルゼニ東南のシュヴィホフ(Švihov)駅に止まっているところです。
この車両は、1947年製造、4人乗りで、愛称は「マルシュカ」(Maruška、女性名) 、現在はレストアされ、タトラ博物館に展示されています。タトラ社で造られたドライジンは全14 両で、今は5両しか残っていないようです。(同種のは、シュコダ社などでも造られています)
今回、ネットによる検索で、いろいろなことがわかりました。ベリをもらった時点では、線路点検用モーターカーか、ぐらいしかわからなかったのですが…。時代とともに、ネットの検索ヒット項目も進歩していることを感じました。
(なお、文中のカタカナ表記については、あいまいです)
最後に、この1年間、ブログを読んでいただき、ありがとうございました。
では、みなさん、来年もGood Listening!を。
プラハの中央駅でもあり、近郊への列車、国内各地への中距離列車、ベルリン・ドレスデン方面の北行きとウィーン・ブダペスト方面の南行きなど、各国の主要駅を結ぶ国際列車が、数多く発着しています。
まずは、駅舎が見渡せる西南側から撮られたものです。
ホームには、シュコダ社 (Skoda) 製造の363形電気機関車が牽く列車が止まっています。
シーメンス社 (Siemens) 製造の愛称「タウルス」(Taurus) 1216形、国際列車「レイルジェット」を牽引する電気機関車も。
手前には、ユンボ装置が搭載されている、薄黄色と赤色に塗られた作業用モーターカー「MUV69.2」や、自動車運搬専用貨車が置かれています。
他には、シーメンスの「ベクトロン」(Vectron) 193形も止まっています。
別の雪の日に、駅のプラットホームから撮られたものです。(日本のように改札口がないので、乗客でなくとも自由に行けます)
巨大なドーム天井(トレイン・シェッド)が、2つあります。列車が入ってきました。
手前の、黄色の列車は、「レギオジェット」(RegioJet)社ので、国内とスロバキアなどの主要都市を結ぶ、国際私鉄列車です。(チェコの鉄道は「上下分離方式」(列車運行会社と鉄道維持管理会社=チェコ国鉄、が別) になっていますので、私鉄列車はチェコ国鉄から線路を借りる形で運行しています)
ホームには、2階建ての471形近郊運用電車「シティエレファント」や、奥には、363形と思われる電気機関車が止まっています。
一番西端の1番ホームには、810形ディーゼル客車 (810 501-7) が止まっています。これは、プラハの西方面にある、「ルドナ」 (Rudná) 行きの各駅停車 (表示はOs) のようです。
別のホームには、アルストム(Alstom)社製造の「ペンドリーノ」(Pendolino) 682形が止まっています。車体傾斜式電車で、プラハ-ウイーンやプラハ-オストラヴァ間などで、特急電車「スーパーシティ」として運転されています。
構内の線路には、111形入換用電気機関車 (111 023-8) が。
止まっている380形電気機関車 (380 017-4) は、「KOMETA EXPRES」と書かれてありますので、ブルノ市のサッカーチーム「コメタ」のラッピング仕様のようです。ゲームがある試合会場の都市に、サッカーファンを輸送する専用列車を牽引することがあるのでしょう。
「シティエレファント」が、出発していくところです。車体に大きく落書きがされているようですが、そのままにして運行しているようです。
ずっと先の方、ヴィノフラディ・トンネル近くの留置線には、363形機関車が止められています。
駅のマンホールの蓋は、駅舎がデザインされています。
駅舎は、地上3階、地下1階で、3階はカフェなどがあるホール、2階はプラットホーム、1階はコンコース、地下1階は地下鉄ホーム、になっています。
構内の様子です。
メインエントランスの、ドーム屋根の下のホール天井や壁面は、優美な装飾で覆われています。
ここには、「ファントヴァ・カヴァルナ」(Fantova kavárna) という、カフェがあるようです。
1階コンコースで、出発案内と、ホーム (とドーム屋根下のホール) へのエスカレーターです。
駅ナカには、ファッション服装店など、いろいろなお店が入っているようです。
さて、コンコースには、今月13日から、「ドライジン」(Draisine、ドレジナ) と呼ばれる「線路検査車」(軽量補助鉄道車両) が展示されています。一見、自動車のようですが、車輪なのでレール上しか走れません。
この車両は、イジー・メンゼル (Jirí Menzel) 監督による、1966年の映画「厳重に監視された列車」(Ostře sledované vlaky, Closely watched trains) の撮影でも使われました。ロケは、プラハの南西約20kmのロジェニツェ (Loděnice) の駅舎とその周辺で行われました。(その1シーン)
映画は、第二次世界大戦中、ドイツ保護領下のチェコスロバキアの駅で働く操車係の青年の青春物語で、作家ボフミル・フラバル (Bohumil Hrabal) による1965年の小説に基づいて映画化され、アカデミー外国語映画賞などを受賞した作品だそうです。(日本では2008年に劇場公開) (本の表紙はネットからの画像)
ここに展示されたのは、故メンゼル監督の85歳の誕生日を祝う記念イベント、とのことです。「Dm6・52001」のナンバープレートが付けられていて、自動車・鉄道車両を製造するタトラ社によって、自動車の15/52タイプ (15=コプシヴニツェ工場、52年シリーズ) を流用して1952年に造られ、1970年代の終わりまで使われていたようです。
6人乗り、ガソリン4気筒1900cc、空冷式、27馬力、2速+リバース、最高速度80 km/h (車体にR80の表示、ČSDはチェコスロバキア国鉄の略) で、現在はレストアされ、国立技術博物館に所蔵されています。
さて、このような車両、どこかで見たことがあるな、と思い出し、探してみると、「ラジオ・プラハ」のベリカード、2009年の鉄道車両シリーズの1枚に使われていました。
ベリの車両は、濃緑色で「Dm4・47044」となっていて、プルゼニ東南のシュヴィホフ(Švihov)駅に止まっているところです。
この車両は、1947年製造、4人乗りで、愛称は「マルシュカ」(Maruška、女性名) 、現在はレストアされ、タトラ博物館に展示されています。タトラ社で造られたドライジンは全14 両で、今は5両しか残っていないようです。(同種のは、シュコダ社などでも造られています)
今回、ネットによる検索で、いろいろなことがわかりました。ベリをもらった時点では、線路点検用モーターカーか、ぐらいしかわからなかったのですが…。時代とともに、ネットの検索ヒット項目も進歩していることを感じました。
(なお、文中のカタカナ表記については、あいまいです)
最後に、この1年間、ブログを読んでいただき、ありがとうございました。
では、みなさん、来年もGood Listening!を。