無意識に血塗られたアメリカを想起させる意図的仕掛けのアトモスフィアとコードが低音に奏でられる。
巨大なモンスター=アメリカという不毛の地でも、自分は自分たちの軸のブレない花を咲かせると言う断固とした意志。
えりを正すような荘厳な響き。
誰にも超越不可能なイーノ独自の拡がるエコーに、ジ・エッジのギターがループを起こしながら絡まり、そして本編の曲が走り出す。
U2の4人、イーノ、ラノア、リリィホワイトが融合し、化学変化することで産まれた、不毛の地に咲いた花。
その結晶として結実した「魂」の歌。
自分が逆境やどん底になった時。
この曲に耳を静かにそばだて聴く度に、自分の魂は震え、気は「それでも・・・・」と新たな魂を自分の体内に産み出し、再び奮い立つ。
【U2、ブライアン・イーノ、ラノワ&リリィホワイト「Where The Streets Have No Name」’87】