こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

私のレコード棚から ⑤ Anna Domino 「トラスト・イン・ラヴ/リピーティング」'83

2011-01-28 12:00:00 | 音楽帳
自分が、7インチのシングル盤で、なおかつ、輸入盤に憧れて、探し出したのが、1982年~=高校1年生~の事と記憶している。

高校が、山手線の大塚駅と池袋駅の間に位置していたので、よく帰り道に、池袋に行った。
うちの高校は厳しいので、行き帰りの道でも極道先生に会ってしまい、シバかれたり、「こんな時間に繁華街でナニやっとる」と翌日には剣道場にて総括をさせられる事もあった。

そういうキケンを犯して、自分が通っていたのが、池袋の中心から少し離れた公園の向かいの2階にある中古レコード屋さんだった。
ここでは、デペッシュモード「ア・ブロークン・フレーム」、チャイナ・クライシスの「スクリーン・ダウン・アット・ミー/キューカンバー・ガーデン」の12インチなど、色々発掘した、自分の1つの基地だった。

***

ここで、7インチのアンナ・ドミノのシングルを発見した。
比較的安価で500~600円くらいだったと思う。

(当時、輸入盤屋さんでは12インチが1800円くらいした)

まったく、アンナ・ドミノという人も聴いた事無いし、情報は全く無かった。
おまけに試聴というのがお店では出来なかったが、このジャケットに惹きこまれて、決心して買った。



***

帰ってから、ターンテーブルに乗せて、聴いてみると、この上無い暗さ。

暗闇にポーン・・・ポーン・・・と叩かれるドラム
キリキリいうギター
ところどころで、ダブ的な処理

そこに、つぶやくようなけだるいアンナ・ドミノなる人の高いヴォーカル

実にヨーロッパらしい暗さに満ちていた。

また、聴いた事の無いヨーロッパの新種発見に、稀有なレコードを買っただけで満足していた気がする。

***



その後、ベルギーのクレプスキュール・レーベルが、アンテナやミカドやソフト・ヴァーディクトなどの存在から、我々のようなニュー・ウエイヴィーの脚光を浴びることとなるが、これを買ったのは、その前夜のことだった。

表示に、1983年となるから、たぶん高校2年生の頃に買ったのだろう。

A面はまるで時間が停止したかのような暗い4分24秒だったが、

B面の「リピーティング」は、中近東というかインド風の味付けがされていて、アンナ・ドミノのヴォーカルもA面より少し明るみがあり、曲全体に躍動感がある。

奥深きヨーロッパの憂鬱感が全体に漂っている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする