シルヴィアンがこの後発表したヴィデオ作品「Preparations For A Journey」(「ブリリアント・トゥリーズ」及び「錬金術」収録曲と映像の組合せ)、そして2枚組「Gone To Earth(遥かなる大地へ)」とこの航跡は繋がっていく。
また、これは市川さん(なのか?)のみならず、私も含め(現代の「エコ」じゃない)大地・自然の一部としての自分といった視点に傾斜していく流れとして、軌を一とするように、彼の向かう方向とシンクロする。
それは、タルコフスキーの「ノスタルジア」などに秘められたテーマとも同期化している。
(1983年に突然発生したニューアコースティックムーヴメントも、その一端を担っていたのだろうか?)
一昨日、Cinematic Orchestraの「To Build A Home」を引用したが、実はこの曲の歌詞を知らぬまま聴いて来た。
昨日、時を見つめる時間がひさしぶりに出来た。そのお蔭で、歌詞を掲載したホームページを見ていた。そこで、その歌詞を読んで驚愕した。
あまりにイメージ通りで「出来過ぎている」からだった。
「出来過ぎている」とは、「To Build A Home」の歌詞が、その静かさに込められたニュアンスを私の脳が勝手に解釈した像とさして異ならなかったことを指す。それは「ブリリアント・トゥリーズ」が描いた世界と一致するもの。
音霊(おとまだ)というのは必ずある。音は想いを伝えるのだと改めて知る。