21:06電車に乗る。
黒で固めた美脚の女がむしゃぶりつくように菓子パンを食っている。
続いてピーナッツチョコ、カールをひたすらせわしなく口に運び、ボトルのミルクティーをごくごく飲む。
全く趣味では無いが顔は整っている。
見る見る間に異常な量を飲食する彼女の姿は、精神のどこかがイカレてしまっているのが判る。
アイ・フォンを熱心にいじる奴。
ゲームにカチカチ熱中する奴。
裸に近い派手な服の女。
あたかもこの空間に居ると、平静時と同じ怠惰なだらだらの風景。
***
年度末最終日。
朝、電車の不意打ちのすし詰めとマナー無き・はみ出ても無理して乗る馬鹿が電車の遅延を加速させるに始まった。
転勤や部署改廃で引っ越す人のがたがた、引き継ぎ、挨拶周り…
そんな中、結局は良いように利用されたのだろう…
と悟りながら、何ら席も業務内容も変わらぬ(過去手放した仕事が追加で手元に戻るが)し、まだまだ宿題は年度が変わろうが引き続いていく。
自分には3月31日も365日のうちの1日に過ぎない。
盗作エセ作家井伏鱒二に山椒魚なる小説があったか、と。
かめの中で沈み暮らしていた山椒魚が大きくなったものの、そこから出ることが出来なくなってしまう。
何か、気が付いたら手遅れの今の自分の澱みの様のようで、明日からが恐い。
黒で固めた美脚の女がむしゃぶりつくように菓子パンを食っている。
続いてピーナッツチョコ、カールをひたすらせわしなく口に運び、ボトルのミルクティーをごくごく飲む。
全く趣味では無いが顔は整っている。
見る見る間に異常な量を飲食する彼女の姿は、精神のどこかがイカレてしまっているのが判る。
アイ・フォンを熱心にいじる奴。
ゲームにカチカチ熱中する奴。
裸に近い派手な服の女。
あたかもこの空間に居ると、平静時と同じ怠惰なだらだらの風景。
***
年度末最終日。
朝、電車の不意打ちのすし詰めとマナー無き・はみ出ても無理して乗る馬鹿が電車の遅延を加速させるに始まった。
転勤や部署改廃で引っ越す人のがたがた、引き継ぎ、挨拶周り…
そんな中、結局は良いように利用されたのだろう…
と悟りながら、何ら席も業務内容も変わらぬ(過去手放した仕事が追加で手元に戻るが)し、まだまだ宿題は年度が変わろうが引き続いていく。
自分には3月31日も365日のうちの1日に過ぎない。
盗作エセ作家井伏鱒二に山椒魚なる小説があったか、と。
かめの中で沈み暮らしていた山椒魚が大きくなったものの、そこから出ることが出来なくなってしまう。
何か、気が付いたら手遅れの今の自分の澱みの様のようで、明日からが恐い。