2019.05.18 (土)
御代替わりと長い休日で沢山の本を読んだ。その1冊、『昭和天皇 二つの「独白録」』(東野真著、NHK出版)は1997年6月放送の「NHKスペシャル」を基にした作品だ。NHKの報じる歴史物にはおよそいつも独特の偏りと臭気を感じるが、約20年前に出版された本書も例外ではない。それでも考えさせられる著作だった。
「昭和天皇独白録」といえば、90年12月号の「文藝春秋」のス . . . 本文を読む
国際金融市場において、米中貿易戦争の険悪化で深刻な懸念が拡がっている。
第一の懸念とは中国人民銀行(中央銀行)は、人民元為替レート、1ドル=7人民元をいつまで死守できるか? という問題である。
第二は習近平が面子にかけてどぎつい報復にでた場合の最悪のシナリオは、中国が保有する米国債券を売却するのではないかとする懸念である。
米中貿易戦争が第三幕(3000億ドル分にも25%の課税)に移行するや . . . 本文を読む
2019.05.11 (土)
「平成」から「令和」へ、5月1日に御代替わりとなった。新しい天皇陛下と皇后陛下はどのような天皇・皇后になられるのか、お二方が目指しておられる天皇・皇后像とはどんなものなのだろうか。
そこで気になるのが歴代の天皇が幼い頃から受けてこられた帝王学である。端的にいえば、人の上に立ち国民の心の安定と統合の求心力となることが期待される方々の学びとはどんなものなのか。昭和天皇 . . . 本文を読む
5月13日、こんどはバロチスタン州の州都クエッタ近郊で警察の緊急展開部隊のパトカーが襲撃され五名が死亡、十数名が重軽傷を負った。パールコンチネンタルホテル襲撃事件から三日をおかずに、またテロ事件が起きた。治安の悪さはまったく納まっていない。
パキスタン政府は、急遽、治安部隊をかき集める。おもに中国人の工事現場の警備だが、退役軍人から予備役にも声をかけて、それでも足りずに民間ガードマン会社に警備 . . . 本文を読む
日本には立命館大学など15校に「孔子学院」がある。いったい、そこで何が為されているのか? 世界に548ケ所、しかし孔子学院をまっさきに閉鎖したのはカナダだった。PTAが立ち上がり、「あそこでは中国語教育いがいのことを教えている」と告発、その後、この波は米国へ伝播した。
2018年8月、トランプ政権は国防権限法を成立させた。それ以前から米国はファーウェイ(華為技術)など、中国企業の排斥に踏み切り、 . . . 本文を読む
世界経済の闇に異次元の方向から光を当てて、常識をぶち破る非論理的な世界。こうした裏世界で逞しく図太く展開されている「やぐざ金融」とマフィアの経済活動の実態を知らない人が多い。
著者は元山口組で金融の世界に学び、裏取引、インサイダー取引を実際に展開してきた人物である。本書でいよいよ本名を公開したが、それまでは謎の作者「猫組長」で知られてきた。
嘗て取引のあった中国のシノペックの子会社の幹部が、 . . . 本文を読む
中国主導のCPEC(中国パキスタン経済回廊)は随所で工事が頓挫している。
プロジェクトの総額は620億ドル。中国はイランとの国境に近いグアダル港を近代化し、将来は潜水艦も空母も寄港できる軍港の使用を狙っている。付近には工業団地、大学、新興住宅地、病院などを建設し、一大都市にすると豪語してきた。
グアダルを起点に新彊ウィグル自治区のカシェガルまで(1)鉄道(2)ハイウェイ(3)光ファイバー網。そ . . . 本文を読む
2019.5.12
ワシントンで言葉を交わすライトハイザー米通商代表(右)と、中国の劉鶴副首相(左)=10日(ロイター)
ドナルド・トランプ米政権は、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)分に課している追加関税率を10%から25%に引き上げた。習近平政権も報復を示唆するが、米国側は「全輸入品への追加関税」という切り札を出してきた。貿易戦争が長期化すれば深い傷を負うのは中国側であることは明 . . . 本文を読む
早春に80代の親しい婦人の夫君が、長い闘病生活の後に亡くなった。医師だったが、歌人でもあった。
私は悲嘆に暮れる夫人に、万葉集の一首の「行く方なき空の煙となりぬとも 思ふあたりを立ちは離れじ」を手渡して、慰めた。私は万葉集に親しんできた。皇子が恋した娘に先き立たれて、口ずさんだ歌である。
4月1日に、新しい元号が発表された。万葉集が出典だった。私は日本の歴史ではじめて、元号を中国の漢籍ではなく . . . 本文を読む
2019.05.09 (木)
間もなく元号は令和と改められ、新天皇が即位される。新天皇・新皇后両陛下はどのような新しい時代を創られ、どのような天皇・皇后になろうとしていらっしゃるのか。
そう考えているとき、2001年3月出版のいささか古い本だが、『浩宮の感情教育』(以下『感情教育』小坂部元秀、飛鳥新社)を勧められて読んだ。
天皇となられる方や皇族には、単に学習院卒業という学歴が求められている . . . 本文を読む
『「反日・親北」の韓国はや制裁対象!』李相哲・武藤正敏共著(ワック) トランプは文在寅との会見を二分で打ち切った。相手にしていないのである 「韓国は、米朝いずれからも支持されない独り相撲を取っている」
まず対談した二人の履歴に注目である。武藤氏は元韓国大使。韓国政治の裏にまで精通している論客である。李相哲氏は龍谷大学教授だが、黒竜江省生まれで、新聞記者として来日後、上智大学で学び直し、朝鮮近代史と南北問題の専門家。日本国籍を取得している。
トランプに無理矢理時間をとって貰ってワシントンに押しかけた文在寅・韓国大統領は、わずか二分で会見を打ち切られても、それを外交的失態とは認識できないようだ。世 . . . 本文を読む
5月8日フィンランド訪問中だったポンペオ国務長官は中国のBRI(一帯一路)について、「スリランカのハンバントタ港が借金のカタに取られたように、中国は経済的、商業的見地からだけでBRIを展開しているのではない。中国の国防上の目的は世界にその影響力を浸透させることであり、シルクロードの究極の目的である。たしかに道路も鉄道も、橋梁もつくられた。だが、金融的側面からみても、そこには透明性がないうえに説明責 . . . 本文を読む
この度の研究会は、5月28日(火)午後6時半より常円寺にて、経済評論家としてお馴染みの渡邉哲也氏に「鉄のカーテン再び 令和の時代の新冷戦」のテーマで講演していただきます。
毎年一回、講演をお願いしていますが、お金の流れはウソがつけない、金融、経済の動きから国際情勢を読み解く力は驚くべきものがあります。日産のカルロス・ゴーン問題もその裏側に何があったのか等、お話しいただけるのではないかと期待してい . . . 本文を読む
新帝が御位を継がれたことを、寿(ことほ)ぎたい。
御代替りが決まってから、ことあるごとに「平成最後の」といわれた。
皇室の存在が大きなものだと、痛感した。日本国憲法がどう規定しようが、万世一系の天皇が日本を統べておられる。
天皇こそ日本を、日本たらしめている。世界に200あまりの国があるが、元首の家系を2000年以上も辿れる国は、日本だけだ。
いったい、126人の天皇のもっとも大きな特徴は . . . 本文を読む
2019.5.7
日本に接近する習主席(AP)
中国の天安門広場で、民主化を求める学生らを人民解放軍が武力で弾圧した「天安門事件」から30年が近づいている。「反日」の原点とされる天安門だが、ここにきて習近平政権は日本に媚びるかのような姿勢に転じている。これに対し、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、反日をエスカレートさせて、収拾がつかなくなっている。国際投資アナリストの大原浩氏が寄稿で、「中韓 . . . 本文を読む