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米政府高官が警告。「一帯一路は対象国の資源略奪だ」 米政府国際財政発展局長「狙いは港湾、レアアース、鉱物資源」(宮崎正弘国際ニュース早読み)

2018-09-14 | 中国の歴史・中国情勢
『南華早報』が大きく報じた(2018年9月13日)。

米政府高官の発言は「一帯一路は対象国の資源略奪だ」と総括しており、当該米政府国際財政発展局長は「狙いは港湾、レアアース、鉱物資源」と語っているのだ。

{Predatory}は、明瞭に「略奪」を意味するが、こうした語彙を用いた米政府高官がいるのである。筆者はOBOR(One Belt One Road)を、中国が突然、「BRI」(Belt Road Initiative)と言い直したとき、それは「すべての道はローマに通ず」を象徴するOneRoadという覇権主義の語彙が、欧米に与える悪印象を避けるためだろう、と推測した。

中国の投資は当該国の担保が究極の狙いであり、返せないとわかると担保を取り上げる。

スリランカのハンバントタ港は99年、パキスタンのグアダール港は43年の租借となった。ジブチには中国の軍事基地が建設された。次はモルディブ、そしてミャンマー、バングラデシュが狙われている。

米政府系の海外協力機構にOPIC(米国のJICAのような組織)がある。
https://www.opic.gov/who-we-are/overview
このOPIC(「國際民間投資機構」)のレイ・ワッシュボーン総裁(CEO)は「中国の投資先の国々が安定した星陵を得るためのインフラ構築ではない。供与しているローンは政治的な保険であり、当該国の財産が目当てである」と明言した。

そういえば、アフリカでもタンザニア、ケニアでは農地、コンゴ共和国ではコバルト鉱区、ジンバブエなどでは鉱物資源、コートジボアールはダイヤモンド、そしてナイジェリアは石油。

しかし、十月初旬の『中国アフリカ経済フォーラム』で習近平は「向こう3年間で6兆ドルを投下する」などと大風呂敷を拡げたばかりである。

こうした分析はすでに小誌で数年も前から指摘してきたことで、いまさら遅いというきがしないでもないのだが、やはり米国の権威筋が同様な分析を明示したことが一等重要だろう。

最初は「過剰在庫と失業の輸出」に目的があった。AIIBは「阿漕な高利貸し」と小誌は指摘したし、筆者は『AIIBの凄惨な末路』(PHP研究所)という書籍も早々と上梓した。

それでも日本の財界は中国投資を中止せず、日本主導のアジア開発銀行(ADB=本部はマニラ)は、悲鳴を挙げたAIIBに協力して協調融資のかたちにして中国のメンツを維持させた。

ところで、JICAは、平和主義による国際貢献で「海外青年協力隊」には多くのボランティアが集うが、理事長は北岡晋一である。
https://www.jica.go.jp/press/2018/20180704_02.html
彼が米国のような発言をするとは考えられず、日米の彼我の差は明々白々だろう。

安部訪中は、何をもって、このような国と日中友好の旗印に協力をするのか。前述の米政府高官は「日本が本気で言っているとは思えない」と発言を続けているが。

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