― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

歌詞の中の当て字から想うこと  ― 淡き恋人 ―

2011-09-17 | 歌・音楽、歌仲間 に関するお話
9月に入って、                                  
そろそろ 秋の匂いがしてきたようなので 少 し 言葉のお勉強(?)でも しようかしら!?
なんて 大げさなものではないのですが …

日本語の難 しさは 以前からいろいろと感 じるところがありました。
一度には書けないほど難解であると思われます。
日本人は生まれた時から日本語に触れているので
自然と覚えていくものも多いと思われますが、
外国の方が日本語を覚えるというのは 途方もなく難 しいのではないかと思えます。
日本人でさえ、大人でさえ、使いこなせてはいないこともある 日本語。

今回はまた 歌詞から感 じること について お話を してみたいと思います。
   … と言ったのはいいのですが、これが 最初からつまづくこととなりました!

歌詞には よく <当て字> が使われていることがあります。
   そういえば、果たしてこの <当て字> という言葉は適切なのか しら!?
   そこで ちょっと調べてみることに しました。

   当て字 とは、<宛字> とも書き、
   字の本来の用法を無視して、当座の用のために異なる語の表記に転用 した漢字などの文字のこと。
   具体的には、
     ・漢字(文字)の意味を無視 し、読み方のみを考慮 して漢字を当てる場合。  仮借
     ・漢字の読み方を無視 し、意味のみを考慮 して漢字を当てる場合。  転注
      熟字訓 も含まれる。
   の両者を いう。

      【六 書】 (りくしょ)
          文字のつくりで分けた 象形 ・ 指事 ・ 会意 ・ 形声 の 4種類 と、文字の使いかたで
          わけた 転注仮借 の 2種類 に分類されている。
      【仮 借】 (か しゃ)
          漢字の造字法および用字法を説明する六書という分類法の一つ。
          その語を表す字がないため、既存の同音あるいは類似音をもつ字を借りて表記すること
          をいう。 当て字の一種だが、特に一字で表記 し、定着 して後まで伝わったものを指す。
          同音の一字の当て字。 例えば、「コカコーラ」 は 「可口可楽」 と表記。
      【転 注】 (てんちゅう)
          漢字の六書の一つ。 ある漢字を、原義に類似 した他の意味に転用すること。
          意味の転化によって、互いに注釈 しあえるようになった言葉。
          この場合、音の変わることが多い。 例えば、「音楽」 の意の 「楽(ガク)」 の字を 「ラク」
          と発音 して 「たのしい」 の意に転用する類。
      【熟字訓】 (じゅくじくん)
          2字以上の漢字を訓読みすること。
          日本語において漢字の単字単位ではなく熟字単位で訓読みを当てたもの。
          「昨日(きのう)」 「大人(おとな)」 「五月雨(さみだれ)」 「大和(やまと)」 など。


きゃ~ なんか 面倒 くさ~い!  
それに なんだか わかったような わからないようなで 釈然と しない!

それでも、 調べていくうちに 下記のようなことがわかりました。

つまり、歌詞の中に出てくる<当て字 のようなもの> は 本来の当て字 ではないことが多く、
既存の熟語に ルビ(ふりがな)をふり、
強制的に読み方を変更 した
熟字訓の一種
そして 近年 <当て字> と呼ぶようになったもの であることが多い ということのようです。
熟字訓 には
既存の漢字熟語に別の読みを当てる場合> と <新たな熟語を作る場合> があるそうです。



今回は これを踏まえた上で、まとめて <当て字> と書かさせていただくことに したいと思います。

を聴いているだけだとわかりませんが、
歌詞 をみると 改めて 「あ~ そういうことを云いたかったのか!」 と
作詞家の先生が おっしゃりたい 意味 がわかったりすることがあります。
それが こういった<当て字主張 です。
   <当て字> というより 別の文字を宛がった <宛がい字> といったほうがいいような気も …!?

<当て字> は その方の こだわり を表 している文字。
だから 込められた想い は 文字を見て 初めてわかることも多いということになります。
ただし、これは まったく読めないものがあったり 元(通常)の読みになって しまったりするおそれがある
ので、ルビなど 読みかたを入れておいてくれることが条件になります。

前回 ご紹介 した歌 にも
 耳にするのは [ ことば(言葉) ] だけれど、 文字では [ 台詞
 耳にするのは [ おとこ(男) ] だけれど、 文字では [ 野郎 ] というのがありました。
  心で感 じたことを語る言葉ではなく、女を口説く時の決まり文句 だった。
  好きだった男も 腹の中を知れば あんな野郎 と呼びたくなる。
 このふたつは そんな意味で使われていると理解 しました。

歌詞という限られた文字の中で 物語を作るのは大変なことです。
だから たった2~3文字の<言葉>が伝える意味も大きい!
<当て字> は そんな表現を広げ、限定するという意味では狭め、
よりわかりやすく伝えてくれる<文字>ということになります。

  耳にするのは [ さだめ(定め) ] だけれど、 文字では [ 運命
           [ とわ(常・永久) ] [ とこしえ(常しえ・永久 ] は、 [ 永遠
           [ ほんとう(本当) ] が、 [ 真実
           [ のぞみ(望み) ] は、 [ 希望
           [ つきひ(月日) ] が、 [ 歳月
           [ まぼろし(幻) ] は、 [ 幻想
           [ かけら(欠片) ] が、 [ 破片
           [ いのち(命) ] は、 [ 生命
           [ わけ(訳) ] が、 [ 理由
  ふん ふん! 
言葉と同 じ意味を持ち、辞書に解説と して載っているような文字ね。
なんとなく想像がついて、よく目にするものも あります。


           [ フォーシ-ズン ] が、 [ 春夏秋冬
           [ ハーフムーン ] は、 [ 半月
           [ カーニバル ] が、 [ 謝肉祭
           [ フィナーレ ] は、 [ 終幕
           [ ジュエル ] が、 [ 宝石
           [ ピエロ ] は、 [ 道化師
そんなものも あります。

  耳にするのは [ こころ(心) ] だけれど、文字では [
           [ こたえ(答え・応え) ] は、 [ 結論
           [ いきもの(生き物) ] が、 [ 人間
           [ おもちゃ(玩具) ] は、 [ 人形
           [ きおく(記憶) ] が、 [ 失恋
           [ かお(顔) ] は、 [ 表情
           [ こい(恋) ] が、 [ 情事
           [ むね(胸) ] は、 [
           [ あいつ ] が、 [ 親友
  なるほどね~! そういうところを突きたかったのね~! 
より詳 しい内容が解ったりすることが あります。


           [ まち(町・街) ] と読んで、 [ 都会 ] [ 東京 ] [ 地球 ] [ 故郷
           [ ひと(人) ] と読んで、 [ ] [ 女性 ] [ 彼女 ] [ ] [ 友人 ] [ 友達
                          [ ] [ 他人 ] [ 人間 ] [[ 貴方 ] [ 存在
  見つめる先には何があるの? 
見えてくるものには いろいろと違いがあるようです。


          強い [ ひと(人) ] は、 [ ] と書いてあり、
          弱い [ ひと(人) ] は、 [ ] と書いてある。
          強い男、弱い女 とは云っても ほとんどは 精神的な問題! 
          喧嘩が強いとか、自分本位で女性を振り回す人(男) という意味ではなく、
          病気がちだとか、男性に頼ること しか出来ない人(女) という意味ではありません。


     こんな風に 文字数が違う 場合には <語呂合わせ> で使われていることもありますから
     強い男(女)、弱い女(男)と 初めから そのままの読みで書いてあるものが
     想いが浅いというわけでも ありません。

           [ むかし(昔) ] と読んで、 [ 過去 ] [ 幼い頃 ] と書く。
           [ とおいむかし(遠い昔) ]、そして [ きのう(昨日) ] と読んで、 [ 過去 ] と書く。
           [ いま(今) ] は、 [ 現在
           [ あした・あす(明日) ] は、 [ 未来
そんなものも あります。

           [ みらい(未来) ] が、 [ ] なんていうのも ありました!
  そうかぁ~! 
<未来> と <夢> を繋げて …希望を持てるような これから!  そう思えることは 素敵です。


        わが [ はる(春) ] を、 [ 青春 ] と書き、
            [ こども(子ども) ] と読ませても、 [ 青春 ] と書く。
同 じ <青春> でも、 遠い昔の良き時代!
そして、今 振り返れば 「子どもだったな~!」 と思える 若い頃!


           [ おもいで(思い出・想い出) ] は、 [ 記憶 ] [ 瞬間
           [ とき(時) ] と読んで、 [ 時間 ] [ 瞬間 ] [ 時代 ] [ 季節 ] [ 生活 ] [ 時流
                           [ 状況 ] [ 時空 ] [ 過去 ] [ 時期 ] [ 年月 ] [
同 じ <おもいで> という言葉が、鮮明に残る <記憶> だったり、瞬時に過ぎてしまう時間だったり …
同 じ <とき> という言葉が、詞の繋がりや 秘められた想いの違いで こんなにたくさんの文字に
なったり …!
  う~ん! 
改めて歌詞を見直 して考えたくなるようなものも あります。


       特に近年、
           [ そら(空) ] を、 [ 宇宙 ] [ ] と書くのが トレンディーとなっているようです。
                   他に [ ] [ 星空 ] [ 青空 ] [ 夜空 ] [ 暗闇 ] と書いてあるもの。
                       [ おおぞら(大空) ] と読んで、 [ 宇宙 ] と書くもの。
                       [ ほし(星) ] と読んで、 [ 地球 ] と書くものも あります。

           [ しき(四季) ] は、 [ 季節
           [ きせつ(季節) ] は、 [ 時間 ] というのも ありました。

時々 何故その文字を使ったのかが理解できないこともありますが、
どれも 言葉だけでは計り知れない深さ を持った文字。
歌詞を理解する上では 大事に したい部分ではあると思います。


言語には
 話 し言葉 (音声を媒介とするものを音声言語) と
 書き言葉 (文字を媒介とするものを文字言語) が あります。
音声や文字 によって、意志 ・ 思想 ・ 感情 などの情報 を 表現 ・ 伝達するという働きを持ち、
受け入れ ・ 理解することで コミュニケーションが出来ていきます。

現代人、特に 今の子ども達は
自分の考えを 言葉や文章で表現する力が 衰え、
学力も 低下傾向にある と指摘、心配する向きも あるようです。

実体験で感 じたことを文章にし、発表 し、他の子の良い点などを考え 比べる学習。
予想や仮説を立てた上で観察を行い、結果を論述させる学習。
筋道を立てて練習計画や作戦を考え、状況に応じて修正させる訓練。
言語力を育成するため、いろいろな手立てが考えられているようです。
本を読むこと。  
自分でも 詩を書いてみること。
そんな際には 自分なりの想いを 文字に託 してみること。
そういったことが苦手な方は …
歌詞などの文字から考えてみること。

考え過ぎて シワが増えないように考慮 しつつ、
秋には ちょっと踏み込んで
歌詞の世界を散策 してみるのも いいのではないで しょうか!?

                  春はピンク色の彩りが、 秋には 主に赤、そして黄色の彩りが 際立つのね~!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

<季節>も変わり目の<とき> … ということで
2005(平成17)年 9月16日発売、
    高橋真梨子 さんの  『淡き恋人』
       (作詞 = 高橋真梨子 さん/作曲 = 森川直紀 さん)

「あの季節(とき)吹いた 風は変わらない 同 じ空は青さを貫く
                流 した涙 無数にあるから まばゆい陽が 時を交差 してる」
   「愛おしさに貴方の 名前呼ぶ 許されぬ遠き恋病 痩せ細る身の
                眼差 しは美 しく悲 しげで 色褪せぬ淡き恋人よ あの隠れ家の休日」
   「狂おしさに1羽 の鳥 になり 海を翔ぶ夢を見つづけた 貴方追いかけ
                そんな過ぎた空間を振り返る 幸せも捨てて しまいたい あの隠れ家の休日」

   空を翔んででも、今の幸せを捨ててでも、逢いに行きたい! 
     季節が幾度変わっても 澄んだ空の青さのように 色褪せることのない想い!
     心を残 して別れた許されない愛だからこそ そんな想いが募って しまうのでしょう。
     切ない恋愛ほど きれいなまま 心に留まるものなのかも しれません。
                                   (※ ブログ内容や 歌詞から、その時 感じたことを書いています。)
これは 真梨子さんの35曲目のシングル。
一条ゆかりさん原作の少女漫画 「正しい恋愛のススメ」 を TBSが 「愛の劇場」 という昼ドラ枠で放送。
(大島さと子さん、ウエンツ瑛士さん 主演)
その時 主題歌として起用されたのがこの曲だったようですから、
世の奥様方は あんがい知っていらっしゃるかも しれませんね。
また、花王の中高年向け化粧品 「グレイスソフィーナ」 のCMソングにも起用され、
その際にはイメージキャラクターも務めました。

真梨子さんの歌の中でも 声を張れる曲。
歌っていて気持ちが良い曲。
今回のテーマで云うと、
<季節> と書いて <とき> と読ませる 当て字の入った曲。
これは 私の大好きな歌でも あります。

若いアーティストの方たちは 動きながら歌うのが当たり前のよう!
だけど 真梨子さんは あまり動かない!
それでも 人を引き付ける魅力は 半端 じゃない!
バラードの女王は けっこうハードな恋愛も 心地よく聴ける歌に してしまい、
若い人から年配者まで、幅広い年齢層に愛されています。
同性から好かれる人は強い!
<大人の女性のかっこよさ> という面で云っても 歌手の中では 代表格でしょう。
そして、コンサートは 彼女の魅力を際立たせる!
彼女の歌がカッコいいのは
それを支える ご主人率いる <ヘンリー(広瀬)バンド> が付いているからでもあります。
この8名のおじさま達のパフォーマンスが実にカッコいい!
最近は この曲を含めて 何曲かのライブ映像がカラオケでも見られるようになっていますから
真梨子さんのライブを楽 しみつつ、時々は自分も出演 しているような感覚で歌うという楽 しみかたも
出来るかも しれません。
今年、
もうずいぶんお会い していない友人から メールの年賀状をいただき、
月に3~4回程度のメール交換を していました。
その方は とてもムーディーな声を していて、
気持ちが伝わってくるような歌いかたが好きだったので
またいつかお会い して歌を聴きたいというお話を していました。
ところがある日、
 「癌宣告を受け、手遅れだと言われた。」 と落胆 したメールが来て、
 「だから もうメールは出来ない!」 と …   (そこからのやり取りは 略)
気を使って 病院も教えてはいただけませんで したが、
 「退院 して 一緒に歌いに行けることを 心から願っているからね。 (-前後略-)」 とのメールに対 して
 「ありがとう。 凄く力づけられて生きたいという気持ちが生まれてきた。 頑張ってみるよ。
  もし退院できたら 1番にメールするから 元気になれたら 一緒に高橋真梨子のコンサートに
  行ってくれる?」
そんな返事が返ってきました。 (ただし、自分がするまで メールは しないで との約束で …!)
私は 「もちろんよ!」 「約束は守るわ!」 と答えました。
だけど、
それから メールはありません。
でも 私は今でも待っています。
もしかして …!?
嫌な想像を してしまうこともありますが、
 「復帰 したぞ~! コンサートに行こう!」 って メールが来ると信 じて …

ずっと以前、真梨子さんのコンサートのDVDをいただいたことがありました。
本人には 「見れたよ~!」 って言ってあるんですが、 何故か見れませんでした。
そのDVDも まだあります。
真梨子さんの歌を聴いたり歌ったりすると思い出 しますが、
思い出 しながら 歌が聴ける日を、コンサートに行ける日を 待っていようと思っています。

みなさんも 健康には 充分ご注意くださいね。
そして 会える時に会っておくことも 大切だと思います。

                    きっと頑張っている! そう思って 歌っていましょう!


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