― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

チッチの書いた絵本、読んだらまた泣けました

2023-09-10 | 孫・家族 に関するお話
 
12年前に投稿した ブログ記事
     『モグとモモのお話』 (詳細は こちら で ご覧ください。)
期せずして飼うことになった 2匹のパンダウサギ の思い出を
ウサギ年 だった その年に書いたものだったんですが
あれから 干支がひと回りしてしまったことに驚きを感じています。
ただ その記事が、それよりさらにさらに昔に生きていた彼らを
今でもはっきりと覚えているという証明のようになっているのは嬉しいことです。
そんな彼らの 飼い始めからを書いたのが 『ぼくはモグ』 という絵本
チッチが 小学生の時 夏休みの自由研究 で書いたものでした。


   目立たない茶色の無地封筒に入れられていたこの絵本
   学校が 手作り絵本コンテストに出展してくださって、結果 奨励賞をいただき、
   返却希望者には返されるというシステム利用で 戻って来たもの。
   傷まないよう 保管の際 その封筒に入れたままの状態にしておいたら
   大事にし過ぎて けっきょく ずっと見る機会を失うことになってしまって、
   引っ越しで古い写真を整理している時に
   折れないようアルバムとアルバムの間に挟んであったのを見つけました。
   改めて読んでみたら、〔 こんなこと書いてたのねー! 〕と感動し、
   当時の記憶が鮮明に蘇えってきて、また泣けました。
    『モグとモモのお話』は 私の思い。
    『ぼくはモグ』は チッチの思い。
   〔 置き場所を忘れて見れなくならないよう
     いつでもすぐに見返せるよう これもぜひ載せておかなくっちゃね! 〕
   そうは思ったものの、引っ越しの忙しさにかまけて いつしか忘れていき、
   その後も思い出しはするものの じっくり取り組む余裕がなかったり、
   手鈍いこともあって うやむやな状態が続く結果となってしまいました。
   そして また時は流れ またウサギ年が巡ってきた。
   〔 ここまで延び延びになってしまっての ウサギ年
     狙ったわけではないけれど これはもう 今年載せなきゃ いつ載せるのの心境! 〕
   しかし 見やすいように修正することにも時間がかかるなど
   いろいろなことが重なって あっという間に9月!
   ちょっと焦りはじめて 今回こそは機を逃すまいという思いで投稿に漕ぎつけました。



チッチが小学生の時に書いた絵本 『ぼくはモグ』

   <1ページ目 左>
ぼくはモグ。 ウサギのモグ。 生まれたのは 小学校のウサギ小屋。
だけど ぼくの両親が ぼく達をほったらかしにしていたので、
飼育係の子供達が 心配して、手分けして ぼく達を家へ連れて帰ってくれたんだ。
そして・・・ ぼくと妹のモモは、このチーちゃんの家にやって来た。


       <1ページ目 右>
ぼくの名前の「モグ」っていうのは、顔がまっ黒くて モグラくんに似ていたから。
「モモ」の場合は 顔の真ん中に白い線があって、モーモー牛さんに似てたから付いたんだ。
ぼくはモグモグ食べて大きく男らしくなりそうだし、
モモは女の子らしい名前だって ふたりとも、とっても気に入ってるんだよ。


   <2ページ目 左>
小さなダンボールに綿をしいた ぼく達せん用のお部屋は、
あったかいチーちゃんのお部屋の中に置かれていた。
ぼくが生まれたのは、4月の初め。 外はまだ 寒かったからね。


       <2ページ目 右>
ぼくとモモは、毎日よく おしっこと、ゴマよりも小さなウンチをして、
そのたびに 新しい綿ととり変えてもらったんだよ。
フカフカのふとんにくるまれて、とっても あったかくて気持ちよかったなぁ。


   <3ページ目 左>
生まれたばかりの頃は、チーちゃんのお母さんが お務めしている病院の薬の空容器に、
ミルクを入れて 3時間おきに だっこして飲ませてもらったんだ。
チーちゃんのお母さんも「まるで、また赤ちゃんが出来たみたいね。」って
言いながら世話してくてた。


       <3ページ目 右>
ミルクが上手に吸えなくて、口の中にポタポタたらしてもらったんだけど、
時々 鼻に回って、クシャミが 出ちゃったっけ。   モグ 「クシュン!」

   ・ ミルク(牛乳)は、おなかにたまらないから すぐ おなかが へっちゃったな。
   ・ 耳につける薬の 空容器を利用。
   ・ カルシウムとビタミン剤入りミルクで栄養満点!
   ・ 容器は ちゃんと消毒して ミルクは あたためてくれた。


   <4ページ目 左>
少し大きくなったぼくは、ワンパクで、り乳食のニンジンやキュウリのすりおろしを、
お皿の中に 手や足をつっこんで食べて よくおこられた。
人間の赤ちゃん用の ベビーフードも食べたよ。
この頃のモモは まだ おとなしかったな。


       <4ページ目 右>
でも ・・・ ある日、ぼくは 自分の体が重く感じられるようになったんだ。
足が まひして動かない!
チーちゃんのお母さんが心配して、ぼくを病院に連れていってくれたけど ・・・・・


   <5ページ目 左>
レントゲンっていうのを とったあと、先生は
「この子は、生まれた時から 骨ばんがせまいので、足の神経が あっぱくされて
動かなくなったのでしょう。 かわいそうだけど、食べ物を はいせつ出来なくて
長くは生きられないと思いますよ。 助ける方法もないですし ・・・」と、言ったんだ。


      <5ページ目 右>
そしたら、チーちゃんのお母さんは、ぼくのおなかや足を マッサージしながら
「絶対 死なせないからね。」って言ってくれた。 皆 泣いていた。
だから、ぼくも「絶対に 死ぬもんか!」と思ったんだ。


   <6ページ目 左>
レントゲンって とってもこわい機械なんだよ。
小さな部屋の冷たい台の上に体をのばしてねかされたと思ったら、
かみなり様より もっとすごい光が、目の前におちてきたんだもの。


       <6ページ目 右>
ぼく、あの時は 本当にだめかと思ったよ。


   <7ページ目 左>
ぼくは、病院がきらいだ。 「ワン。」とか 「ニャー。」とか
悲しそうな声が聞こえてきて、先生が ぼくをこね回して・・・!
とってもこわくて声も出なかったよ。
でもね、ぼくは今でも とっても元気です!
動かない足を支えながら バランスを とらなくちゃいけないから、
手もちょっと曲がっちゃったけど、ぼくは、今 とっても幸せ。


       <7ページ目 右>
皆がぼくを かわいがってくれるし、おいしい物がたくさん食べられるし、
体がよごれると、おふろにも入れてもらえる。
初めは、ビクビク して入っていた おふろだったけど
今では、気持ちがよくって鼻歌まで出そうだよ。


   <8ページ目 左>
今のぼく達の住まいは、2階のベランダなのさ。
昼間は、その中で自由に遊べるんだよ。
夜は、小屋に入ってねむるんだけど、暗くて モモとふたりでも ちょっとさびしいな。


       <8ページ目 右>
モモは とっても美人になったよ。 よく、お顔のお手入れもしてる。
ぼくは、手が上手に使えないこともあるけど、
男だから おふろ上がりのだっこの時だけすることにしてるんだ。


   <9ページ目 左>
ぼくの大好物 教えてあげようか?
お米 ・ げん米 ・ ゴマ ・ 高野どうふなんだよ。 ラビットのえさより大好きさ。
あと、ニンジンより、レタスやブロッコリーが好きさ。 キュウリも好きだよ。


       <9ページ目 右>
もう1つあるよ。 それは木のすだれ。
ベランダに、ねこよけのために張ってくれたのを 食べちゃって おこられたこともあるけど、
今では ぼく達用に、食べていいのがあるんだ。 ポリポリして すっごくおいしいんだよ。


   <10ページ目 左>
このごろモモのおてんばぶりには、あきれちゃことも多いよ。
モモは、少しぐらいの高さなら、飛びこえるのさ。
時々ぼくもまねして はねてみるけど、なかなかうまくいかないなぁ。


       <10ページ目 右>
でも、ぼくはこれからも がんばるんだ!
ぼくの家族と いっしょに!




過去記事を見返すと〔 残しておいてよかったなー! 〕と思うことが多い。 
タイトルだけで思い出すものや 読んで再び思いが溢れ出すもの。
昔とまったく変わらない思いに気づかされることなどもあります。
年々 しみじみと見返すことが多くなっているようにも思う 過去の投稿。
まだ すべてを忘れてしまうほどボケてはいないけれど
この先 書けなくなる日が来ても 見返す楽しみと 思い出すというリハビリには繋がるはず。
そのためにも〔 その時の思いの断捨離は し過ぎないでいたいなー 〕と思うだけれど、
そんな思いに頭や体がついて来てくれなくて 歯痒さを感じる日々となっています。
記録されている記事の有難さや 残しておくことの大切さは感じているのにね!

今回は モグが思ったことのように書いたチッチの文面と絵から
当時の様子や心の葛藤の数々を思い出して
〔 モグが本当にそう思ってくれていたなら嬉しいなー! 〕と
ウルウルしながら 何度も絵本を見返しました。
思い出すには 絵も いいなー!

改めて そう思う理由は 、
ある時期の自分の投稿が かなりの長文だったということにあります。
それはそれでいい思い出だし 読めば 真面目に取り組んでいる様子も伝わり、
思いに大差のないこともわかるし、絵なども混ぜてはいるんですが
今後 どんどん歳を重ねていくと 読み返す時に 読み応えあり過ぎ?と思う気持ちも少々!
だから近年は 写真が多くなっている。
まぁ ブログは自分の世界だから、自分らしくあるのが一番でしょうけれどね。

 
泣ける時は何度でも泣けるものですね!
でも時が経っているので、悲しいというよりは
ありがとうの気持ちや感動のほうが大きくなりました。
やっと投稿出来たという安堵感もあり、
またいつでも見返せる楽しみが出来たことで 今は嬉しく思えています。


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