学会二日目。今日も天気は今ひとつ、というか日本中天気はあまり良くないみたいだが、駅前のホテルから駅前の学会場までの往復であり、会場に入ってしまったら外の天気も関係ない。普段と同じ時間に目は覚めて、ホテルの部屋に蟄居していても仕方がないから、朝一番で学会場に入った。
学会場内では互いにマスクをしているため、向こうから声をかけてもらわないと、相手がなかなかわからない。リモート参加の人も多くて、会場に来ているのは参加者の半分くらいだろうか。誰かの顔を見たいと思ったら、その人の発表を聞きにいくとか、ポスターを見にいくとかしなくてはならない。でも、行ったら、オンライン参加、だったなんてこともある。
どこかで会った人たちがいると思ったら、以前、私がオンラインで病理指導を行なったカンボジアの病理医のグループだった。引率の先生に聞いたら、ファンドを募って研修が実現したという。カンボジアには病理医はまだ十数名しかおらず、パイオニアたちだ。頑張っている人はどこにでもいる。
かつて指導したことのある(かつて若手だった)先生の話を聞くのも面白い。いつの間にか講演だので立派に話をしているのを聴いていると、この人が今喋っていることの少しは私の伝えたことが含まれているのではないかと思うと少し誇らしい。
新年度早々に開催された学会ということもあって、職場の変わった人も多い。所属が変わって、楽しげにしている人を見ると、もう6年も前の春に異動した時の私はどんなだったかと思う。それでもその時はいろいろ思うところもあったけれど、結局こうして今まだなんとか生きているわけで、その時々のいろいろな思いというのはそう大したものではないようだ。
話してみてこれはちょっとどうかと思う人もいる。あきらかにやる気のない人、プロとして力不足の人、そういう人は見たらすぐわかるので、接触するとこちらの方も困ってしまう。この先しばらくこの人と付き合わなくてはいけないのかと思うとうんざりする。
私は異動も昇任もなく、静かな年度替り。このままでいるというのもそれなりに努力が必要なわけで、今いるところからの情報発信をコツコツとでもやっていこうと思う。
勉強ばかりしているとあれこれ考えられない