こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

人間の際限ない残虐性とそれへの審判

2023年02月07日 | いじめ飲酒とタバコとギャンブル
夕方から雨模様ということでちょっと残念だが、それはそれ、空に悪気はない。
それに朝のうちは少し太陽も顔を出している。
今夜は恵みの雨をありがたく受け止めよう。

先日、ロシアで村上春樹の本が発禁になると聞いて、それは「ねじまき鳥クロニクル」だろうと思っていたら、「スプートニクの恋人」だった。
なぜ、私が「ねじまき鳥クロニクル」ではないかと思ったかというと、その中でソ連軍人の残虐な行為が描かれていたからで、てっきりそれに対しロシアのプーチン大統領が怒ったのだと思ったからだった。
ただ、何も残虐なのはロシア人だけではなく、どこの国の人であっても残虐性は持っている。

人間はひどいことを考えるのは得意だ。
それは自分がされて嫌なことだったらいくらでも思いつくからで、それを実行に移すだけでいくらでも残虐なことはできる。
例えば、「ねじまき鳥・・・」にも出てくる皮剥ぎ。
私など、中指の先のほんの小さなささくれですら痛くて嫌なのに、全身の皮を剥がれたりしたらあまりの痛みで失神し、そのまま絶命してしまうに違いない。
でも、この刑を受けた人はミケランジェの最後の審判にも描かれている(それもイエスのすぐ足元に!)のだから、結構古典的な刑だったのだろう。
こんなことを当たり前のように思いつく人間というのは根源的に残虐で残酷な生き物だ。

今、世間を騒がせている特殊詐欺・強盗殺人の首謀者たちも、血も涙もないような輩だ。
60億を超える金を騙し取っただけでも、万死に値するが、それも面倒だとばかりについに強盗に切り替え、人の命まで奪った。
自分が手を下さないものだからいくらでも酷いことを考えつく。
だが、その彼らも年貢の納め時で、いよいよ日本に強制送還させられる。
警察、検察はその威信にかけてしっかり調べ、罪を償わせてもらいたい。

その罪の償いは裁判官がきめるわけで、その刑は重すぎても軽すぎてもいけない。
刑罰というのは交通違反の反則金程度しか知らないが、どんな場合でもその軽重の判断は難しい。
終身刑がなぜ残酷なのか、死刑はなぜ廃止すべきであるか、私が生きているうちにそれらの議論に決着がつくことはないだろう。
犯罪そのものに同情の余地はないが、それを行った人に対する刑罰はどこまで正当化されるべきなのか。
裁判官や法律の専門家であれば私よりはよほど詳しく説明できるのだろうが、それでも人類にとって普遍的な解答はないだろう。
まず自らを律する

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2 コメント

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Unknown (Tristan)
2023-02-07 09:21:38
>人間はひどいことを考えるのは得意だ
仰る通りですねえ。
場合によっては、考えるだけでなく、それを実行に移しますからね。
自分の命を維持するために必要とは思えないのにこんなことをするのは、ほとんど人間くらいでしょうか。
だから、法律や刑罰、さらには道徳とか宗教のようなものが必要なんでしょうね。
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Unknown (コロ健 )
2023-02-07 17:50:20
Tristanさん、ありがとうございます。
法律も、道徳も、ましてや刑罰などどれも人間が人間を枠にはめるものであり、なければそれで済むものなんですけどね。
返信する

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