こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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よりよく生きるにはどうしたらいい?

おっさんの勘違いは犯罪

2018年04月26日 | 愛と女性とジェンダーと
 財務官僚のトップだの有名アイドルグループのスターが、セクハラだの強制わいせつでマスコミを賑わしている。

 どちらも、いい歳のおっさんが若い女性に対する不適切なアプローチが原因だ。自分も同じくおっさんとなって、気をつけないといけないと考えながら報道を読んでいる。

 動物の雄と雌とでは生殖適齢期が異なる。雄は比較的長い間、生殖能力が保たれる。人間でいえば男性の場合70歳過ぎていても精巣には多数の精子形成がみられる。男性の場合、妊娠させることのできる女性に出会う可能性が個体によって異なるため、ずっと生殖能力を維持し、さらに多数の精子を放出、競争させることで少しでも自分のより良い遺伝子の組みわせを残そうという機能で、そのように備えていると考えられる。一方、女性の場合は50歳前後で閉経を迎える。これは、出産、子育てに要する労力を考えると、40歳代が妊娠する限界だからこのようになる。生物共通の問題として全ての受精卵が成体となるのが困難なことがあり、これらのことに対応した生物学的適応だ。

 老若男女問わず、人は人のことをしょっちゅう好きになるが、それが恋愛の対象としてであるかというと男女で微妙に違う。大人同士の恋愛はさておき、おっさんの好きは近くにいる若い女性に対して甚だ勘違いして、セクハラとかそれ以上のことをしばしばしてしまう。生物学的にそのような衝動が生じてしまうことはやむを得ないが、現代社会ではそういった性的衝動を理性的にコントロールすることが求められる。一方、女性も人のことを好きになるし、性的活動性の高い人の中には性交渉を好んでする人もいるが、いざ恋愛対象になるかというと微妙だ。というのも女性の場合、多くは恋愛の延長上に妊娠出産がある。だから、自分の子育て云々ということまで考えると、年の差婚というのは相当な覚悟を要することとなる。恋愛観については人それぞれで様々なものがあるが、こんなところで大きくそれてはいないと考える。

 私は男なので女性の気持ちはまったくわからないが、50歳前後のおっさんが30歳近く年の離れた女性から恋愛の対象としてみられるということは余程のことがない限り「無い」と思う。様々な局面で、尊敬されたり、頼られたりすることはあっても、それはそれぞれの局面でのことであって、トータルでみたら恋愛の対象となることはないと自覚していなくてはいけない。何かのきっかけでおっさんがモテたとして、それは恋愛の対象としてではなく、”興味”の対象にしかすぎないということを常に自覚していないと、とんでもないことになってしまう。おっさんがそんなにモテるわけないのだ。

 だから、なんだかいい雰囲気だなんていうことをあたかも恋愛であるかのように勘違いして、さらにはことに及ぼうなどとしたらそれは犯罪となる。

 ちなみに、「イケメンだったらセクハラにならない」という神話も、おっさんには通用しない。

ああ、勘違い

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