ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

さだまさしの「風に立つライオン♪」を聞きながら・・・

2013-07-02 16:50:01 | 犬たち

さだまさしさんは歌もさることながら、詞の才能にいつも驚かされます。
それは心を揺さぶる歌となるのですが、その中でも「風に立つライオン」には、しみじみ感じ入るものがあり、このブログでご紹介することにしました。
これは実在の青年医師がアフリカで医療活動に従事していることをヒントに創られたもので、その詞の内容は日本に残してきた恋人から届いた結婚報告の手紙への返信という形になっています。

風に立つライオン

突然の手紙には驚いたけど嬉しかった
何より君が僕を怨んでいなかったということが
これから此処で過ごす僕の毎日の大切なよりどころになります
ありがとう ありがとう

ナイロビで迎える三度目の四月が来て今更千鳥ヶ渕で昔君と見た夜桜が恋しくて
故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
自分でもおかしい位です おかしい位です

三年の間あちらこちらを廻り
その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました
ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが一斉に翔び発つ時 暗くなる空や
キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
何より僕の患者たちの 瞳の美しさ

この偉大な自然の中で病と向かい合えば神様について ヒトについて 考えるものですね
やはり僕たちの国は残念だけれど 何か大切な処で道を間違えたようですね

去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました
こんな処にもサンタクロースはやって来ます 去年は僕でした
闇の中ではじける彼等の祈りと激しいリズム 南十字星 満天の星 そして天の川

診療所に集まる人々は病気だけれど 少なくとも心は僕より健康なのですよ
僕はやはり来てよかったと思っています 辛くないと言えば嘘になるけど しあわせです

あなたや日本を捨てた訳ではなく
僕は「現在(いま)」を生きることに思い上がりたくないのです

空を切り裂いて落下する滝のように 僕はよどみない生命(いのち)を生きたい
キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
僕は風に向かって立つライオンでありたい

くれぐれも皆さんによろしく伝えて下さい
最後になりましたが あなたの幸福を 心から遠くから いつも祈っています

おめでとう さよなら
 

恵まれた環境と美しい恋人までも捨てて、世界の最貧国の劣悪な環境を自らの意思で赴き、ひとり医療活動に従事する彼こそ、まさに「風に向かって立つライオン」そのものではないでしょうか。
それは気高い精神と、ゆるぎない意思、強い使命感を持ってこそなしうるものではないでしょうか。

70才の今、私は風に立つランオンは無理かもしれないけれど、
風に立つ老いたライオンのような生き方をしたいと思っています。

加齢とともに、自分自身を甘やかすようになってきました。
簡単に妥協するようになってきました。
聞き分けの良すぎる老人になりつつあります。

しかし今だからこそ、自分の意思を貫こうと、あえて挑戦するそんな勇気が必要なのかもしれません。
とりあえず yourtubeの「風に立つライオン」をお聞きください。