【きょうの人】 0205 ■一向上人(一向 俊聖) 踊り念仏の普及 ■尾崎 士郎 小説家、「人生劇場」 社会主義活動をベースにした作品が多い
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■ 一向上人(一向 俊聖) 踊り念仏の普及
いっこう しゅんしょう
暦仁2年1月1日(1239年2月6日)-- 弘安10年11月18日(1287年12月24日)
鎌倉時代の僧侶で、伝記に謎が多く、生没日も定かでなく、実在すらが疑問視されていましたが、考古遺物により、存在が証明されました。
伝承によりますと、筑後国西好田(福岡県久留米市か)の鎮西御家人草野氏の草野永泰の第二子に生まれたとあります。
俊聖(一向上人)は、寛元3年(1245年)に、播磨国の書写山にある圓教寺に入寺して天台教学を修めることとなり、建長5年(1253年)に剃髪受戒して名を俊聖としました。
翌年夏には書写山を下り、奈良の興福寺、鎌倉の蓮華寺(光明寺)をはじめ各地を遊行回国し、踊り念仏(踊躍念佛)、天道念仏を修し、道場を設けるまでに至りました。
一遍と並んで浄土系遊行聖となり、各地を回り踊り念仏を広めました。
弘安七年、近江蓮華寺を立てて開基となりました。49歳で同寺で最期を迎えたといわれています。
■ 尾崎 士郎 小説家、社会主義活動をベースにした作品が多い
おざき しろう
1898年(明治31年)2月5日-1964年(昭和39年)2月19日)
小説家で、新聞連載小説『人生劇場』がヒットし、流行作家になりました。
愛知県幡豆郡横須賀村(現西尾市)、1898年に生まれました。
中学在籍中に、雑誌『世界の日本』に論文「いかにして選挙権を拡張すべき乎」を寄稿したことが契機となり、その評者の早稲田大学教授・永井柳太郎の目にとまりました。早稲田大学政治科在学中に、社会主義運動にかかわり、中退後、国家社会主義に身を投じたりしました。
1921年(大正10年)に時事新報の懸賞小説で、大逆事件を取材した『獄中より』が第二席で入選し、以後本格的に小説家として身を立てるようになりました。
1933年(昭和8年)から都新聞に『人生劇場』を連載開始、大ベストセラーとなり、文芸懇話会賞を受賞しました。戦前、雑誌『文芸日本』、戦後に『風報』を主宰したりもしています。
川端康成とは関東大震災の翌年1923年(大正12年)に出会って以来からの変わらぬ親友で、葬儀の弔辞は川端康成が読み哀悼の意を表したそうです。
『石田三成』『真田幸村』『篝火』などの歴史小説も書いたほか、相撲にも詳しく、長編小説『雷電』など相撲関係の著作もあり、横綱審議委員を務めたこともあります。
展示物に徳利などがあり、相当なる酒豪であったそうです。1964年(昭和39年)、大田区山王の自宅で、直腸癌により、66才で死去しました。
尾﨑の功績は、平成20年5月にオープンした「尾﨑士郎記念館」に表されています。
尾﨑士郎記念館
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