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「街場の五輪論」 内田樹 小山嶋隆 平川克美

2014-03-17 | 読書

香川県東かがわ市引田町の街並み


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東京オリンピックが去年決まった。賛成の人がほとんどだと思うけど、私は反対です。ニッポン、ニッポンとうるさい。

先日サッカーの応援で「Japanese only」という差別的な横断幕かなんかを掲げたサポーターの応援するチームにペナルティがあったばかり。スポーツの国際試合は、過熱すると人種差別的な言動を引き起こしがち。私は応援する人のそういう態度がダメだと思う。

選手個人が頑張ってメダル取るのは賛成。しかしオリンピックというシステムが、国内の矛盾をいっとき誤魔化して、恵まれない階層の不満を忘れさせるように働くのがいけない。

日本の力を世界に見せつけるために、ものすごいお金かけてあとで維持に困る諸施設を作るより、保育所や介護施設、病院などを作り、そこで働く人の待遇をよくすることが先決だと思う。安心して暮らせる国こそ、何より世界に誇れると思う。

何よりも福島原発の後処理が未だ先が見えず、水をかけ続けて汚染水をタンクにため続けて、いずれは海に流すしかない状態で、しかも26万もの人が自分の家に帰れないのに、大金投じてオリンピックする必要なんて全然ないと思う。

関東大震災→治安維持法→1940年の東京オリンピックが決定→日中戦争開始という流れと、東北大震災→特定秘密保護法案→2020年の東京東京オリンピック決定→中韓との緊張をますます増大させる今の政府という流れがあまりに重なっているので、私もまた戦慄を覚えた。

難しいことは考えない。みんなで楽しくやろう。反対するものはおかしいという同調圧力が広くこの国を覆っていて、言論人も目立った反対をしていない。私がテレビで見たのは瀬戸内寂聴さんだけだった。

僅か半月のお祭り騒ぎにお金かけるより、どうして福祉に廻さないのと私は思う。

人口の減り続けるこの国で、オリンピックが果たして景気浮揚のきっかけになるんだろうか。大手ゼネコンだけが一人勝ちで、来月から消費税を一層搾り取られる国民に、希望は見えない。

読んでいろいろ考えさせられた。

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