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春の気まぐれ旅行 その13 ( 菅谷高殿 2 )

2016-06-04 23:01:28 | 不思議紀行

 奥出雲には、「鉄」に関わった場所や施設が点在します。一度に同じような施設をいくつも見歩くと飽きてしまうのでは・・・?(時間も限られているので)と考えて、私が勝手に選んだところを見学することにしました。

  菅谷たたら・絲原記念館・奥出雲 たたらと刀剣博物館・羽内谷 鉄穴流し・金屋子神社・金屋子神話民俗館(青色のところは、見学できなかったところです。)
     
『 菅谷高殿は1751年から170年の長きにわたり操業が続けられましたが大正10年にその火が消え、幾世代のもの間、鉄を沸かし続けた菅谷たたらは静かな眠りにつきました。』(頂いたパンフレットより)


     
     東に向いている出入り口は、出来上がった「玉鋼」を運び出す為に坂になっています。

     
     建物は、10間(約18.2m)四方、棟までの高さ28尺(約8.5m)中央の4本の柱が要となります。       

     
     たたら作業の技術責任者の「村下(むらげ)」の控室
    
     
     「炭町」(燃料である炭を置く場所)          

     
     「小鉄町」(材料である砂鉄を置く場所)水分が切れるように斜めに下っている。     

     
     鉄穴流し(かんなながし)の説明図

 鉄穴流しとは、砂鉄を得る技法で、沢から水を集めて流れを作り、崖を崩して、下に掘った穴に流す。水が流れる間に比重の差砂鉄が分離されるというもので、大量の土砂が流れ出し、下流には大きな影響を与えたとのことです。
 

     
     粘土で作った箱型の炉に原料の「砂鉄」と燃焼材兼還元剤の「木炭」を交互に入れ、燃やす「たたら」

      
     鞴(ふいご)で風を送り、火を加減する。

 砂鉄13t、木炭13tの対しケラは、2.8t、スグは0.8t、ケラ2.8tから取れる「玉鋼」は1t以下だそうです。


     
     現在は案内所となっている「村下」の住んでいた建物。手前は大きな出来上がった大きな塊を冷やした「鉄池」

     
     村下の通った「村下坂」

     
     高殿と樹齢200年の桂の木

 たたらの神様「金屋子神」は、白鷺に乗って桂の木に降りたと言われ、たたら場の守り木とされています。
この桂の木は、一年に一度だけ3日間、芽吹きの時だけ赤く上を向いて葉が出るそうです。たたらの炎も3日間燃え続けることから桂の木は、たたらと深い関係があるというお話でした。

     
     明治39(1906)年より、水車を動力として土管で風を送るようになったそうです。

     
     たたら師たちの子孫が今でも住んでいるのでしょうか?

      
     帰り道、振り返って集落を望む。

 幼いころたたら場で遊んだことがあるという男性が、分かりやすく説明をしてくださいました。しかし、メモも取らずに聞いてしまった上に、時間も経ってしまい、記憶がかなり曖昧で、私の説明には、間違いがあるかもしれません。ごめんなさい。  


  施設紹介   菅谷たたら  島根県雲南市吉田町吉田 4210-2
                     ☎ 0854-74-0350
                月曜日お休み(祝日の場合は翌日休み)、年末年始(12/29~1/3)
                9:00~17:00(入館は16:00まで)

                                                       つづく