サンクチュアリ

美味しい物・綺麗なもの・楽しい事

過ぎ行く年に

2017-12-31 20:36:08 | つれづれなるままに
 今年最後の大旋風を巻き起こして、娘一家が遠い町に戻って行きました。


すわっ! 将来は・・・? 「なでしこジャパン」?

 元気いっぱいみーちゃんは、お外が大好き! 何でも分かる、何でも話す・・・、でもでもあんまり食べない、イヤイヤ期真っ盛りの「言うこときかないマン(ウーマンか?)」
我が家の子供たちのもうすっかり忘れていた幼い頃のあれやこれ、たくさんのエピソードをじわりじわりと思い出し、笑いが止まらなくなるじいじとばあばなのでした。


 さて、今年もあとわずかとなりました。みなさんは、どんな年の瀬をお過ごしでしょうか?
我が家は、久し振りの静かな夜を迎えています。
「サンクチュアリ」に遊びに来てくださった皆さん、一年間ありがとうございました。拙い私のブログと一緒に歩いてくださって本当にありがとうございました。
 良いお年をお迎えください。

さすらう湖(うみ)の子の旅 その6 ( ヴォーリズ建築 3 )

2017-12-25 21:27:17 | 建物紀行
 以前に近江八幡に来た時には、かわらミュージアム、八幡掘での舟遊び、新町通りの散策などを楽しんだのですが、今回は近江八幡に残る「ヴォーリズ建築」を巡る計画を立てました。以前に近江八幡を訪れたときのことは、以前のご紹介のページを見てね。このときの旅行は、彦根から近江八幡、天橋立、伊根の舟屋などを巡りました。


八幡堀は、青空を映して・・・。


観光案内所でもある「白雲館」

 ここで、ヴォーリズ建築の資料をたっぷり頂いて、出発です。


ヴォーリズ等身大の銅像


資料館として公開されている「近江兄弟社 メンターム資料館」

 近江商人たちの雰囲気が感じられる「新町通り」をのんびり歩いて、かつての警察署「市立資料館(郷土資料館)」に向かいましたが、30年3月までは改修中、今回は見ることができませんでした。


昭和28年に増改築された警察署 「市立資料館(郷土資料館)」 

 以前に訪れた時の写真から探し出しました。(外観だけですが・・。)
朝鮮人街道、京街道門前通りなどを通り抜け、池田町洋風住宅街へ向かいます。


1920(大正9)年築 近江ミッションレジデンスとして使われた「ダブルハウス」


1913(大正2)年築 早稲田大学の講師として来日したウォーターハウス氏のお宅「ウォーターハウス記念館」


1913(大正2)年築 ヴォーリズの教え子、その後共に近江ミッションを支えた吉田悦蔵氏のお宅「吉田悦蔵邸」

 このお隣には、吉田悦蔵氏の奥様、清野夫人が婦人教育のために発足させた「石橋邸(旧近江家政塾)」があります。


1938(昭和13)年築 「八幡商業高校」

 「八幡商業高校」は、ヴォーリズが英語教師として赴任した学校(当時は滋賀県立商業学校)です。


1907(明治40)年築 ヴォーリズ建築の第一号 「アンドリュース記念館」

 現在、この建物は、ナッツとドライフルーツのお店になっています。


1940(昭和15)年築 「近江八幡教会牧師館(旧近江兄弟社地塩寮)」


1921(大正10)年築 「旧八幡郵便局」

 ここは、「一粒の会」により修復、保存されていて、内部を見学することができます。


町並み保存地区に残る「村岡邸(旧岩瀬医院)」


1931(昭和6)年築 晩年のヴォーリズ夫妻が住んだ「ヴォーリズ記念館」

残念ながら、展示入替により休館でしたが、見学には事前予約が必要です。


1931(昭和6)年築 「ヴォーリズ学園」


八幡堀まで戻ってきました。

 ヴォーリズの造った建物は、豊臣秀次の作った城下町、近江八幡の碁盤の目状に区画された町並みの中に、異国の香りを放ちつつ、残されています。新町通り辺りにはたくさん歩いていた観光客や海外からのお客様は、途中から誰もいなくなり、地元の人々が行き交う日常の中を頂いた地図を片手にのんびり散策しました。レンガの塀の向こうからこの町を愛したヴォーリズがひょいと顔を出しそうな気がしました。

                                         つづく

さすらう湖(うみ)の子の旅 その5 ( ヴォーリズ建築 2 )

2017-12-24 17:28:59 | 建物紀行
 今回、近江八幡に残るヴォーリズ建築を巡ろうと調べていたら、日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)の門前のような場所にある「日牟禮ヴィレッジ(クラブハリエとたねや)」のカフェの建物は、旧忠田邸で予約すればヴォーリズ建築の中でお茶ができることが分かりました。建物は、やはり住んでみなくっちゃ!(・・・といってもお茶だけですが・・・。)


大好きなバームクーヘンで有名な「クラブハリエ」

 この大きな建物の裏側、お店を抜けるとカフェがあります。私は迷いに迷って2階の「ハリエビュー」というお部屋を予約したのですが、当日カフェに伺うと、なあんと1時間半、一軒丸ごとの貸切りでした。(たまたま他にご予約の方がいらっしゃらなかったからかもしれません。)


1F 南側の部屋


1F 南西の部屋


階段下収納は、小部屋と小さな引出し


1F 北西の部屋  北側に窓、西側に明り取りの窓あり


階段は北側の窓から光が射し込み明るい雰囲気


階段半ばの踊り場から上は段数が少なく、手すりの曲がりが綺麗


2F 南東の部屋


2F 南東の部屋と続く小部屋 洗面台あり。


2F 和室への廊下


2F 南西の和室


2F 手洗い・洗面所


ケーキを選ぶのも楽しい!


お日様も顔を出して、窓の外はキラキラ輝く


旧忠田邸 外観

 室内の写真も撮り放題、見学するというより「住まう」感じで過ごさせて頂きました。ヴォーリズの建物は、見た目も美しいと思いますが、何より住みやすそう、住む方のお顔が見えるよう、随所に工夫がみられる憧れのお家です。
お天気が良かったので、八幡山のロープウェイでお山の上からこの建物を見ました。


素敵ね

 
カフェ紹介  クラブハリエ 滋賀県近江八幡市宮内町日牟禮ヴィレッジ
     ☎ 0748-33-9995(受付9:00~18:00)
 有料ですが、1時間半、優雅な時間を過ごすことができます。

                                             つづく



さすらう湖(うみ)の子の旅 その4 ( ヴォーリズ建築 1 )

2017-12-22 21:35:47 | 建物紀行
 しみじみ過ごした琵琶湖畔、遠くに雪を被った山々を眺めながら、2日目が始まります。





 昨夜夕食で頂いた近江米は、この広大な土地で作られているのでしょうか?ナビの地図にはきっちり区画整理された田んぼが映っていました。
10:00に近江八幡にある「クラブハリエ」のカフェを予約してあったので、ちょこっとだけ「ヴォーリズ記念病院」に寄って、建物をを見させて頂くことにしました。


希望館(ホスピス)


旧近江療養院 礼拝堂


ツッカー女史の寄付により建築した「ツッカーハウス」(旧近江療養院 本館)


ツッカーハウス(旧近江療養院 本館) 1918年(大正7年)建築

 この奥に1918年(大正7年)建築の五葉館があったようですが、この病院は、今も病院として機能しているようでしたので、気後れしてしまい、早々に引上げることにしました。


近江八幡に向かう途中「ヴォーリズ学園」の建物を見つけました。(車窓から)

                                                つづく











さすらう湖(うみ)の子の旅 その3 ( 養老公園 )

2017-12-21 23:31:29 | 建物紀行
 だんなさんと二人でちょこっと旅に出ました。
元々は、息子の友人が西の方で市役所の観光課にお勤めしていて、是非その街に来てくださいと誘ってくれて、息子が
「お母さんが好きな工場見学とかもできるみたいよ。」
と言ってくれたのです。でもこんな年末の慌しい時期では、見学させてくださる工場の方にも迷惑かな?ということで、その街への旅行は、年も明けて少し春の風が吹き始めた頃にしようということになりました。
 そういえば・・・? 今年の私のお誕生日(9月なのでずっと前ですが・・・)のプレゼントに旅行に連れて行ってくれると言っていただんなさんは、すっかりそのことを忘れてしまっていたようなので、少しプリプリしながらそのことを思い出させてあげました。
こんなに寒くなってきてから、さてさてどこに・・・?
以前にテレビのCMで見た「養老天命反転地」。名前と画像のシュールさが気になっていたので、候補地に選びましたが、富士からは十分に日帰りができる場所です。やはりお泊りはしたいなあと思い、仲良しのIちゃんがお薦めしてくれた「休暇村 近江八幡」(「養老天命反転地」からは1時間ほどの距離)に宿を取り、近江八幡に残る「ヴォーリズ建築」を巡ることにしました。

『 養老天命反転地 

「養老天命反転地」は、荒川修作+マドリン・ギンズの構想を実現した実験的なアートプロジェクトです。
荒川修作とマドリン・ギンズは、現在の世界の絶望的な状況を希望のある未来へ転換させようとしています。
そのためには「死」を前提とした消極的な生き方を改め、古い常識を覆すことが必要だと言っています。この死へいたる「宿命(天命)」を反転することを使命として荒川+ギンズは活動を続けてきたのです。30数年に及ぶ研究の中で彼らが注目したのは「身体」が持つ可能性と、身体に作用する「環境=建築」でした。彼らは身体感覚の変革により意識の改革が可能だと考えたのです。
彼らの長年の研究の集大成となる「養老天命反転地」には、水平垂直を極力排除し、複数の人工的な地平線を配するなど、人間の持つ平衡感覚や遠近感に揺さぶりをかける仕掛けが施されています。
これは、私たちをヨチヨチ歩きの子供の状態に戻して知覚を再構築させるよう隅々まで計算された構造なのです。
しかし、「養老天命反転地」は、荒川+ギンズの終着点ではありません。むしろこの作品を出発点として、彼らの建築的実験は現在も続いているのです。』(頂いたパンフレットより)


「極限で似るものの家」


すり鉢状の「楕円フィールド」

 天気予報は晴れのはずだったのですが、雪雲のような黒っぽい空の下、閑散とした(実際に私たち以外には10人ほどしかいなかった)不思議なこの場所を歩き回りました。以前から足元の不安定さが苦手だった私は、見るからに不安定そうな建物に酔ったような感覚に襲われて、予想はしていたもののわざわざ遠くまで訪れたことをちょこっと後悔しました。
歩き回りながら、ふと、木を見ると優しい緑色で真直ぐ立っていてすごく安心しました。
・・・古い常識を覆すことも宿命を反転することも難しいと実感させられた見学となりました。青空の下だったら、アスレチック気分で歩き回れたかもしれません。
 私の予定では、散策路を巡りながら「養老の滝」まで歩くつもりだったのですが、小さな雨粒がポツポツと落ちて来てしまいました。だんなさんが、車で行けるところまでいってみようと言い出して、山道を上がって行きました。有料の駐車場に車を停めると雨も上がって、階段を下ると「養老の滝」まで行けるということが分かりました。


滝の水がお酒になったという親孝行の伝説が残る「養老の滝」


落差32m、幅4mの美しい滝です。

 山肌には雪が残り、山の中の滝は静かに流れていました。
「大好きなお酒が流れているかもよ。」
とからかうとだんなさんは、
「今夜飲むからいいよ~。」
と笑っていました。だんなさんのお父さんはもういないので、孝行息子にはもうなれそうもありません。息子に期待することにして(笑)、また雨が降り出した「養老の滝」を後に、この日のお宿「休暇村 近江八幡」に向かいました。
そして、目の前に琵琶湖で一番大きな島「沖島」を眺めつつ、温泉に浸かり、カニやらフグやら近江牛などをお腹いっぱい頂きました。

施設紹介  養老公園 岐阜県養老郡養老町高林1298-2
    ☎ 0584-32-0501

                                                つづく