昇る朝日に希望を見る
衝撃的な映像が流れたあの日から、20年の時が流れた。
あの日、出産して1週間ほどしか経っていないウィリー(学生時代の友人)に心配で電話をした。何度かけても電話は通じず、ウィリーと赤ちゃんの安否もわからなかった。ふと思い立って都内にある実家に電話をして、お母さんの
「大丈夫、みんな無事です。」
との声に、ほっと一息ついたものの、大変な状況の中、赤ちゃんは?ウィリーは? 何もできず、うろうろするばかり・・・。
やはり乳飲み子を抱えての被災地ので生活は難しいと判断したウィリーは、ぐるーっと遠回りをして実家までたどり着き、心配していた私に電話をしてくれた。
「心配してくれて、ありがとう。」
ウィリーの声が近くに聞こえた。
あの時の赤ちゃんは、もう二十歳、大学生だ。