夏の家族旅行のガイドブックを借りに図書館に行きました。なんとなく背表紙が光って見えたので、お借りすることにしました。
葉室 麟 氏 オランダ宿の娘
実は本屋さんで、この方のお名前がかなり前から気になっていました。お名前の漢字の並び、響きが素敵だったので・・・。
「江戸幕府のオランダ使節団が、自分たちの宿<長崎屋>に泊まるのを、るんと美鶴は誇りにしていた。文政五年、二人は碧眼の若者、丈吉と出会い、両国の血をひく彼と交流を深めてゆく。
まもなく、病人のために秘薬を探していたるんは、薬の納入先を聞きつけた丈吉と回船問屋を訪れる。が、店に赴いた彼らが発見したのは男の死体だった。さらに数年後シーボルトめぐる大事件が起こり、姉妹はその渦中に。」
(裏表紙のあらすじより)
読み始めてすぐに、自分の勘違いに気付く・・・。作者は、女性だとばかり思っていたのですが、(名前の印象からなんとなく・・・)作者は、男性でした。(どちらでも良いのですが、少し読むと絶対男性だなと思わせる何かがあったような気がします。)
時々作者は、ここを描きたくてこのお話を書いたんだと思わせる場面が登場するお話がありますが、このお話の最後で、シーボルトが、其扇に似た控えめな美しさのある花に名前をつけるくだりがあります。この季節、美しく控えめに咲く紫陽花に心惹かれながら、文字を追いかけました。史実と物語の境界線が曖昧に感じられ、新聞記事を読んでいるような気がする私にとっては、不思議な小説でした。
表紙の絵は、”速見御舟「春の宵」”です。美しく心惹かれる絵です。いつか実物を見てみたいと思います。
葉室 麟 氏 オランダ宿の娘
実は本屋さんで、この方のお名前がかなり前から気になっていました。お名前の漢字の並び、響きが素敵だったので・・・。
「江戸幕府のオランダ使節団が、自分たちの宿<長崎屋>に泊まるのを、るんと美鶴は誇りにしていた。文政五年、二人は碧眼の若者、丈吉と出会い、両国の血をひく彼と交流を深めてゆく。
まもなく、病人のために秘薬を探していたるんは、薬の納入先を聞きつけた丈吉と回船問屋を訪れる。が、店に赴いた彼らが発見したのは男の死体だった。さらに数年後シーボルトめぐる大事件が起こり、姉妹はその渦中に。」
(裏表紙のあらすじより)
読み始めてすぐに、自分の勘違いに気付く・・・。作者は、女性だとばかり思っていたのですが、(名前の印象からなんとなく・・・)作者は、男性でした。(どちらでも良いのですが、少し読むと絶対男性だなと思わせる何かがあったような気がします。)
時々作者は、ここを描きたくてこのお話を書いたんだと思わせる場面が登場するお話がありますが、このお話の最後で、シーボルトが、其扇に似た控えめな美しさのある花に名前をつけるくだりがあります。この季節、美しく控えめに咲く紫陽花に心惹かれながら、文字を追いかけました。史実と物語の境界線が曖昧に感じられ、新聞記事を読んでいるような気がする私にとっては、不思議な小説でした。
表紙の絵は、”速見御舟「春の宵」”です。美しく心惹かれる絵です。いつか実物を見てみたいと思います。