片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

企業情報システム50年 データは必ずしも正確でなくてよい?

2015年09月17日 | 企業情報システムの50年
勘定系業務では考えられないことだが、グループウェアでは許される。

たとえばスケジュール。
面会の相手の名前まで書きたくない場合、社名と時刻、簡単な用件のみ書いて入力してしまう。
詳細が必要なら自分の手帳に書いておく。

たとえば名刺管理
いただいた名刺を登録したが、それから何年も経って昇進しているか部署が変わっているかもしれない。3年もすれば何かが変わっている可能性は高い。
でも親しければ親しいほど、その後名刺交換しないからわからない。
ところが、登録した名刺を全社や部門で共有すると、だれかがその名刺が古いことに気付くチャンスに恵まれる。
つまり、更新しにくい情報は人目にさらすことで正確になってくるという性質を持っている。

あれば便利系のシステムでは、適当に使い始めることが大事だが、やるなら徹底してやらないと効果が出ない。
スケジュール管理に参加していない人がいると、空き時間管理ができない。空いている時間を自動的に見つけて複数人の予定を一緒に自動的に取るということはシステム的には可能だが、前提として各人が予定をもれなく入れているということが前提になるからだ。

かくして、企業情報システムには、絶対に正しくなければならない勘定系データと、オフィスワークを支援するような多少あいまいさを含んだデータの療法が混在することとなった。こんなことも長年企業情報システムにかかわっていると感じることだ。



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