片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

企業情報システム50年 見果てぬ夢ーソフトウェアの自動生成

2015年09月09日 | 企業情報システムの50年
要件定義ができたら、それを読んでソフトウェアは自動生成してくれる。
このことは情報処理業界の昔からの夢だった。
しかしいまだに完全には実現していない。
このことを長年考えていたが、今のところ結論はこうだ。

こういう場合にはこうする、ああいう場合にはああすると一義的に決められるものは何かと言うと、WHATの部分だ。HOWになると蜂の巣をつついたようになる。従来のシステム開発はWHATとHOWをごちゃまぜに開発してきた。特にWebシステムでは。

HOWとはUIの部分だ。どのような手順で処理するかという操作性の部分だ。この部分を完全に切り離して作ることができれば、WHATとHOWを切り離して開発することができる。そしてWHATは業務マニュアルとして定義できるから、自動生成もできる。HOWの部分は相手や端末の特性に合わせてそれぞれ作ればいい。

このような発想で開発されたのがBiz/Browserという製品だ。Biz/Browserはサーバとは粗結合なので、いかようにも画面はいじくれる。サーバとのデータのやりとりの構造さえ変わらなければ、クライアント側のプルグラムをを変更してもサーバ側のテストは必要ない。

考えてみると、IBM3270エミュレータの時代に、端末側の画面を別に作ってIホストコンピュータとやりとりするという方式があった。その考え方をWeb環境に取り入れたようなものだ。
さいs
3270時代をご存じの方はこちらをご覧ください。

話は変わるが、業務システムのユーザにとって一番UIがすぐれていたのはいつかというと、1990年から95年あたりに作られたVBを使ったシステムではないかと思う。この時代、それまでの文字だけの世界からマウスが使えGUIが使えるようになり、とにかく操作性を良くしようと、作る側も採算度外視で熱に浮かされたように工夫に工夫を重ねたものだ。

それが結果としてソフトウェアの管理の困難さにつながりTCOの削減が叫ばれ、Webシステムがいいのではないかということになり、基幹業務のWeb化が始まったが、そもそもHTMLで基幹業務が書けるわけもなく、レスポンスや操作性が犠牲にされた。情報システム部門のTCO削減がメインテーマになってしまった。

いろんなことがあって、また基幹業務のWeb化は落ち着いていない気がする。



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