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畑を耕すのに、今は耕運機ですが、その昔は和牛を飼っていて、犂(すき)を引かせて耕していました。牛は小回りが利かないのと、坂がきつい畑では危険で使えません。そんなところでは、写真の、踏み鋤を使いました。土に斜めに刺し、足で3回思い切り踏み込みます。そして、てこの原理で土を持ち上げ、柄を斜めにして土を脇に落としながら横に堀り進むのです、私も中学生の頃から使えました。かなり大きな道具です。
しかし、牛に代わって耕運機が来たときは、何とも悲しい思いをしました。牛との別れです。彼は、家族の一員で、一番力持ちなのです。山から木を出すときや、畑や田んぼを耕すときは、彼の手を借りなければどうにもなりません。しかし、耕運機が来て、彼の仕事はほとんど無くなってしまったのです。彼はよく食べます。秋に、採草地から草をたくさん採ってきて、とうもろこしの茎などと一緒にサイロに入れておき、冬の間食べさせなければならないし、夏は、毎日青草を篭一杯に取ってきて食べさせなければなりません。ただ飼っておくわけにはいかないのです。
費用対効果が合うから飼っていたのです。そんなわけで牛を手放すことにしました。牛買に父が彼を引き渡すとき、牛も異常に気がついているし、父も私も、かわいそう、彼への裏切りといった、ほんとうになんとも言えない、辛い気持ちでした。遠からず殺されて肉になってしまうわけですから。まったく私たちの勝手でそうしたのですから、わが身を責めるのみでした。
納屋にあった踏み鋤を持ち出して写真を撮りながら、彼との日々を思い出しました。
しかし、牛に代わって耕運機が来たときは、何とも悲しい思いをしました。牛との別れです。彼は、家族の一員で、一番力持ちなのです。山から木を出すときや、畑や田んぼを耕すときは、彼の手を借りなければどうにもなりません。しかし、耕運機が来て、彼の仕事はほとんど無くなってしまったのです。彼はよく食べます。秋に、採草地から草をたくさん採ってきて、とうもろこしの茎などと一緒にサイロに入れておき、冬の間食べさせなければならないし、夏は、毎日青草を篭一杯に取ってきて食べさせなければなりません。ただ飼っておくわけにはいかないのです。
費用対効果が合うから飼っていたのです。そんなわけで牛を手放すことにしました。牛買に父が彼を引き渡すとき、牛も異常に気がついているし、父も私も、かわいそう、彼への裏切りといった、ほんとうになんとも言えない、辛い気持ちでした。遠からず殺されて肉になってしまうわけですから。まったく私たちの勝手でそうしたのですから、わが身を責めるのみでした。
納屋にあった踏み鋤を持ち出して写真を撮りながら、彼との日々を思い出しました。
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