片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

マニュアルは作る作業に3割使う努力に7割かけよ!

2012年04月25日 | Weblog
日本の店では、おつりを数えるのに客の目の前で、客に見せながら数えるが、あれは日本マクドナルドの15歳のアルバイトの女の子が考えた方法だという。

マクドナルドには非常に詳細なマニュアルがある。
しかしそこにはおつりの数え方は書いてなかった。
おつりをたまに間違えて渡してしまうのをどう防いだらいいか、ある店長がミーティングで意見を求めたところ、入ったばかりのアルバイトの女の子が、お客の見ている目の前で私は数えてますと言ったという。店長は早速それを採用し、その日からその店ではマニュアルを直し、全員そうするようにしたという。その後全社のマニュアルを変え、マクドナルドでは、それ以来おつりの間違いはなくなったという。
今では日本中の店でおつりを客の目の前で数えているが、始まりはマクドナルドだという。

マニュアルは完全ではない、マニュアルは常に改訂されるものだ、そう語るのは、勝畑 良氏。

w昨日のBPIA「目からウロコの新・ビジネスモデル研究会」にて。

マニュアルには標準を書く。
標準とは、組織目的を達するために、そのときすでに行っている作業のうち、最も安定しており利益の高い行動を言う。

マニュアルの語源は、手が動くということだ。
マニュアルは動詞を入れて書かれなければならない。何をどうすると書かれなければならない。このようにあるべきだなどという表現はダメ。

人は必ずマニュアルどおりに仕事をする。しない人がいたとしたら、それは組織の一員として心を合わせて働こうとしていない人だ。組織の一員として一体となって働こうとすれば必然的にマニュアルどおりに仕事をする。

マニュアルは作るより使わせる努力のほうが大事だ。それはマネジメントだ。

標準超克という言葉がある。これは、マニュアルには書いてないが、それを越えた価値のある行動だ。それを見つけたらマニュアルに入れる。


マニュアルのあり方
1.書くべきことは必ず書く。
2.書いたことは必ず守る。
3.間違っていたらすぐ直す。
4.マニュアルどおり作業して間違った場合、原因を追跡する。

マニュアル作成心得
1.理念中心主義(作成者目線)になってはいけない。
  使用者中心主義(使用者目線)でなければならない。
2.手順中心主義(動作がある)
  くくり方が重要。粗くても細かすぎでもいけない。作業現場を見ないとわからない。
3.部分独立主義を排す(常に会社全体を意識して)

最後に、日本は必ず移民に頼る国になる。
そのときマニュアルがなかったらどうなるか。
今の団塊の世代が持っているノウハウをマニュアルにしておく必要が、どうしてもある。