タイトルの言葉は、1948年(昭和23年)ヘレンケラー女史が日本を巡回した際、聴衆に呼び掛けた言葉だそうです。
あなたのランプの灯をもう少し高く掲げて下さい。見えない人々の行く手を照らすために。
タイガーマスク現象で、多くの国民の心に、小さな灯が燈ったかのような昨今、女史の言葉の優しさと重みを、改めて噛みしめています。
一昨日は、ヘレンケラー女史来日を記念して発足したヘレンケラー協会主催の創立60周年記念チャリティーコンサートに友人のお招きを受けて、行ってまいりました。
昨日の日記でご紹介した建物の中にあるホールが会場です。
出演された五人の演奏者は、皆様全盲の方々ばかり。
視覚障害を持つ児童・生徒の音楽家の登竜門と言われるヘレンケラー記念音楽コンクールで上位入賞され、健常者の方々と変わらない活躍をしておられます。
韓国人のピアニストの方も、参加されました。
出演者のお一人、和波孝よしさんは、映画、いつか来た道で山本富士子さんの弟役になられた方。ご記憶の方も大勢いらっしゃるのでは・・・
映画の印象はおぼろげながら、子役の和波さんのお顔は、今でも思いだされるほど、心に刻まれている私。恐らく感動したに違いありません。
その後の活躍も、経歴を見て驚きました。
そして今は、年配の風格あるご紳士で、今なお活躍中の音楽家。
他の四人の演奏者と共に、ハンディキャップを背負いながらも、ひたむきに生きてこられた方々の人生の重みを、感ぜずにはおられませんでした。
昨年、アメリカの音楽コンクールで優勝された辻井伸行さんも全盲の音楽家でいらっしゃいますね~。
演奏は、素晴らしかった!の一言。お部屋のBGMとして軽い気持ちでクラシックを日々聴いている私。
詳しい感想なんて述べられませんが、澄んだ優しい音色に、ただただ聴き入り、心が洗われるようでした。
演奏も多彩で、チェンバロンに始まり、ソプラノ歌手の歌唱、バイオリン、フルート、ピアノ演奏、と私達観衆のの心を陶酔させてくれました。
数年振りに聴いた生の音楽。
またコンサートに足を運びたい、としみじみ思った私です。
演奏の合間に、司会者によるインタビューもありました。
演奏者の方々の、芳しく清々しいお人柄が、受け答えにも、態度にも、感じられ、またまた感動。
お話される声も、ホールに響き渡るような、美しい柔らかなお声でした。
この方達は、目が見えない分、内面を見つめる時間が多く、研ぎ澄まされたように人間性が磨かれていかれたのでしょう。
それに比べ、私は、外界ばかり気にし、物質的貪欲さにとらわれ、内省的思考をいかに疎かにしてきたことか。
この年になって反省しても、時すでに遅し、の感がして、少々悲しいです。
演奏会の帰り途、喫茶店に寄り、お招き下さったご夫婦と、ロスでお別れ以来、三十数年振りに再会した友人との楽しいおしゃべりに時が経つのも忘れてしまいました。
非日常の優雅な時間が、今では夢のよう・・・
今年は、香り高い文化に触れ、心行くまで楽しむ時間をもっと増やしたい!
そうだ、これを今年の二番目のモットーにしよう、と思った次第です。
1番目は、先日のブログにも書き、心に誓った、友人を大切にすることです。
今年は、まれにみる充実した良い年にしたい!と思う私。
ブログの効用をひしひしと感じています。
今日も青空がいっぱいに広がり、日差しには、心なしか早春の気配が・・・
柔らかな陽を浴びて、今日こそ花壇の掘り起こしに励みます。
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