12月も半ば近くになりますと、いよいよ年末年始に向けての心準備で気ぜわしくなり、主婦特有の務めがあれこれ頭を巡るものですが。
今年の今の私は、旦那さまの介護一色。
例年とは、全く異なる色に染まった年の瀬を迎えようとしています。
色にすると、何色でしょうか。
グレー?
辛さ任せで、夫から放言を浴びせられた時は、少々落ち込み、グレーの心境になる時もありますが、
いつまでもそこに留まらず、すぐ元気復活できるのが、私の特技。
元気を取り戻した時の私の心の色は?
若いころ大好きで、好んできたカラー、水色のような澄んだ思いで、夫の介護に当たるのが私の理想です。
私と家族を今日まで養い、恵まれた生活を送らせてくれた旦那さまに、感謝の一念のみで、お世話に精進したいもの、と。
これはあくまで、私の理想。
いくらこのようなきれいごとを書いても、理想通りには自分の心をコントロールできない時も、たまにありました。
我が家の幸せの原点と言ってもいいような木彫りのお人形です。
夫が海外出張したとき、スイスに寄り、お土産として購入してくれたものです。
けれど、今は違います。
私の心は、旦那さまへの感謝の思いで一杯。
澄んだ水色と言えるかも。
そのうえ、まるで新婚時代のような、いえそれ以上の良好な信頼関係で結ばれている、と言って良いかもしれません。
その訳は、旦那さまの最近の、驚くばかりの変わりようにあります。
毎日毎日、ラブコール?(笑)の電話がしきりに鳴る日々。
「早く病院に来てくれ、会いたい」と。
真夜中にも、かかってくることが。
「君の声を聞きたくなっただけだ」と。
病院へ出かける前頃になると、待ち切れないように、
「何時に来るのか、家を出たのか」
としきりに訊ね。
電車に乗っても、携帯の呼び出し音が、しょっちゅう鳴ります。
週末は、娘たちが行くことになっていて、私はその二日間は休養日に当てています。
ところが、その説明をすると
「何故君が来ないのだ。君に会いたいのだ」とまで。
孤高の精神の人で、私を頼ることも甘えることも一切なかった人。
「君は君、俺は俺」の気持ちで、結婚生活を貫いた人でした。
それはある意味、有難く、私は自由の身で、好きなことが何でもできたはずでしたのに。
生真面目な性格で要領も悪かったため、夫の寛容さと、自由を享受する事もなく、家事、子育てが精いっぱいの日日。
典型的な主婦暮らしを、残念ながら送ってしまいました
毎日曜日、夜の七時半、カルピス劇場で放映された「アルプスの少女ハイジ」を家族で毎回夢中で見た頃の事です。
更に、これも意外感でいっぱいなことですが・・・・・・。
最近では、旦那さまの心の中で、私の位置の方が、最愛の娘たちより上らしいのです。
父親としてのYさんは、幼い頃から、子供たちを叱ったことが一度もなく、その愛情には計り知れないものがあると感じていました。
大学も先輩後輩の間柄。
自慢の娘のようでした。
私には不機嫌な口調で話すことは再々あっても、娘には全幅の信頼を寄せ、常に柔らかな口の利き方で相対してきた父親です。
娘たちも同様で、パパには丁寧な話し方を常にします。。
その良好な関係を見るにつけ、娘たちと差別されていると、私は少々ひがんでいたのです。(笑)
ところが今は違うようです。
私が傍にいると、一番安心でき、心が安らぐらしいのです。
辛い時は言いたい放題なんでも遠慮なく言えるからでしょうか。
私の値打ちが突然、最近上がったらしくて、驚いています。
厳しく辛い状況の中での、夫の突然の変化ですが、妻としてこの上ない幸せと、尽くし甲斐を感じる日日です。
天才と鈍才の組み合わせ。
この間隙は埋めようがない、と半ば諦もしていた私でしただけに。
痛み止めの医療モルヒネで、夫の本来の性格が壊された事に因るのかもしれないけれど・・・・・・・。
夫との良好な関係を素直に喜び大切に思い、体が疲れ果てても、尽くす喜びに浸っている、この頃の私です。
その時のアニメに登場したハイジのように、心優しい元気な子に育ってほしい、と願いながら、
子育てをしました。
その後、ずっと我が家を見守り続けてくれた大好きなお人形。
今は夫の病室にお守りとして置いています。
これを見せたとき、ベッドに横たわる旦那さまの表情が一瞬輝き、とても嬉しかった私です。
これからは余談で、今日の記事の追記といったところです。
昨日は、週末でない時にお休みが取れたせいか、変な脱力感に襲われ、終日やる気が起きず、だらだらと過ごしてしまいました。
まるで張り詰めた糸が切れたような疲労感で、私にしては珍しく、なかなか心身が立て直せなくて。
妹に数度電話をかけたり、二度も日中に入浴したり、と。
前日の夫の体調が思わしくなかったことによる、不安が大きかったせいかもあるかもしれません。
私は医師がいかに悲観的なことをおっしゃろうと、決して希望は捨てていませんし、常に前向きの気持ちでいます。
けれど、久しぶりに夫の悪い顔色と、吐き気のする思わしくない体調をみて、暗くなる気持ちを抑えがたくなってしまいました。
けれど、昨日見舞った娘の話では、割と穏やかで、吐き気も収まっているとの事。
良かった、と今は胸を撫で下ろしています。
何も口にしてくれない時は心配の余り、
「何も食べないと体がどんどん衰弱して、死んでしまうわよ~」
と、ジョーク半分、真剣半分の気持ちで語りかけると、旦那さまは言います。
「死にはしない」と。
本当に嬉しく心強い言葉です。
夫の強い精神力できっとまだまだ生き延びてくれることでしょう。
骨がんの痛みは相当なものらしく、可哀想でなりませんが・・・・・・。
今使用している痛み止めの薬は、夫の体に合っっているらしく、激痛に襲われる回数が、以前より少なくなってきました。
看護師さんの話によると、私が傍にいる時は、夫は痛みをあまり感じないようです。
先生の最近のお話では、自宅療養することも可能ですが、やはり無理かもしれない、とのことでした。
夫のために今一番大切なことは、激痛を緩和して、できるだけ穏やかな日々を暮らさせてあげること。
たとえ数年の入院生活になろうとも、私は通い続け、旦那さまを精一杯支えてあげたい、と強く思っています。。
今一番心配なのは、大雪や嵐の悪天候に見舞われた時。
病院での宿泊も可能なようですから、近くのホテルか夫の病室に泊まって、備えることにしましょう。
旦那さまが、穏やかな体調で、新しい年を無事に迎えられますように。
今日が今年最後の記事になるやもしれません。
一年間、拙い個人日記のブログをお訪ねくださり、温かな応援までたくさん頂戴し、本当に有難うございました。
来年も変わらないお付き合いの程、宜しくお願い致します。
私はコメント欄を設けていなくて、一方的な発信で、少々心苦しく思っています。
そのうえ、最近はあまりに多忙で、皆様のブログをお訪ねするのもままなりません。
けれど、時間がある時は、できるだけ読ませていただきたく願っています。
皆様も、私同様にいろいろな思いを抱きながら、老い行く体を励まし、前向きに暮らしておられる様子を拝見し、いつも励まされています。
来る年も、ブロガー同士の見えない心の交流を大切に、心豊かな記事を綴れるように頑張ってまいりましょうね。
穏やかな楽しいブログ村の繁栄を祈りつつ・・・・・。
愚痴あり、泣き言あり、自慢話あり、なんでも素直に書ける環境を大事にしてまいりましょう。
私の記事は、時に自慢話に受け止められやすく、綴る時、その気が全くなくても、気になってしまうことがありますが。
臆せず、ひるまず、素直に私の日頃の暮らしや思いを書く個人日記でありたい、と願っています。
皆様におかれましては、来年が健やかな良い年となられますように。
くれぐれもご自愛下さいますよう、お祈り申し上げます。
一年間、本当に有難うございました。
ご覧下さいまして有難うございました。
ブログランキングに参加しています。
足跡変わりに、バナーにポチッ!を頂けると励みになり嬉しいです。
花のように泉のように