上品蓮台寺(じょうぼんれんだいじ)は、北区の千本鞍馬口を上ったところにある、真言宗智山派の寺院で、山号を蓮華金宝山といいます。
この寺は、聖徳太子によって開かれたと伝えらておりますが、一説によりますと平安時代中期の真言宗の僧で宇多法皇から灌頂を受けた寛空(882年
- 970年)が創建したとも伝えられております。現在、嵯峨清凉寺にある釈迦如来像は、987年(永延元年)然が宋から日本へ請来した際、一時こ
の寺に安置し、後に清涼寺に移されたものであると説明されております。
応仁の乱で焼失した後に、豊臣秀吉などの帰依を受け江戸時代には子院12カ寺をもつ大寺として繁栄いたしましたが、現在は三院を残すのみとなり、
天平時代の絵因果経(国宝)は、京都最古の絵巻物(京都国立博物館に寄託中)です。
あいにくの雨模様でしたが、紅枝垂れも満開になっており、何より観光客の多い寺院とは違った静けさが魅力です。
本堂には、村上天皇より賜った上品蓮台寺の勅額を掲げ、内部には、本尊延命地蔵菩薩像を安置しております。
山門を入り、左手にある大師堂。
本堂前の勅使門
大師堂横の弘法大師像
こちらの八重桜があと少しで満開になりますと、蕾の多さから見て相当なボリュームになると思います。後日伺っ
てみてご報告いたします。
山門をくぐり右側に進みますと、参道右手に墓所があり、さらに左手奥にも蓮台野と呼ばれた葬送の地が広がります。
こちらの墓所内には、確認は出来ませんでしたが、空海の母の墓と伝えられる五輪の石塔があります。
利休好みと云われる利休梅
寺の西側には京都七野の一つ、東の鳥辺野「とりべの」、西の化野「あだしの」とならぶ葬送の地とされた蓮台野「れんだいの」が広がっております。
京の七野 (しちの) とは、 古くから京の北部(現在の北区)に広がる7ヶ所の野のことを言い内野、北野、平野、点野、紫野、蓮台野、上野の7ヶ所だ
そうですが、うち現在も地名として残っているのは5ヶ所となっております。
もう一度境内に戻ります。
寺院南端の宝篋印塔
寺院南側に10台程度の駐車場が完備されております。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます