京都洛西の大原野の地に建つ勝持寺は、京の西山連峰の麓にあって、大原野神社よりさらに西の山の中腹に位置します。山号を小塩山大原院勝持
寺と称する古刹で、天台宗の寺院です。白鳳8年(680)、天武天皇の勅によって、神変大菩薩役の行者が創建したのが始まりで、 延暦10年(791)に
伝教大師が桓武天皇の勅を奉じて堂塔伽藍を再建、薬師瑠璃光如来を一刀三礼をもって刻まれて本尊にしたと伝えられております。
大原野神社から歩いてまいりますと、仁王門を潜り坂道を10分程度登り、この階段の所につながります。
承和5年(838)仁明天皇の勅願によって、塔頭四十九院を建立されましたが、応仁の乱の兵火に遭い、仁王門を除き全てを焼失しており、現在の建物
は乱後に再建されたもと説明されております。境内は西行桜をはじめ、数種類約百本の桜が植えられ、西行法師が植えたと伝えられる西行桜をはじ
め、春は桜の名所として有名です。
南門
真新しい庫裡と左手に建つ書院は、昨年新築されたものです。
書院
収納庫の瑠璃光殿
右手の阿弥陀堂(本堂)
阿弥陀堂に鎮座されている、鬢頭盧尊者(びんずるそんじゃ)は、「なで仏」とも言われており、仏教を守ると誓った
インドの十六羅漢の一人で、日本では常に本堂の外に安置され、病気のあるところを撫でると その箇所が治ると
いう信仰があります。
本堂右手に建つ瑠璃光殿
瑠璃光殿(収蔵庫) 木造薬師如来像と手前に胎内仏の木造薬師如来坐像 両脇に日光・月光菩薩像が建ち周りに十二神将像が固めております。
本堂前右手に建つ不動堂
不動堂 本堂の右前方にあり、弘法大師が平安のはじめ、眼病に悩む人達のため不動明王に病魔退散を祈願されたところ、霊験あらたかであったこ
とで石不動明王を刻んで岩窟内に安置されたと伝えられております。以来、諸病平癒の不動様として信仰されております。
お堂の裏側から見た内部です。
不動堂の裏手の岩窟に祀られた石不動明王
鐘楼と左手に西行桜
不動堂より本堂前
西行桜 今年は、NHKの大河ドラマでも登場する西行がこの地で出家し植えたとされる桜です。
階段の左手に咲き誇る桜ヶ丘の桜を上から鑑賞できる高台です。
桜ヶ丘
鐘楼と西行桜
瑠璃光殿
南門前の階段を下って行くと大原野神社に出ます。 左手に進みますと願徳寺がありその先に駐車場があります。10台程度は駐車可能です。
勝持寺東門と願徳寺の土塀
向日市と長岡京市を見下ろす小塩山の中腹に位置します。 京都市内からですと、混んでなければ30分強の距離になります。
帰り道の民家で見かけた、源平八重桜が艶やかでした。
勝持寺 2010年 紅葉
http://blog.goo.ne.jp/kappou-fujiwara/preview?eid=fb307203057289b2daeffbbf1dada22e&t=1335597312623
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