“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

第4回漢検生涯学習ネットワーク研修会に参加しました。

2012-07-01 19:53:45 | 日記
こんばんは。
なかなか記事が更新できない毎日ですが、
今日は待ちに待った
第4回漢検生涯学習ネットワーク研修会に参加してきました。
簡単ですが、そのご報告をしたいと思います。

東北大学大学院文学研究科教授
小林隆先生による『漢語と方言』のご講演では、
開催地宮城の仙台弁をもとに、
それらの由来になっている数々の漢語のお話を伺うことができました。
中でも仙台名物ずんだの由来である「糂汰」の起源・変遷についてや、
次男の由来である「舎弟」の起源・変遷・方言分布について
詳しくお聞かせくださいました。
また、怒るを意味する「ゴッシャク」や、
かわいそうだを意味する「モゾコイ」は、
仏教思想に根ざした語句が元になって、
説明を聞かないと絶対分からない変遷を辿っているのを知り、
いつも熟字訓などの勉強で単純に、
漢語 対 和語
の感覚で言葉を頭に入れているしろねこにとっては、
非常に感慨深いものがありました。
当たり前のことながら、
やはり言葉は生きものだなあ、という感覚をしみじみ持てたというか。

最後には、
雷よけの呪文である「マンデラク」についてのお話がありました。
これは昨年東日本地震の折にも、「マンズロク、マンズロク」と地元の方々によって唱えられたことが地元紙に載ったとして、
先生の資料のひとつとして提示されてありましたが、
起源は雅楽「万歳楽(マンザイラク)」なのだそうで、
本来祝賀の際に発する言葉が、
雷を落とす天神さまを鎮める言葉になって、
現在のように使われているということです。
最近もまだ微震が時たま起こるので、
今度しろねこも唱えてみようかな…。

後半は、
福島からお越しになった
浜名鉄雄様が、
『字源の解説』について、ご自身の興味を持たれている漢字を中心にお話くださいました。
さり気ない中にすいすいとユーモアを折り込んでお話なさる方で、
日頃もそのように知的財産という宝物を一つひとつ大切にされている方なのだろうかと想像されました。
最後に挙げておられた「駟」を、昔漢字を勉強していた身内の方に教えてもらった字だと紹介なさっていましたが、
その人に縁のある字、思い出深い字というものは、
他者には一見分からない形でも、その人の中ではある歴史的繋がりを持ってゆくもののようにも感じました。

お二人のご講演の後には、
1時間ほど交流会がもたれました。
東京から今日のためにおいでになった方や地元の方々と、
日頃漢字を学習していての感想や、
先日の1級についてのお話ができて嬉しく思いました。
そして漢検協会の方からは、
検定答案の採点の様子を一部伺うことができました。
更に、漢検協会の方は予め問題が分かってしまうので、
入社してしまうともう受検は出来ないと聞き、なるほどそうか~、と納得。
1級で満点を何度もとっていらっしゃるという、
『三度のメシより漢字が好き!』著者の笠間友季恵様のお話も出て、
やはり凄い方なんだなあ……!!!
と再認識。
いつか一度でいいからお会いしてみたいなあ…などという感想が思わず湧いてきてしまいました。

優しい笑顔の協会スタッフの方々とご挨拶し、
名残惜しく会場をあとにしましたが、
また機会があれば必ず参加したいです。
有難うございました。

…今日小林先生にずんだについてのお話を伺ったからには、
と帰りに立ち寄ったのは、
勿論(?)仙台駅西口のずんだ茶寮です。
しろねこのお薦めは
「ずんだ最中とバニラアイス」なのですが、
今日は思い切って
「ずんだババロア」
にしてみました。
円やかな口当たりが、添えてあるクリーム&餡子にぴったりして、
そしてクリームに一片添えられた金箔に目が癒されました。
(ずんだ餡蜜の場合は黒豆にのっていたはず。)
皆さんも仙台にお立ち寄りの際には是非お召し上がりください(決して回し者ではありませんが)。

24-1の反省詳細を出せずにいますが、
間もなく来る期末考査の作成と、担当している学校行事の準備に区切りがつき次第、
出したいと考えています。
やはり何事も
「鉄は熱いうちに打て」ですね!
今日いただいた活力をもとに、
また頑張っていこうと思います。