1月のエネルギー基本業務研修が中止になってしまった。資料の見直しを行った後に中止が決まった。今回は受講生が集まらなかったようだ。しかしせっかく見直したのだから、その内容を紹介する
この研修は、エネルギー業界以外の方がエネルギー業界の基礎を知るために行っている研修である。年に2回開催だ。従って半年の変化分、前回の研修で出た意見などを取り入れる必要がある。
研修資料は、著作権など気にする必要のないエネルギー白書からが主だ。ただし1年前に編集されているから、その年の内容は反映されていない。ここは私が補足する必要がある。昨年でいえば、台風15号の電力被害とか、企業の中期経営計画の見直しに伴う方向性の変更などだ。
私の研修は、午前が講義で、午後は業界の理解を深めるため、演習を中心としており、受講生が興味を持てるように工夫している。電力業界の利益計画(PVC分析)、財務諸表からコストを固定費と変動費に分け、損益分岐点を求めて、変動費の変化がいかに経営に影響するかを理解してもらう。具体的には原子力の有無が経営にいかに影響するかを計算で求める。
さらにガス業界は、ガス業界に影響する事例をいくつか挙げて、これを機会、脅威、強み、弱みに分類するSWOT分析を行う。今まではこの二つの業界だけだったが、もう少し、幅広の知識が欲しいとの声から、今回は石油業界も深掘りすることにした。
5フォース分析である。この分析はコトラーの競争戦略の一環で、企業を取り巻く5つの脅威を取り上げるものだ。石油業界なら、OPECなど買い手の圧力や、電気自動車などの代替品の脅威など、割と皆知っているものになる。そして対策は、エネルギー白書にも載っている対策に導く。
我ながら、いい出来な資料になったと自己満足する。この辺は、中小企業診断士の一次試験の経営戦略あたりの内容になる。次の次の研修、楽しみになってきた。
ブログ書いている間に中東情勢が怪しくなってきた。図は私の研修で使っていもので、石油がチョークポイントを通るリスクを地図にしたものだ。石油はアジア諸国が特に湾岸に依存している。中国や韓国は軍隊を湾岸に派遣する。日本がどうして躊躇するのか、この地図を見るとね・・