
以前、朝日新聞社『ユングと学ぶ名画と名曲』林 道義 (著)を読んだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022575999/250-3431061-8261804
うる覚えなのだが、そのなかに「受胎告知」について書いてあった。ユング心理学的にみると、画家は画面の左側と上部を上位と考えているらしい。従って、描かれた「受胎告知」のマリアと大天使ガブリエルとの位置関係から画家の心理が推し量れると言う。
さて、CARAVAGGIOの「受胎告知」であるが、ガブリエルは左側で雲に乗って、マリアより上部に描かれている。と言う事は、右側下部にひざまずき、つつましやかに(あきらめ境地の?)マリアはやはり「人間マリア」として描いているのだろうか?顔の良く見えない(白い腕が艶かしい)少年天使は神の御使いとして、いと高き処にあるのだろうか?
ちなみに、エル・グレコの「受胎告知」はCARAVAGGIOと位置が逆になっている。スペインのマリア信仰の強さがあらわれているのだろうか?
などと…考察中なので、「ナンシー(2)」はちょっと先になるかもしれません。「受胎告知」の面白い例がありましたら募集中です。参考にさせていただきたいと...。虫が良過ぎます?(^^ゞ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022575999/250-3431061-8261804
うる覚えなのだが、そのなかに「受胎告知」について書いてあった。ユング心理学的にみると、画家は画面の左側と上部を上位と考えているらしい。従って、描かれた「受胎告知」のマリアと大天使ガブリエルとの位置関係から画家の心理が推し量れると言う。
さて、CARAVAGGIOの「受胎告知」であるが、ガブリエルは左側で雲に乗って、マリアより上部に描かれている。と言う事は、右側下部にひざまずき、つつましやかに(あきらめ境地の?)マリアはやはり「人間マリア」として描いているのだろうか?顔の良く見えない(白い腕が艶かしい)少年天使は神の御使いとして、いと高き処にあるのだろうか?
ちなみに、エル・グレコの「受胎告知」はCARAVAGGIOと位置が逆になっている。スペインのマリア信仰の強さがあらわれているのだろうか?
などと…考察中なので、「ナンシー(2)」はちょっと先になるかもしれません。「受胎告知」の面白い例がありましたら募集中です。参考にさせていただきたいと...。虫が良過ぎます?(^^ゞ
こちらこそ勉強させていただき、ありがとうございました!
RUNさん、実はご存知だったんでしょう(笑)
今日、仕事の帰り、図書館で「美術における右と左」の「受胎告知」部分を駆け込みコピーして来ました。夜9時まで開館で助かりました。
さて、やはり、キリス教では右優位でした!キリスト(神)を中心に即神(身)的右(対向左)が優位で、「磔刑」や「マギの礼拝」の図像もそれに習っているとのこと。
「受胎告知」も初期図像はマリアが即神的右(対向左)だったようでが、時代と地域、絵画や彫刻の飾られている場所や状況、それぞれの要因により左右の逆転や変遷があるようです。
それでは、イタリア絵画で何故即神的左(対向右)にマリアが多いのかと言うと、文字の左→右も大きな要因だし、キリストの生涯を教会内に描いたとき、対向左→右に物語が展開した場合、対向左の天使から右のマリアへ聖告する方が自然だったからのようでもあります。
もちろん、画家によっても右左色々あり、ミケランジェロの素描では対向左にマリアで、エル・グレコはミケランジェロの影響を受けているとの指摘がありました。
詳細は、後でまとめたいと思います(^^;;;
ちなみに、RUNさんのおっしゃっていたトレヴィゾ(ブロッカルディ礼拝堂)のティツィアーノ「受胎告知」にも言及されていました♪
さて、「左近の桜、右近の橘」の由来も天皇(京都御所)を中心にした呼び方のようですね。
http://www.hinamatsuri-kodomonohi.com/sakura-tatibana.html
対向左に右近の桜、対向右に左近の橘…何てややこしい!(^^;
RUNさん、ご教授いただき本当にありがとうございました!!!
そうそう これがわかりやすいですね
ここを基点にして考えましょう
ありがとうございました
ぜひ この本をお読みになって
噛み砕いて教えてくださいませっ
・・・・で 右近の橘左近の桜・・・
どっちからみて 右左!?!?! わかんないっ 恥
実は私も右と左が混乱しそうです(^^ゞ その件は後に回して...
私もティツィアーノの「受胎告知」見たいです~!!!
あわてふためいていらっしゃるなんて...人間的なマリア様なのですねぇ。
トレヴィーゾ、私も訪ねたことは無いのですが、きっとヴェネツィアの影響を受けた土地柄なのでしょうね。
で、やはりベッリーニ派はピエタが多いのでしょうかしら?(^^;
yumi@RUNさま、いつか時間を作って、飽きるくらいイタリア三昧なさってくださいませ♪
ところで、弘前大学の先生のサイトで発見です。(またもや無断引用です(^^ゞ)
「西洋では伝統的に、右側が左側よりも価値の高いものと見なされてきました。特に宗教では、右側をより高次の存在と見なすのです。
その理由を一言で説明することは出来ませんが、文字の進行もまた左→右であることもその大きな要因です(↓を参照)。
しかしこれは慣習ですので、これに反しても特に罰せられることはなかったことに注意。
以下を参照せよ。中森義宗、衛藤駿、永井信一『増補 美術における右と左』中央大学出版部、1992(1980)年、特にpp.11-161、「西洋美術における右と左」。」
この本、見つけてちゃんと読まなくちゃいけませんね(汗)
http://www2.chuo-u.ac.jp/up/isbn/ISBN4-8057-5116-9.htm
ド・シロート理解ですが、磔刑図の場合キリストを中心に向かって左にマリア様、向かって右に福音記者聖ヨハネ、の図を良く見ます。
カトリックではどう考えてもマリア様の方が上だから、キリスト様から見れば右にマリア、左にヨハネだと思うのです。反対に、描く画家側から見れば、左にマリア...なんじゃないかと、現在のところ思っています。
もしかして「西洋美術における右と左」を読んだら全然違っているかもしれません(^^;;;
わからなくなりましたっ 汗
いまだにエレベーターとエスカレーターの区別がつかないんです
先日も待ち合わせで しっかり間違いましたっ
ふたつのひとつのことって 私にとって難しいです 笑
日曜日に 仏像の師匠の佐々木さんのお宅に伺いました
定例なのですが 毎回ご夫婦で行かれた海外のスライドを見せてくださいます
今回はヴェネチアの近くのトレービーゾの町でした
(全く知りませんが^^;)
その町のドゥオーモの絵の中に ティツィアーノの受胎告知がありました
もちろん 画集に載るような有名なものではないらしいです
でも 貴ブログで受胎告知のことを拝見していたので
非常に興味深く感じました
タッチは当然 全く違いますが
構図や表現方法がロットのものにいていました
マリア様が慌てふためいていました
さすがに ヴェネチアに近いだけあって
ベッリーニスキ(なんて言葉あります?^^;)と思われるような
いかにもベッリーニ風味の絵がたくさんあるようでした
早く年取って 自由な時間がほしいです
日本に帰りたくないかもっ です 笑
なるほど、ちょっと変わった「受胎告知」が紹介されていました。
ジェンティレスキ(父)作品は正統派として挙げられていましたよね。実はこの作品、偶然ロンドンのナショナル・ギャラリー企画展で見ることができたのですよ♪
http://cgfa.sunsite.dk/b/p-bracces1.htm
http://www.theitalians.com.au/theitalians/Detail.cfm?IRN=161147
http://www.wga.hu/html/g/gentiles/orazio/annunc.html
アントネッロ・ダ・メッシーナ作品も紹介されていましたが、ちょうど良い画像が見つからず...(^^;
さて、上記レスで紹介したサイトで興味深かったものとエル・グレコ作品も一緒に紹介してしまいます(笑)
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/b/beccafum/8annunci.html
http://www.allposters.com/gallery.asp?aid=85097&item=831184
http://www.wga.hu/html/g/greco_el/1596-600/07annunc.html
「受胎告知」も並べてみると、色々面白いですよね。
CARAVAGGIOの「受胎告知」考察の参考になりそうです(笑)
おっしゃる通り、CARAVAGGIOの「受胎告知」は一風変わっています。一般的には、同一地平上に、左に天使右にマリア、このパターンが多いですよね。まぁ、マリアが座っていたり、跪いたり、立っていたりという変化はありますがね。
もしかして上部の天使は、バロックというシアトリカルで躍動的な画面構成の時代特有なものかも知れない...とも思うのです。珍しい雲に乗った天使はルーアン(?)でも見たような記憶があります。
下記のWeb上(Annunciation)の右で紹介されている作品の中にCARAVAGGIOに似た画面構成の絵があり、興味深いです。
http://www.artcyclopedia.com/scripts/tsearch.pl?t=Annunciation&type=2
この左右問題では、めるがっぱさんのおっしゃる通り大原のエル・グレコのタイプが少ないと思うのです。それも興味深くて...。そう言えば確か、めるがっぱさんはエル・グレコ好きでいらっしゃいませんでしたっけ?(^^;
>なお、美術出版社の「聖母マリアの美術」25-26Pにょっと変わった「受胎告知」が集められています
わっ、めるがっぱさん、ありがとうございます!本屋で調べてみます。どんな「受胎告知」が見られるのでしょう?楽しみです♪
「受胎告知」の「面白い例」というと
実はカラヴァッジオの絵こそが数多い
「受胎告知」の中で例外中の例外なのでは
ないでしょうか。
フラ・アンジェリコやリッピの
ように生涯に何度もこのテーマで
描いた画家の絵を見ても、
ガブリエルとマリアはほぼ
同一平面上に立っています。
ガブリエルが左、マリアは右です。
ファン・アイク(ワシントンNG)、
ウエイデン(ルーブル)、
ダ・ヴィンチ、ボッチチェリ(ウフィッツイ)
いずれもこのパターンである
ことはご存じの通りです。
きっとそこには神学的な理由づけも
あるのかもしれません。
日本では大原のエル・グレコの作が
有名でガブリエルが右上、マリアが
左下という位置に馴染みがあるのですが、
実際にはこの位置で描いた絵は
数少ないと言っていい気がするのですが
どうでしょう?
(コルマールのグリューネヴァルトの
絵はこのパターンです。)
カラヴァッジオの作はこのブログ上で
初めて眼にしましたが、ガブリエルが
左上にいるという例は他に類がないのでは?
(なお、美術出版社の「聖母マリアの
美術」25-26Pにちょっと変わった
「受胎告知」が集められています。)