花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

「宮城県美術館」移転→検討。しかし...(-_-;)

2020-02-20 22:27:25 | 美術館

「宮城県美術館」移転案が出ていることは、以前にもこのブログで触れたが、今日、宮城県の「基本方針の最終案」が出たようだ。

https://www.fnn.jp/posts/2020022000000006OX/202002201941_OX_OX

市民団体などが県に対して美術館の移転に反対する署名を提出。さらにパブリックコメント(私も一県民として「反対」意見を送った)の集計では、221件のうち「賛成」とするのはわずか5件。

それなのに、宮城県は「移転そのものを変更する方針は示していません。

移転の結論ありきで、県民の声を無視。現宮城県知事が文化的素養もセンスも無いのが本当に残念だ。個人的意見だが、ごり押しを続けるような知事はいりません。


「アーティゾン美術館」は日時指定の予約制。

2020-01-15 22:47:50 | 美術館

「旧ブリヂストン美術館」が新生「アーティゾン美術館」として1月18日(土)に開館予定だ。開館記念展覧会は「見えてくる光景-コレクションの現在地」。

https://www.artizon.museum/

しかし...

「アーティゾン美術館は日時指定の予約制です。当日チケットの販売もしておりますが、ご来場前に「ウェブ予約チケット」をご購入いただくことをお願いしております。
企画展開催中のウェブ予約チケットと当日チケット(窓口販売)では、チケットの料金が異なりますので、展覧会のページにて入館料をご確認ください。」(公式Webサイト)

地方在住者が上京した折に時間を作って観に行ける美術館ではないらしい。もしかしたら「ボルゲーゼ美術館」並みの内容だとの自負があるのかもしれない。であれば、地方在住者も大いに期待したいと思う。


宮城県サイトに「宮城県美術館移転(中間案)」パブリックコメント募集。

2020-01-07 12:24:07 | 美術館

宮城県公式Webサイトに、「県有施設等の再編に関する基本方針(中間案)」に対するご意見の募集、の要綱が掲載された。すなわち、「宮城県美術館移転(中間案)」に対するパブリックコメントの募集である。

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/seisaku/kenyushisetsu-goiken.html

宮城県公式Webサイトから抜粋して再掲する。 

◆意見等の提出 及び 問い合わせ先

  宮城県震災復興・企画部震災復興政策課分権・調整班

  〒980-8570  宮城県仙台市青葉区本町三丁目8-1

  FAX   022-211-2493

  E-mail   seisakubpc@pref.miyagi.lg.jp

  電話  022-211-2409(電話による意見提出はできません。) 

◆意見等の提出方法

  • 郵便,ファクシミリ,電子メール
  • 別紙様式 [Wordファイル/22KB]を御利用ください。
  • 別紙様式によらない場合も,住所,氏名(団体・企業の場合は,その名称及び代表者の氏名),連絡先(電話番号または電子メールアドレス)を必ず記載してください。氏名,連絡先等の記載のないものは,御意見等の提出があっても「県有施設等の再編に関する基本方針」の策定に当たって考慮することができません。
  • 意見等の提出は日本語に限ります。

◆意見の募集期間

和元年12月24日(火曜日)から令和2年1月31日(金曜日)まで

なお,郵便については当日消印有効です。 

微力かもしれないが、一県民として「意見」を送りたい。


初めての台北(5)「國立故宮博物院」③

2019-12-15 00:36:29 | 美術館

さて、「國立故宮博物院」を3階~2階~1階へと観て行ったのだが、院内の展示が複数の「特別展」形式になっており、慣れないもので少々面食らってしまった。それぞれの「特別展」が内容的にも実に興味深く、じっくり観ていたら1日では観切れないことが了解されたのだ。いやぁ、やはり凄い!!

参照:「現在の展覧」

https://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=03000060

中でも楽しく見ることができたのは「以文会友─雅集図 特別展」や「小時代の日常――十七世紀から見た生活への提案」などで、学士たちの宴会や、17世紀当時の人々の日常など、身近に感じらる作品が展示されていた。

 

一方、極私的に興味深かったのは「故宮博物院所蔵清代歴史文書精選」で、乾隆年間に台湾でも「反清復明?」の動きがあったことで、当時の福建省などでも同様の動きがあったことを想起すれば、康熙・雍正の時代を経てもなお、東南地方の政情次第では反満の火種が起こりやすい状況があったことが推察された。 

ということで、昼食抜きで観まくり、最後の方はヘトヘトになってしまったものの、取りあえず主要な「特別展」は制覇することができた(詳しく書くと長くなるので端折る)。ホテルで朝食をしっかり食べていて良かった~。しかし、足が棒のようになっていて、お茶したい!! だが、時間は既に午後3時半近く、あまりゆっくりしている時間はない。

ということで、故宮博物院に隣接するレストラン「故宮晶華」でサクッとスイーツを食べることにした。

メニューを見ると日本でも食べたことのある白キクラゲの入った甘い温スープがある。これならば、時間的にも大丈夫

 

ようやく、甘いものでホッとした♪ 

「故宮晶華」を出た後は博物院に戻り、バス乗り場を教えてもらい、バスでMRT士林駅へ。MRTで中山駅へ向かい、待ち合わせ時間前に無事ホテルに戻ることができたのだった。めでたし


「宮城県美術館」移転案に私も「NO!」と言いたい。

2019-12-12 22:41:11 | 美術館

宮城県が「宮城県美術館移転案」を発表。それに対し「現地存続を」と市民団体が要望。

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201912/20191211_13003.html 

私も移転にNO!と言いたい。宮城県美術館の建築的重要性はもちろんだが、辺鄙な宮城野原に文化施設を集約すること自体が疑問だ。県は少子化を踏まえ文化施設の集約による効率化を掲げるが、経済とか効率化と「文化」を同じ俎上で扱わないで欲しい。

今日のニュースでは「宮城県美術移転の中間案」が提示されたようだ。「"美術館の移転”含む中間案提示 老朽化施設の活用検討 パブコメも募集〈宮城〉」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191212-00000008-oxv-l04

県はパブリックコメントを募集すると言っているが、どこにコメントしたら良いのだろう?? 本当に県民の声を聞く気はあるのだろうか??

  

(宮城県美術館のエントランス)

ちなみに、宮城県のホームページに「宮城県美術館のリニューアルに関する調査」結果報告書が出ていた。なかなかに興味深い内容だった。(私はアンケートを見たことも無いが) 

https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/663171.pdf 

文化施設で一番利用者が多いのは「メディアテーク」であり、街中にあるからこその利用者の多さだと思う。宮城県美術館も川内に地下鉄が通って便利になったのに。文化施設は街中にあってこそ利用者が増えるはず。わざわざ街中からバスやJRを乗り継いで美術館に行かなくてはならないの??

更に、皆さんが、宮城県美術館の展覧会に不満を持っているのがわかる。学芸員のやる気の問題なのか、予算が無いのか、地味な展覧会が多いのだよね(すみません)。美術好きは結局あきらめて東京に観に行くしかないのが現状だし...。


初めての台北(4)「國立故宮博物院」②

2019-12-11 22:40:23 | 美術館

戦国時代-漢代玉器 」展示室を観終えて、「国宝薈萃」の行列はどうなっているのだろうと通路に出ると、なんと!行列が捌けて誰も並んでいない!!この時間は昼食のために団体さんたちが居ないのだと気が付いた。当然「白菜」に直行!!

空いている展示室でじっくりと《翠玉白菜》に再会することができた。蝗もキリギリスもしっかり観察する。緑葉の重なりや白菜の葉脈の表現など、とにかく凄技に溜息をついてしまった(ほーっ)。いつか「角煮」も観なくちゃね。

「白菜」もだが、私的に特に楽しみにしていたのは陶磁器作品だった。中でも宋代の青磁!!

北宋 汝窯 《青磁無紋水仙盆》

 ・南宋 官窯 《青磁貫耳壷》

南宋 龍泉窯 《青磁鳳耳瓶》

それと、興味深かったのは、東京国立博物館所蔵の 南宋 龍泉窯青磁茶碗 銘馬蝗絆》とよく似ているが少し大ぶりの《青磁茶碗》があったこと! しかも、鉄の鎹は無く、完璧な姿を見せていた

そして、明代青花文様磁器の数々!!

とにかく、上記で紹介したのは極一部であり、私にはもう眼福でしたわ


初めての台北(3)「國立故宮博物院」①

2019-12-09 23:55:09 | 美術館

2014年の東京国立博物館「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」展を観て、ぜひ行ってみたいものだと思っていた。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647#top

東博の展覧会では「白菜」は展示されていたものの「角煮」の展示は無く、これは現地で観なければいけないなぁと。なのに!出かける前の情報収集では、今回も《肉形石》は院南部院区の至宝庁南院に出張中だとのこと。まぁ、いつか、また!があるよね。

ということで、台北の「國立故宮博物院」は広くて大きかった!!

https://www.npm.gov.tw/ja/

雑誌情報によれば、まずは3階の「国宝薈萃」に行って、混んでいれば2階から見るべし、とのことだった。案の定、《翠玉白菜》の展示されている国宝薈萃」室は長蛇の列で、同じ階の「戦国時代-漢代玉器 特別展」から観ることにした。

https://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=04010330

特に興味深かったのは、「蛇」をモチーフにしたデザインを好んだ戦国玉器が、伸び広がり平面的になっていくことで、対する漢代の玉器は「獣身」が立体的なデザインになっていくのがわかる。

下↓は「戦国時代の玉器」(蛇や龍がくねくね動こうとしている)

下↓は「漢代の玉器」(立体的な神獣が動き出そうとしている)

そして、戦国時代から漢代にかけ、蛇がとぐろを巻いているような造形も...。

私的に一番興味深かったのは、その「蛇」の曲線のエネルギーが『ダロウの書』や『ケルズの書』の渦巻くエネルギーを想起させることで、聖なる力は曲線に宿るのだろうか?と思えたのだ。

『ダロウの書』から(曼荼羅さえも想起させる)

『ケルズの書』から


片や紀元前の中国、片や7世紀~8世紀のアイルランドだが、時代も国も異なるとは言え、原始的な宗教心の発露が「動くもの」のエネルギーを借りて形態化(デザイン化)されて行ったのではないかと、美術ド素人は思ってしまったのだった


アーサー・M・サックラー美術館とブッシュ・ライジンガー美術館。

2019-09-24 23:53:21 | 美術館

ハーバード大学ではフォッグ美術館の他に、もちろんアーサー・M・サックラー美術館やブッシュ・ライジンガー美術館も観ている。

 

アーサー・M・サックラー美術館(現在は閉鎖されているようだ)

アーサー・M・サックラー美術館では、ギリシア彫刻の色彩を再現したコーナーがあり、多分、アイギナのアフィア神殿破風の《射手》色彩(着色)復元摸刻彫像が展示してあったと記憶している。

当時、古典古代苦手の私はギリシア彫刻というものは「ミロのヴィーナス」や「ニケ」のような白い大理石像だとばかり思っていたので、その再現された色彩の鮮やかさに驚いてしまったのだった。写真を撮らなかったのが今でも残念だ

下記画像はネットで見つけたもので、展示されていたのと違うものかもしれないが、取りあえず拝借した(汗)。

 

ちなみに、その隣(前)の展示室に絵具の原材料見本が展示されていたのは何故か撮っている。

多分、ギリシア彫刻よりも絵画に使われた絵具原料の方に興味があったのだよね 

ブッシュ・ライジンガー美術館はフォッグ美術館と繋がっていたと記憶している。特に私的に目を惹かれたのがエルンスト・バルラッハ(Ernst Barlach1870- 1938)の彫刻作品だった。ケーテ・コルヴィッツもだが、その硬く生真面目な量感に、何故かリーメンシュナイダーからの流れを感じてしまうのだ。

エルンスト・バルラッハ《復讐者》(1914年)ブッシュ・ライジンガー美術館 

エルンスト・バルラッハ《不具の貧者》(1930年)ブッシュ・ライジンガー美術館

バルラッハ作品はナチから退廃芸術として破壊されたものが多いと言う。 


フォッグ美術館のゴッホ《自画像》。

2019-09-24 01:21:29 | 美術館

映画「ヒトラー vs. ピカソ」HP画面にはゴッホの《自画像》も出ていた。(日本経済新聞「美の粋」にもね)

http://hitlervspicasso-movie.com/

ああ、あの絵もナチスに略奪されたものだったのか!と、改めてその来歴を調べてみた。

フィンセント・ファン・ゴッホ《(ゴーギャンに贈った)自画像》(1888年)フォッグ美術館

実は、《坊主としての自画像》とも言われるこの自画像を、2007年の米国旅行でフォッグ美術館を訪れた時に観ている。来歴は...確かに...。

Vincent van Gogh, Arles, (1888,) gift; to Paul Gauguin, (1888-1897) sold. [Ambroise Vollard, Paris.] [Paul Cassirer Gallery, Berlin.] Dr. Hugo von Tschudi, Berlin, (1906-1911), by descent; to his widow, Angela von Tschudi, Munich (1911-1919), to Neue Staatsgalerie, Munich (1919-1938); removed from the collection by the National Socialist (Nazi) authorities in 1938, consigned; to [Theodor Fischer Gallery, Lucerne, Switzerland, for sale June 30, 1939, lot 45]; to Maurice Wertheim (1939-1951) bequest; to Fogg Art Museum, 1951.

https://www.harvardartmuseums.org/art/299843 

(ハーヴァード大学付属)フォッグ美術館Fogg Art Museum)

皮肉な巡り合わせと言うべきか、「モニュメンツ・メン」のジョージ・L・スタウト1947年までフォッグ美術館に所属していていたが、彼が去った後(1951年)、ナチに略奪されたゴッホ《自画像》はフォッグ美術館所蔵となったようだ。

ちなみに、フォッグ美術館を訪れる前、2002年の「ウィンスロップ・コレクション展」を観ていたので、館内では再見作品も多かった


美術館ランチ-アムステルダム篇

2019-04-09 23:06:00 | 美術館

私の旅は大体がホテルと美術館の往復なので、昼食は殆ど美術館で済ませることが多い。美術品を観る時間の方が優先なので、ホテルで朝食をしっかり取り、昼食はなるべくサクッと食べられるものにしている。

ということで、美術館ランチ-アムステルダム篇をば...

まずは、「アムステルダム国立美術館」のカフェレストラン。

スープセットとフレッシュミントティー。スープのお味はなかなかにGood♪だった。ぜひ他のメニューも食べてみたいと思ったほど

続いて、「アムステルダム市立美術館」のエントランス横のカフェレストラン。

ここでは昼食というより夕食だったような気がする。メニューは野菜のニョッキ。

お決まりのように飲み物はフレッシュミントティー。アムステルダムでは他にホットジンジャーティーも一般的なようで、(写真は撮らなかったが)市立美術館2階のカフェでは私もジンジャーティーも飲んでみた。でも、やはりミントティーの方が私的には好みだった

で、「エルミタージュ美術館アムステルダム分館」のカフェレストラン。

美術館自体がわりと新しいので、レストランもモダンでキレイ。

メニューは蒸した白身魚のクリームソースにローストポテト添え。淡白な味付けでキャビア(?)の塩っ気が効いていた。ローストポテトが美味しかった♪ もちろん、パンも付いているのだが、量がお上品すぎた

お約束のようにフレッシュミントティーも

こうして写真を並べてみると、今回のオランダ旅行では毎日フレッシュミントティーばっかり飲んでいたような気がする。日本でも流行ると良いのになぁ~