山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

「改革をすればするほど変になる」

2012-02-09 | 川柳

 改革あるいは改正という言葉は何となく良い方向に向かうような期待をいだかせます。しかしながら、その原動力は往々にして既得権をもっと大きくしようとすることから生まれております。このような動機の場合には、既得権者にとっては有利だが、多くの国民にとっては不利に働きます。

 改革は現状の問題点の原因を探り、それを是正することによって、より良い方向へ進むようにすることであろうかと思います。もちろん完璧な改革など望むべきものではありませんので、より良き方向へということでありますし、常に見直す必要があります。一方では、社会的な安定性を保つためには、頻繁に変更があっても困りものです。

 私が大学受験した時には、センター試験などというものはありませんでした。それどころか国立大学は一期校、二期校に分かれ、二回受験する機会がありました。これが大学の格差を助長しているといわれ、一期校・二期校の区別をなくし、共通一次試験の導入へと繋がっていきました。しかし、この改革によって問題点が解決したかというと甚だ疑問に思うところです。逆に、格差を助長させ、固定化したようにも思います。そして、受験地獄という言葉がありますが、私の時もそう言われましたし、現在に至るまで無くなったという話は聞いたこともありません。

 何も昔の方が良かったということを言っているのではありません。「改革!改革!」と声高に叫び、特定の問題点をだけを指摘して、それが解決すれば全てが良くなるといった幻想を抱くことをそろそろやめた方が良いのではないかと思っている次第です。