眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

浪人時代

2018-04-19 12:36:35 | 短歌/折句/あいうえお作文
AIに
追い詰められて
待ったなし
居場所はきっと
あると言うけど

折句「エオマイア」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オールジャパン

2018-04-19 05:08:57 | 短歌/折句/あいうえお作文
忖度が
コンタクトする
階層で
審議を尽くす
コントユニット

折句「そこかしこ」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風と砂のリフレイン

2018-04-18 21:17:17 | 短歌/折句/あいうえお作文
絶え間ない
恋文を書く
闇の中
風の喩えに
砂を噛む君

折句「たこ焼かず」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルヘン・カウンター

2018-04-18 09:15:54 | 短歌/折句/あいうえお作文
おれおれが
もれなくあたる
テレフォンに
ななえが返す
舌切り雀

折句「おもてなし」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秘密記録係

2018-04-18 01:52:09 | 短歌/折句/あいうえお作文
詰み筋が
無数にみえた
陣内で
角が見通す
戦闘日誌

折句「つむじ風」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なにもないフリマ

2018-04-18 00:36:31 | 短歌/折句/あいうえお作文
陽気の下に大勢の人が吸い寄せられていた。何か楽しいことがあるのかもしれない。君はこれという目的もなく群の方に近づいていった。近づきながら、最も人が多いところを避けるように歩いていった。多くの出店が見られる。流行っている店もあれば、そうでないところもある。そうでない方へ君の体は自然と流されてしまう。店主は地面に無を広げて売っていた。なるほど、これでは流行らないはずだ。

「みていってよ」
店主は愛想良く言った。(たいしたものはないけどね)自虐的なことを言って笑った。
「なるほど」
本当にたいしたものはない。そればかりか何もない。たいしたとかたいしたことないとか、それ以前の話だ。無から目を向こうに転じれば、華やいだ場所が幾つもありそうだった。少なくともこんな寂れた場所よりは、多く見るべきものがあるだろう。無だけを置いた店の前から君はまだ動こうとしなかった。

「どういうコンセプトで出しているの?」
あるいは出してはいないと言うべきかもしれない。
「何か始めてみたくてね」
わからないままにとにかく店主は始めた。
「何かなかったのですか。置くようなものは」
「具体的に見えなくてね」
見切り発車だったことを店主は素直に認めた。
「なるほど」
「数えるほどはあったけど、それも寂しくてね」
「だから思い切って?」
「こういうのもあっていいかなと……」
「どういうのですか」
「総じて言えばアートかな」
「なるほど」
「まあ、何でもそう言ってしまえるんだよ」
「そうなんですか。色々あるんですね」
「まあ、ゆっくりみていってよ」
(みるべきものはないんだけどね)
無欲な店主の前で君はしばらく足を止めて無を見つめていた。無欲な客にとっては、そう悪くはない場所だった。



ハンガーに
何もない服
見ていって
好きに羽織って
きれないけれど

折句「ハナミズキ」短歌


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

殺しのルール(アクロスティック)

2018-04-17 23:46:14 | 短歌/折句/あいうえお作文
現れた
拳銃ならば
ドンを撃ち
歌が流れて
finを迎える

折句「揚げ豆腐」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

潜入調査

2018-04-17 22:22:03 | 短歌/折句/あいうえお作文
緑色の服に身を包んだ男たちが大通りの方を向いて立っていた。みんな手にライフル銃を持っている。僕はその背後を静かに通り過ぎた。彼らの関心は向こう側に集中していた。けれども、突然その中の一人が振り返ってライフルを構えた。あまりに急だったので手を上げることもできず、その場に固まってしまった。大きな音がしたが、幸いに空砲だったようだ。偶然に僕が持っていた拳銃があらぬ誤解を招いたのかもしれない。僕はあえて銃身の方を握りしめて歩くことにした。なんだネズミかくらいの感じで、彼らもそれ以上の関心は示さなかった。

いつもの道を通って階段を下りた。いつもと違って地下構内には人の姿がまるで見られなかった。ボタンを押してエレベーターを待った。エレベーターは最下層から這い上がってきて、普段とは違う大きな響きで到着を知らせた。乗り込んでボタンを押そうとするとどこからともなく男が乗り込んできた。緑色の服ではない。男は黒のスーツを着ていた。

「ナガイか?」
「はい」
僕は動揺して口を滑らせた。
「いいえ。ナガイじゃありません」
自分がナガイではないこと。緑の集団に関わる者ではないこと。ただの一般人であることを急いで説明した。
「通勤路なんです」
「それで来たのか?」
男は驚いた様子だった。
「まずいな……」
「帰らせてください」
男は黙って首を振っている。獣のうなり声を上げながらエレベーターは急降下していた。扉が開くとほとんどそこは闇の中だった。

「行くぞ!」
男が背中を押した。足下が不確かで転びそうになる。薄暗い迷路の中を男の手に引かれて進んだ。何度も角を折れてもう一人で後に戻る自信もなくなった。男は一つのドアの前で立ち止まった。ドアを開けるとロッカーに荷物を入れるように僕の体を押し込んだ。

「寝ろ!」
そこは人間が一人なんとか眠られるだけの空間を持った穴だった。軽率だったばかりに、こんなことになるのか。何かわからないけれど、あのイベントが終わるまで、ここで夜を過ごさなければならないのか……。しばらくの間、軽率な自分を責めて穴の中にいた。

それにしても、充電器ないしな。Wi-Fiないし。それはなんとも耐え難く許せないことだった。ドアを開けてみた。鍵はかかっていない。

「おーい! 誰かいるのか」
闇を見ていると徐々に目が慣れてきた。迷路の中に穴のあいた空間がいくつも存在している。
「おーい!」
返事はない。けれども、微かに人の息のようなものが聞こえていた。



我々の
種きた道を
知るために
蓋を開いて
ネット参照

折句「渡し舟」短歌


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

へちまない旅

2018-04-17 12:45:18 | 短歌/折句/あいうえお作文
ああ過去も
現在もない
飛び立った
馬の意のまま
フォーの街まで

折句「揚げ豆腐」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イマジネーション

2018-04-17 06:55:58 | 短歌/折句/あいうえお作文
聴衆を
馬に見立てて
慎重な
官と民とで
問題をとく

折句「超人喚問」



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

劇場の薬(折句)

2018-04-16 23:23:12 | 短歌/折句/あいうえお作文
エンタメを
毒だと呼んだ
社長さん
組み立てられた
サイボーグなの

折句「江戸仕草」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

序の口ドッグ(折句)

2018-04-16 22:56:20 | 短歌/折句/あいうえお作文
おまわらず
もくもくたべる
天性の
習い手はまだ
四月の庭に

折句「おもてなし」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミラーパン

2018-04-16 22:00:08 | 短歌/折句/あいうえお作文
君はカウンターにかけてパンを食べていた。硝子の向こう側にはもう一つのパン屋さんがあり、人々はトングを手に真剣な顔で好きなパンを選んでいた。迷わず次々とトレイにパンを載せていく人がいる。いつまで経っても選べずに、ただトングだけを持ったまま固まっている人がいる。迷いながら話しながらさまようトングを持った人々がいる。

ベルが鳴る。新しいパンが焼き上がり商品棚の中を新しい形で満たした。また新しい人たちが、狭い店内に押し寄せてきた。焼きたてのパンのよい香りが、硝子を突き抜けて君のいるところまで届いた。
思い詰めたような表情でパンを選ぶ人。あんなに真剣な目をしなくてもいいのに。パンを一つ選ぶくらいのことで……。

「あれは自分だ!」
君は硝子の向こう側に過去の自分を見つけてしまう。そこに見えているのは過去のパン屋さんだった。違う。それじゃない。
君は過去の自分とは違う選択をみせた。
あれはもう一つの世界だ。



わかるよと
互いに通う
詩の上で
触れあう
粘土作りのキリン

折句「渡し舟」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨のち晴れ

2018-04-16 07:04:28 | 短歌/折句/あいうえお作文
空見上げ
ここから行こう
空っぽの
終着駅に
恋を置いたら

折句「そこかしこ」短歌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

空中分解(アクロスティック)

2018-04-16 06:13:04 | 短歌/折句/あいうえお作文
着想は
ワンダフルホー
ムラン級
さすらいちらし
寿司型デュエル

折句「茶碗蒸さず」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする