眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

一歩サンキュー

2019-12-17 20:38:00 | 短い話、短い歌
 君は忘れて行ったのではない。あえてそこに置いて行ったのだ。後のことをすべて見通して、その時のために活躍する風景を描いた上で。何も伝えず、君の足跡さえも一切残らないようにして。君は昔からそういう生き物だった。もう君はいない。何も感謝を伝えることはできなかった。僕はそれを見つけた。見つけたものがそれを使うことができる。僕にできることは勝つことだ。君の残した小さな一歩が、いま銀の頭を叩こうとしている。



ヤドカリが
きびすを返す
道場に
馬の残した
歩が落ちている

(折句「焼き豆腐」短歌)

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