「どこかに価値はあると思っていたが」
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随分と昔のこと。僕が書いた長文を読みながら、職場の同僚が言ったことを、思い出しました。
「眠くなるな」
その時、隣でスマホ画面をのぞき込んでいた人も、その意見に共感しているようでした。確か夢小説か何かでした。(そのつもりはなかったのに、秘密を勝手にばらす人がいたせいで読まれてしまったのだ)
あんたにはわからないよ。
感性が足りないんだろ。面白がって読んだら楽しめるんだよ。その時の僕は内心ではそんなことを思いながら、とぼけた振りをしていました。
だが、時は巡って、今となっては彼の言う通りではないかという思いが、日増しに強くなっていきます。
「何か眠くなる」
それこそが、宇宙中の読者を代表する声では?
夢の話とか、僕がだらだらと書いてしまうような文章は、ただ眠くなるばかりではないでしょうか。結論がなかったり、簡潔でなかったり、論点がぼやけていたり、回りくどかったり、繰り返しだったり。睡魔を誘うことにおいて、伸びているのではないでしょうか。
だったら、むしろそういう人、眠れない人をターゲットにして、眠たくなるための文章を目指していくべきなのでしょか。
いったいそれはどんなモチベーションなのですか。
だいたい逆ではないでしょうか。
ぱっと目が覚めるような、そんな文章の方を書いてみたいような気もしてきました。
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