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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

2016-07-06 12:01:27 | 日記
7月に入り、年度で言えば1/4が終了。年で言えば1/2が終了した事になる。いやはや時の過ぎるのは早いもので、七転八倒している間に暑くなってきた。仕事も炎上して熱くなってきた。
何もかもあつい。暑いのは苦手だがビールは各段にうまくなるのが唯一の楽しみではある。

さて恒例の字数稼ぎが済んだところで本題の「本」である。

最近はWeb上でも情報が溢れ、下手な書籍よりもお手軽かつ詳しい情報が簡単に手に入る時代になっている。それでも本屋に寄って立ち読みをしたり、古本を探したり、ネットを使いながらも某通販サイトでついポチっと本を買ってしまう事をやめられない自分がいる。

猫も杓子もエコの時代。持ち運びであったり、専有面積を考えると電子書籍の方が便利には違いない。本屋に足を運ぶ時間も節約できるとなればいい事づくめの様にも感じてくるはずなのだが。なぜだろう。

自分は新聞のコラムをスマホでよく読んでいるのだが、新聞紙で読んでいる時とは違った感覚になる。コラムを読み進めていくと必然的に残りのテキスト量を視界の隅で把握し、そろそろオチかなー、という心の準備ができるわけだが、スクロールだと唐突に文章が終わってしまうからだ。読み終わった後に得も言われぬ物足りなさを感じるのはこんなところではないかと思う。

特ににスマートフォン、タブレットは基本的にスワイプ動作にて画面をスクロールさせるため、PCブラウザの様にスクロールバーを操作することが殆ど無い。従ってスクロールバーそのものが不要という事になるのだろう。これが違和感を感じさせる一因ともいえる。

万人に当てはまるわけではないかも知れないが、もともと書籍を読む場合まず、
・本の厚みを把握
・目次にて章立ての把握
・はしがき等で、1ページに収まっている文章の量を把握
といった全体把握を無意識の間に行っている。

特に面白いと感じる本に関しては、しおりの挟んである位置で、
「ここまで読み進んじゃったか。よく読んだな。」とか
「あと少しで終わりか。うーん、どういう引きになるんだろう。」とか
頭の中に浮かんでくる。
書籍というオブジェクトそのものが紙の厚みや文字の大きさ、装丁まで含んで一つの知的な芸術品として機能しているのではないかと思えてくる。大げさかもしれないが。
未だに紙の書籍も求めてしまうのは、こんなところに原因があるのではないかとも思う次第。

ネットで調べてディスプレイ上で表示されている文章は、上記の一連の流れはし難くなる。キーワードとリンクでヒョイヒョイと八艘飛びの様に渡り歩いていく感覚だ。電子書籍リーダはそこまで極端ではないとは言え、視覚的な全体把握のしづらさはブラウザ上の文書と大して変わらない。

確かに保管や検索の性能は明らかに電子媒体の方が上だ。一発で探し当てられるが故、辞書などは電子の方が向いているのだろうが、調べた周辺の単語等も見てしまう自分としては、語句を調べるという目的以外での楽しみ方が減ってしまう様でさみしい。ただWebでは関連のリンクが張られていたりと、また違った別方面の情報追跡の形もある。これはこれでついついリンクをたどりまくってしまう。仕事しろよ、自分。


また一方で電子化に伴って文章のパラダイムシフトも既に起こっているとも考えられる。上記関連リンク以外にもネット時代の文章の構成や書き方、表現手法は、紙の書籍で育ってきた世代からは考えられない進化を始めているのかも知れない。
ワープロ(表現が古い・・・)の登場により、実際文章を書く側でも、紙と違って容易に間に文章を差し挟んだり、削除したりできるようになって、原稿用紙に書くときとまた違った文章の記載の仕方になってきているのではなかろうか。見出しをまず書いてその間に文章を差し込めるのは、考えてみれば紙に比べて便利で仕方ない。

ただ全体構成を把握し、細部のストーリーを作っていく能力が退化しなければいいのだが、とも感じる時がある。検索のみで必要な(と自分で認識している)情報のみをつまんでいては、経緯や周辺情報が抜け落ちてしまい、所謂コピペで満足するようになってしまうのでは、という漠然とした不安感もある。

体系的に情報を整理、精査し、文章を組み立てる能力が何か別の形で脳内で進化していく事も考えられる。それに伴った文章力(読み/書き双方)の能力の変化が楽しみでもあり、怖くもある。
本を読むのは楽しいし、やはりページを手でめくって読むのはやめられそうにないが、電子書籍の存在を無視するわけにはいかないし利点も多い。
スマフォが当然のごとく普及していっている時代の中でどう人の頭も変わっていくのか注意して観察していった方がいいだろう。


「結局書籍形態の方がいいって事ですかね?」
「ああ、カップラーメンの蓋に最適だしな。特にハードカバーの本、あれはいいぞ。」
「・・・・」


本はちゃんと読んであげましょう。お粗末。

(刑事長)

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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