経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

たそがれ

2012年12月21日 | Weblog


ところで、唐突。

ここは、あるひなびた海岸通りの街。
夕食までにと、全く人通りのない街を歩いている。

寂れ、うらびれた街並みの、どのお店からだろう。
ちあきなおみさんの「喝采」が流れてくる。

これは朝には、似合わない歌である。
黄昏にぴったしの唄だ。

この唄は、かって晴れやかな喝采を浴びた歌手が
人生の盛りが過ぎ、どさまわりに転じている日々。

あるいは華やかなスポットを浴びる舞台での
ダンサーの寂しげな姿・・・・・・


そうした人生、人の持つ光と影、
黄昏、悲哀といったものを見事に映し出している。
私は、名歌の一つと思う。

唄は刹那的。そして彼女が消えて久しいが、
今も私の耳に残るのは、余韻。
この唄が、自分の人生と重なるからであろうか。

ところで、今歩いているこの街。

この街の高度化・近代化事業が完成し、
華々しい喝采を受けてテープカットの風景が、
TVで放映されたのは18年前の今の時期。

借り入れ返済終了まで6年を残して、
今この街は、まさに黄昏どき。
やがて、明けることのない闇に入る。
人生も、事物も、黄昏となれば
哀しいものだ、寂しいものだ。

東シナ海の遠くの海に、日が落ちる。