経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

客観的と全体最適

2011年09月08日 | Weblog
自分は、消費者、お客様のことなど
まったくわかっていなかったのだ、
ということがわかることは、次の2つのこと。

1に、自分が消費者として買い物をするときの気持ちで、
消費者は、我が社を選び、あるいは選ばず、
我が社の商品を買い、あるいは買われないということ。

2に、自分が消費者として買い物をするときの気持ちで、
消費者は、他社を選び、他社の商品を購入されている、ということ。

そんな想いが頭を過ぎるようになったら、
わかったとみていい。

そして自分の組織の連中が、なんと自分たち経営の都合で
ものごとを考え、動いているかに驚くだろう。

それが客観だ。消費者は、そうした視点で我が社を観ているのだ、と。


おめでとう。脱「経営者」思考!
消費者として仲間入りだ。

組織内に、組織単体という視点だけの部分最適の判断ではなく、
組織とその外をワンセットにした全体最適の判断ができる人が、
組織に1人でもいいから「いる」ことが、
いわば企業の死活を決めると、いってよい。

組織内部では、「部分最適ではなく、全体最適でものを見よ」
と配下に口を酸っぱく言っている経営者も、
彼のいう、考える「全体」とは、所詮組織全体、組織内部であって、
外は含んでいないことが殆どである。


真の意味の「全体最適」、すなわち組織全体ではなく、
組織の外まで組み入れ、俯瞰的にものごとを捕らえ、
その最適、最善手を図ることこそ、求められることである。

そんな余裕などない。
それでは企業が損をする、

といった意識、あるいは無意識が、ブレーキとなって、
全体最適の、「全体」を、狭義に設定し甘んじていたのかもしれない