長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

議員特権を考える・・・議員宿舎

2007-04-11 19:14:27 | 国会
議員特権について考えてみたい。

そもそも、この議員特権なるもの、議員になった「個人」に与えられるものなのか、議員という「立場」に与えられるものなのかを考える必要がある。特権は、後者、立場に与えられるものと考える。議員という立場は時に、個人よりも公のために奉仕するという立場であり、場合によっては、個人の自由などは相当割合制限される。それがいやなら、議員になるべきではない。

つまり、議員特権を考えるときに、一般生活者と比べてどうなんだというところに相当な無理があると思う。

官僚の話をしよう。女房の親戚筋に、文部科学省のキャリア夫婦がいる。法事でお会いすることがあるが、やはり勤務は相当きつい。朝8時前には机につき、夜は午前0時を過ぎる事が多い。細かく聞くと、確かに効率の良くない作業もあるようだが、家族と過ごす時間は少ないと嘆いていた。宿舎は南青山。テレビで何度も紹介されているあそこである。確かに家賃は相場に比べれば安い。しかし、彼らが毎日終電に帰れる時間で仕事が終わるとは限らない。いやいや、民間人だって同じだ、官僚も同じにするべきであり、一般人のように千葉辺りに住んで、2時間の通勤地獄を味わうべきだという意見も耳にするが、果たしてそれはどうだろう。

官僚という立場にある者に対しては、国家の為に公僕として働いてもらえる環境を公が確保する。これは自然なことである。多くの官僚は、国家の為にその能力を発揮してもらわなければならない人材である。現実の問題として、一人のキャリア官僚が任される案件というのは、民間人のそれと比べる対象ではないと思う。勿論、官僚の中には私利私欲丸出しの者がいることも事実ではあるが。

では、国会議員の話。今話題の議員宿舎について。
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赤坂議員宿舎:どうするの?空き室続けば13億円の赤字

東京都港区の一等地に完成し、今月入居が始まった衆院赤坂議員宿舎。破格の家賃設定への批判が高まる中、入居希望議員も、二の足を踏んでいる。そもそも先進国ではほとんど例を見ない議員宿舎は、どんな経緯で生まれたのか。3分の1も出そうな空き室はどうするのか。【野口武則、山田夢留】

 宿舎ができたのは戦後間もない1948年だった。議会ではさまざまな住居問題が論じられ、その中で議員宿舎も取り上げられた。戦後初の衆院選後に召集された46年帝国議会でのやりとり。

 議員「東京での宿泊所がない。政府は新たな代議士が議会に集中できるような途(みち)を開いてやらねばならぬ。バラックでもよろしい。そう困らぬものを考えてくれなければ不親切だ」

 政府委員「地方から出て来られている方が、宿泊のために非常に迷惑をしておられることは痛感している。議会の総意が仰せの通りに進めば、努力したい」

 結局、同議会で建設が決議され、2年後にまず木造50戸の赤坂宿舎が完成した。家賃は1日10円(当時の国家公務員の初任給が2300円)。格安ではあったが、住居の確保が切実な時代だった。

 それから60年後。都内にマンションがあふれる中で赤坂宿舎(3LDKが300戸)は新築された。計画にあったスポーツジムや展望ラウンジはなくなったものの、家賃は月9万2000円。入居を嫌い民間マンションを借りた河村たかし議員(愛知1区)は怒る。

 「格差是正を公約した自分たち(民主党議員)が特権的な宿舎に入居するのは詐欺だ」

 入居はしたが「こんなに批判を浴びるなら、質素なワンルームマンションにしてくれれば良かった」と言うのは自民党の2年生、大前繁雄議員(兵庫7区)。もっとも衆院事務局が01年に実施した非公表の議員アンケートでは、94%が「3LDK以上を望む」と答えており、3LDKは議員の要望をくみ取ったものだろう。
 
ともかく新宿舎はできた。家賃も国家公務員宿舎法施行令に準じており、むやみに上げられない。他の宿舎廃止を含む30年の事業計画の間、同じ空き室状況が続けば最終収支は「13億円の赤字」になる可能性もある(駒崎義弘衆院事務総長の国会答弁を基に試算)。

 どう帳尻を合わせるのか。今月3日、衆院議院運営委員会は入居を呼びかける委員長談話を出した。国民の関心が薄れれば、これに応じる議員が相次ぐかもしれない。一方、全国市民オンブズマン連絡会議が3月に実施した議員アンケートには「民間に売却」「空き室に管理職の公務員を入居させる」などのアイデアが寄せられた。
(以下、省略)

毎日新聞 2007年4月11日 12時35分 (最終更新時間 4月11日 12時48分)
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私が、初めて議員宿舎なるものに入ったのは、建て直し前の赤坂宿舎だった。はっきり言って、国会議員がこんなに汚くて、うす暗くて、古い建物に住んでいるものかと驚いたものである。気の毒としかいえないようなボロ宿舎。私が勤めていた会社の家族寮のほうが格段に綺麗で最新の設備が整っていた。だから、建て直しは必要であったと思う。

国会議員は兎に角、朝が早い、夜も遅い。移動距離も半端ではない。その事情は様々であろうが、多くの国会議員は、分刻みの公務をこなしている。そんな国会議員という立場に対して格安で宿舎があてがわれる。これは、自然なこと。特別なことではないと言えば、多くのご批判を頂いてしまうだろうか?

何で赤坂?それは国会に近いからだろう。もしも、国会が那須高原にあったならば家賃はもっと安くなるだろうが、国会が世界の一等地にあるのだから、世間の家賃相場と比較して高い安い、なんていう議論がそもそもおかしい。

まぁ、多くの国会議員というのは地方から出てきて「参勤交代」のような生活を強いられるわけで、公の為に働く立場のものに対して、公が面倒を見るというのは不思議ではない。

国会議員の安全面、セキュリティー面を考えても一つ処に住んだほうが予算は少なくて住むだろう。問題なのは出来上がってしまった宿舎が国庫に負担を掛けているということ。同時に新たな参議院宿舎を建設しようとしていること。この辺りに議論を集中させないとせっかくの議論も意味がない。

長尾たかしは赤坂宿舎に入る?
・家賃9万2000円以下で、赤坂よりも国会に近いところに物件があれば、入らない。
・見つからなければ、入る。

理由・・・仕事場、つまり国会に近いところに住むことが最優先。
コメント (1)
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