奈良県明日香村にある、明日香村文化協会主催の歴史のフィールドワークに参加してきましたので、その様子を紹介したいと思います。
テーマは「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」です。
※明日香村文化協会「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」より紹介
前回は、「飛鳥宮跡の外郭」でした。
最終回は、「飛鳥時代の木簡の出土場所」を紹介したいと思います。
〇木簡の出土場所
東限塀の痕跡がある、幅約1メートルの小径のすぐ東側の二か所から木簡が出土しました。
1か所目は、民家の入り口付近です。ここからは、「大津皇」・「太来」「大友」などの皇子たちの名を記したとみられるものや、「辛巳年」(681年)等の重要な資料が多く発見されました。
2か所目は、1か所目の場所から南に約30メートル位の所です。現在、空き地になっています。ここからは、「大花下」や「小山上」等の冠位の名称を記した木簡が発見されました。特に「大花下」は、649年に定められた19階制の冠位のひとつで、664年までの15年間のみ存在したものです。この発見は、飛鳥京跡の遺構の年代決定のうえで非常に重要な発見でした。
木簡の出土場所は、普段の生活道路沿いにある場所です。このような、貴重な木簡が埋まっているとは思いもよりませんでした。
今回の「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」のフィールドワークにさんかしてみて、知らないことが多くありあらためて「飛鳥」の奥深さを感じました。とても有意義な時間でした!
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