泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

明日香村真弓にある「マルコ山古墳」

2024年09月09日 21時38分24秒 | 歴史
奈良県明日香村大字真弓に所在する「マルコ山古墳」は、真弓丘陵の尾根南斜面に位置し、横口式石槨を有した対角長約24mの高さ約5mの二段築成の多角形墳と思われます。
墳丘の北側には石敷が巡ることや排水施設の存在が発掘調査で確認された。埋葬施設は、凝灰岩の切石を組み合わせて築いた横口式石槨で、床や天井部分、奥壁、側壁など計17石で築かれ、天井石の内側は屋根形に掘り込まれています。
墳丘部分は調査で墳丘北裾に暗渠排水溝やバラスが敷かれていることが確認されています。
墳丘の西南方向から大きな盗掘孔があり、鎌倉末期から室町初期にかけての盗掘が遺留品から判明しています。 
石室内は全面に漆喰が施されていましたが、残念ながら壁画は描かれていません。棺は、杉板を銅釘で組み合わせた木棺が想定されており、棺の表面は、黒漆や朱漆によって仕上げられた麻布が張り合わせてある。出土した遺物には、鉄釘や銅釘、金銅六花形飾金具、金銅製大刀金具、尾錠などがあります。遺物は、飛鳥資料館で見ることができます。
これら、墳丘、石槨、木棺、出土遺物などから、高松塚古墳やキトラ古墳と同様の石槨構造であることが明らかとなり、7世紀末〜8世紀初頭に築かれたと考えられています。
現在は史跡整備により築造当時の姿に復元されています。
また、マルコ山古墳がある真弓の丘陵には、終末期古墳が数基あります。
この古墳の謎として、同時期に造られたキトラ古墳や高松古墳には壁面が描かれているのに、この古墳には漆喰までしているのにどうして壁面が描かれなかったのでしょうかね❔

                





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