先日、歴史大好きなサークルの皆さん約150人と一緒に学芸員さんの案内のもと、京都府城陽市にある古墳群「久津川古墳群」を歴史散策してきました。
前回に引き続き、山城最大の古墳群「久津川古墳群」歴史散策(2)を紹介したいと思います。
(行程)
近鉄京都線寺田駅(集合)ー城陽市歴史民俗資料館ー水度神社ー尼塚古墳ー久世廃寺跡ー正道官衙遺跡ー芝ヶ原古墳ー上大谷古墳群ー丸塚古墳ー久津川車塚古墳ー芭蕉塚古墳ー青塚古墳ー久津川駅(解散)
今回は、久津川車塚古墳ー芭蕉塚古墳ー青塚古墳ー久津川駅(解散)の歴史散策の様子を紹介したいと思います。
「久津川車塚古墳・丸塚古墳・芭蕉塚古墳・久世小学校古墳(芝ヶ原9号墳)」は、京都府内最大の古墳群である「久津川古墳群」を代表する古墳4基です。
その中心である「久津川車塚古墳」は、 5世紀前半に築造された山城地域最大の前方後円墳です。三段に築かれた墳丘には葺石と埴輪列が施され、周囲には二重に周濠がめぐります。外濠を含めた全長は 272 mで、墳丘の長は180mあります。 埋葬施設は長持形石棺を直接埋めたもので 、石棺の内外からは鏡・玉類・ 武器・ 武器・ 武器・ 武具 など多くの副葬品が出土しています。銅鏡7面は、いずれも国の重要文化財です。また、長持形石棺も国の重要文化財に指定されており、実物は現在京都大学総合博物館に保存・展示されています。
長持形石棺のレプリカは、城陽市歴史民俗資料館で展示されています。とても見事に復元されており、見応えがありました。
墳丘の入り口には、被葬者と思われるキャラクターの人物の絵がここにもありました。墳丘に登り、埋葬施設が発見された場所に案内していただきました。
驚いたことに、古墳の一部は、線路によって切断されていました。
「芭蕉塚古墳」は、5世紀中頃に築造された前方後円墳で、 二段に築かれた墳丘には葺石と埴輪 列が施され、周囲 には周濠がめぐります。周濠を含めた全長 は161m、墳丘の長は114mあります。 埋葬施設 は、後円部で粘土槨がみつかっています。「久津川車塚古墳」に続いて南山城地域 を支配 した有力者の墓と考えられます。
久津川駅から数分の所にあり、奈良線の線路沿いの道路脇に柵で囲まれた一角です。横は、スーパーの駐車場となっており説明板によってやっと古墳と分かりました。立入禁止のようで、自由に出入りする事は出来ませんでした。もし説明板が無ければ、雑木林としか見えないのが残念な状態でした。
「青塚古墳」は、34.6m×34m・高さ5.3mの二段築成の方墳です。西槨から鏡・短甲・冑・刀子・鉄刀・鉄鏃などが出土し、東槨から鉄斧・ヤリガンナ・刀子・鉄鏃などが出土しています。槨外から鏡・玉類などが出土しています。墳丘はほとんど削られていますが、濠と古墳の一部が残っています。築造年代は、「芭蕉塚古墳」と同じ時期に築造されたと推定されています。
驚いたことに、なんとスーパーの建物の南西に隣接して竹林がある所が「青塚古墳」でした。金網に囲まれていて、中には入れませんでした。ここも、雑木林としか見えないのが残念な状態でした。
今回の山城最大の古墳群「久津川古墳群」歴史散策は、学芸員さんの案内のもとに、約10キロのアップダウンの多い歴史散策でした。学芸員さんの現地での詳しい説明があり、とても興味深い歴史散策となりました!