泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

新緑の奥飛鳥 「栢森(かやのもり)集落」

2018年05月22日 13時44分32秒 | 散歩

奥飛鳥(おくあすか)は、奈良県明日香村の大字「稲淵」「栢森(かやのもり)」「入谷(にゅうだに)」の三集落周辺を指します。万葉集に多く詠まれている、飛鳥川流域に点在する農地・森林などの景観が文化財保護法に基づく重要文化的景観に選定されています。奥飛鳥には美しい棚田が広がり、まさに「日本のふるさと」という風景が見られます。

今回は、新緑の奥飛鳥「栢森(かやのもり)集落」について紹介したいと思います。

集落散策していると、集落の中心に「加夜奈留美命神社」が鎮座しています。ご祭神は、「加夜奈留美命(かやなるみ)」とされています。この神様は、古事記にも日本書紀にも登場しない神様ですが、出雲国造神賀詞(いずものくにのみやつこのかむよごと)という祝詞にのみ登場します。大穴持命(オオナモチノミコト)が国土を天孫に譲って出雲へ去るのですが、その時、自らの和魂(にぎたま)と子女の御魂を大和に留めて皇室の守護とします。ひっそりとした神社です。

栢森集落を南東に抜けると、道は芋峠に続く小峠道と大字入谷への道に分かれます。坂の上の入谷(にゅうだに)という集落へ向かう道を登っていくと、「女渕」への案内板が見えてきます。
しばらくその道を進むと、周りの雰囲気が変わってきます。渓流が近づき、瀬音が聞こえてきます。足場も川石で作られた沢道となり、その奥まったところに「女淵」があります。滝が造るこの淵は深く、竜宮に届くとか女龍の棲む淵との伝承もあります。雨乞いの儀式も行われたとも言われてます。飛鳥川の源流ともなる所です。

奥飛鳥「栢森(かやのもり)集落」は、飛鳥川と一体となったとても趣のある集落です。四季折々に違う表情を見せてくれる飛鳥の風景は、古き良き日本の景色が、そのまま残っている処ですよ!

                                  

 

 

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