
丘みどりさんは、先の市川由紀乃さんと肩を並べると言ってもいいほど、このところ華々しい活躍で、人気もトップクラスの女性演歌歌手です。
その彼女の新曲は2月13日に発売された『紙の鶴』です。
転機となった『霧の川』そして『佐渡の夕笛』『鳰の湖』と幽玄でドラマチックな路線により、彼女が今日の地歩を固めたわけですが、この『紙の鶴』では雰囲気を変え、メジャー調で、彼女の新たな魅力を引き出す曲になっています。
紙の鶴とはもちろん折鶴のことで、かつては昭和歌謡の名曲、千葉紘子さんの『折鶴』があったのを思い出します。
会えない人のことを思いつつ鶴を折り、その鶴が相手へと飛んで行くことを想像して思いにひたるといった内容です。彼女の歌唱は、やさしい気持ちが曲全体ににじみ出ており、聴いていて心地よいやすらぎを感じさせます。
特徴としては、鶴が飛ぶ様子を「ゆくら ゆくらに」「ほうら ほろほろ」「ひらり ひらさら」と擬態語に工夫をこらした新鮮なフレーズで表現しており、響きが印象的です。
彼女がこの曲を歌うときは、折鶴を手にしていて、イントロ中に着物の襟に入れ、曲のラストでそれをまた取り出すという演出をして、彩りを添えています。
彼女にはこの曲のヒットで、さらに大きく飛躍してほしいと思います。きっとカラオケでも多くの人に愛好されるのは間違いないでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=7Y05N0Jq1Gw