ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.9.19 1,500番目の記事に寄せて~スマホ・デトックスの1日

2014-09-19 20:50:06 | 日記
 昨日は夏休み明けで都心会議のため出張。覚悟はしていたものの、出勤してから昼前に出かける迄、溜まりに溜まったメールや仕事を大車輪で片づけた。
 帰路には私鉄の電車遅延に遭遇し、ちょっとぐったり。

 一方、息子は朝一番で予約していた歯科クリニックの検診を終え、地元のお友達と待ち合わせして都心に繰り出し、買い物やらカラオケやらを愉しんで、夕方帰ってきた。夫も定刻には帰宅し、久しぶりに3人揃って自宅のダイニングテーブルで夕餉を囲んだ。

 ようやく金曜日になった。夫は息子と遊ぶために夏休み4日目を取得。
 2人が家にいるということで、なんとなく朝からのんびりまったりムード。一人ブツブツ言いながら平常通り家を出たものの、坂道を降りたタイミングでスマホを充電器に入れたまま出てきてしまったことに気付いた。もう一度坂を上って取りに戻る元気はなく、今日はスマホなしのデトックス・デーにしようとそのまま職場に向かった。

 息子とお出かけ前の夫から「スマホを届けようか」と連絡が入ったが、「なければないで大丈夫だから」と有難くもお断りした。
 そんなわけで、期せずしてスマホ・デトックスの1日になった。
 仕事中、机上にスマホを置いておくと、ノートPCのメールチェックに加えて、スマホメールやらラインの受信のランプが点いて、落ち着かないこと甚だしい。
 もちろん、勤務時間中はバックに入れたままにしておけば良いのだけれど、高齢の両親もおり、もし何か緊急連絡が入ったら・・・と思うと、なかなかそうも出来ず、痛し痒しである。

 貧乏性なのは自他ともに認めるところで、 “既読スルー”のまま放っておけない性質(たち)である。だから、受信に気付けばなるべく早く、昼休み等に返事を返すことになる。ああ、本当に振り回されているなあ、と思う。

 今日はそのストレスがなく、なんとも心穏やかだった。気にならないと言えば嘘になるけれど、こんな日があってもいいな、と思う。便利な道具を使いこなすというよりも、気付けばむしろ振り回されている毎日が情けない。

 さて、もうすぐ開設5周年を迎えるこのブログ、今日の記事で1,500本を数える。
 5年弱で1,500。1年換算で300ほどになる。一時は毎日更新を目指したこともあったけれど、無理やり絞り出して自分の首を絞めるよりも、書きたいことがある時だけ・・・と少しペースダウンしてから1年半が経った。私が伝えたいことをその通り受け取って頂けているのかどうかは知る由もないけれど、まあ良く続いている方ではないかと思う。
 こうした再発闘病ブログだと、5年続くというのは長い部類なのかもしれない。残念ながらずっと更新が途絶えているものについては、管理人による更新が叶わなくなった、ということだ。もちろん、ご家族等が引き継いでいるケースもあるけれど、そうそう多くはない。

 この後、今のペースのまま2,000本の記事を目指すとしたら、あと2年弱かかる算段だ。なんとか元気で達成出来ればいいな、と思う。が、果たして“神のみぞ知る”だ。
 出来ればストレス・フリーに細く長く続けていきたい、とひたすら願うばかりである。


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2014.9.17 親はリハビリデー、息子はクリニック後、友人と再会

2014-09-17 20:58:23 | 日記
 大事を取って今日まで休みを取っておいて良かった。どうも一昨日から気付けば鼻血が続いている。大分粘膜がやられている様子だ。先月末から新しく始めたランマークにもデノタスチュアブル錠の副作用にも載っていなさそうなのだけれど・・・。
 休暇の特権で朝の連続テレビ小説をベッドの中で見終わり、のろのろと起き出す。

 息子が巣立って半年近く。すっかり夫と2人の生活パターンが出来上がってしまい、リビングに大男の息子がいると、何やら家が小さくなったような気がする。

 朝食後、かかりつけのクリニックへご挨拶かたがた健康診断に出向いた。院長先生に先週熱を出して寝込んだ以外は元気に過ごしていたことをご報告。いまだ少し喉が赤いようである。
 先生にはいろいろ冷やかされ、これからのアドバイスも頂く。お土産をお渡ししたところ、素敵な七宝焼きのピンブローチを頂いてしまって恐縮しきりだ。薬局ではお久しぶりですね、ということで5日分の風邪薬を頂いてきた。

 そして、普段は仕事で直接受け取ることの出来ない、お花のお届。配達してくださる方に初めてお目にかかってご挨拶することが出来た。
 今日はデンファレ6本、淡い黄色のハイブリットスターチス2本、ロベヤシ2本。花言葉はそれぞれ「美人」、「いたずらな心」、「勝利」だという。早速活けてみたら、とても豪華だ。「シンガポールのチャンギ空港みたいだね。」というのが夫の感想。なんともはや・・・。

 さて、息子は高校時代の仲良し5人組で会う約束とかで、クリニックから帰宅するや否や、都心までお土産を抱えて出かけて行った。無理だろうなと誘うのを遠慮していた予備校通いの2人も、昼休みなら大丈夫ということで、予備校近くで5人でランチだそうだ。その後、大学生3人でカラオケに繰り出すとのこと。ああ青春!羨ましい限りである。
 今回は1週間ちょっとの短い帰省だけれど(だからこそ?)、毎日お忙しくもスケジュールがぎっしり詰まっている模様。今晩も一体何時に帰ってくるものやら・・・。

 久しぶりに3人分の夕食の準備を、と思っていたが、また2人の夕食である。
 私は午後から、これまた久しぶりにリンパプラスヨガのレッスンに参加。ウイークデーの午後のクラスに参加することはなかなか出来ないけれど、満員御礼でびっくり。もちろん、いつもの夜や土日のクラスとは違う顔ぶれだ。この5日間、夫や息子に負けじとすっかり飽食を重ね、気付けばなんとなく身体が重く浮腫んだ感じがしていたけれど、たっぷり汗を流してリフレッシュすることが出来た。 

 さて、明日から2日間頑張れば、また週末がやってくる。
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2014.9.16 旅行最終日、大仏様と別れを告げて京都へ、そして帰宅

2014-09-17 13:10:51 | 
 4泊5日の旅行も最終日。家族3人で4泊もの長い旅行をしたのはどれくらいぶりだろう。息子が小学校5年の時、実家の両親と出かけたオーストラリア旅行を最後に、中学受験と私の再発治療のため、海外旅行は5年間の間、お預けになった。その為、息子はその時作ったパスポートをたった1度しか使うことがなかった。3年前、勤続25年休暇を使った台湾旅行は3泊だったし、一昨年のベトナム旅行は実家の両親も一緒だったから、もっと前の話だ。

 最終日は特に予定を入れず、ゆっくり朝食を摂った後はホテル界隈を散策して京都に戻る予定だった。が、息子が「折角だからやっぱり大仏様に行きたい」と言うので、普通に起床することに。おまじないのように足湯を済ませて、ダイニングルームへ向かう。

 昨日が茶がゆ定食だったので、今朝は洋定食をチョイス。選り取り見取りのビュッフェも良いけれど、どうしても立ったり座ったり、と落ち着かない。最初に一つ一つチョイスしながら、コースのように運んで頂けるセットメニューはとても優雅である。ふわふわのパセリオムレツや、メープルシロップをたっぷりかけたフレンチトーストを堪能。ショップでお土産を調達しながら部屋に戻る。

 荷物をまとめてチェックアウト。荷物を預け身軽になってから、タクシーで大仏殿の入り口まで。ここを訪れたのも10年以上ぶり。前回は、参道に入るや否やお煎餅目当ての鹿から追いかけられて半べそをかいた息子。この入り口に到着するまで随分時間がかかったものだ。今日はいきなり入口なので、そのまま参拝に向かう。

 今日も青空のいいお天気。今回の旅は本当にお天気に恵まれた。普段、日中は外に出ないから、こんなに強い陽射しを浴びると体力はかなり消耗する。顔や手足だけでなく眼まで日に焼けてとても疲れる感じだ。それでも最後の観光スポットということで、金堂をバックにしっかり写真撮影に励む。
 大仏殿・金堂に入ると、圧倒的な大きさの廬舎那仏が鎮座ましましている。像の高さが15m弱というのだから、同じく像高が11m強だという鎌倉の大仏様より3割増しの大きさだ。
 ここは堂内も撮影自由という太っ腹さが有難い。柱の通り抜けで盛り上がっている中国人観光客達に交じって、息子も再びトライ。あの時スイッとすり抜けて、ニカ~ッと大笑いしながら出てきた小学2年生が、身を細めつつ「4月当時の体重だったらとても出てこられなかった」とようやく廻り出てきた大学1年生になった。
 訊けば、南大門の両仁王像は来月、初めて長風呂に入ってこれまでの垢や汚れを落とす予定だという。御二人揃って拝めるのは今月までということでラッキー。しっかりポーズを真似して写真を撮ってくる。
 私たち同様暑さに顎を出し、日陰で涼んでいる沢山の鹿たちに別れを告げてホテルに戻り、荷物をピックアップしたら近鉄奈良駅までタクシーで移動。

 特急で京都までは僅か45分である。発車すればほどなくして平城京址公園を突っ切り、車窓右からは大極殿、左には朱雀門を望む。途中、美しい緑の田園風景を過ぎながら、あっという間に見慣れた京都の街に戻ってきた。

 駅ビルで昼食を摂り、「ちゃんと掃除してあるし、大丈夫だけど」という息子の言葉に半信半疑ながら、タクシーで下宿へと目指す。
 そして入ったところ、・・・やっぱり・・・である。すぐさま夫と私は手分けをして腕まくり。掃除と洗濯を頑張る羽目に。一体どこをどうやって掃除しているものやら。一人で暮らしているんだから、自分が良ければそれでよい、と言うのだけれど、とてもこれでは勉強なんぞ出来る環境ではない。
 滞在時間3時間弱、洗濯機を目いっぱい3回回し、干しっ放しだった洗濯物を片付け、あちこち這いつくばって掃除をして、グッタリ。荷物をまとめ、寮長さんにご挨拶をして、再び駅までタクシーで戻る。
 新幹線の時間まで小一時間あったので、最低限のお土産を買い、駅弁も調達。カフェで新幹線50周年記念の甘味セットを頂いてほっと一息。なんと、席を立った息子が夫に京菓子のお土産を買ってきてくれる。夫は感無量な感じ。冗談で「あら、私にはないの?」と言ったら、私にも。部屋の片づけの罪滅ぼしか。いやはや、大変なことである。

 普段より1時間半ほど遅い電車に乗り込み、名古屋を過ぎる頃には辺りは暗くなってきた。食後はお約束のアイスクリームを頂き、定刻に病院最寄駅まで戻ってきた。
 JRを乗り継ぐと、ラッシュの時間はとうに過ぎているのに席を確保するどころではなく、立ちん坊で私鉄乗換駅まで。そして、息子は約半年ぶりに最寄駅にご帰還である。
 
 さすがに疲労困憊していたが、なんとか頑張って洗濯機を回し、汚れものだけ片付ける。なんだかんだして入浴したら、ベッドに入る頃にはあっという間に日付が変わってしまった。
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2014.9.15 旅行4日目、法隆寺、斑鳩・西の京へタイムスリップ、大満足の1日

2014-09-15 22:01:21 | 
 昨夜は、今回の旅行で初めて日付が変わらないうちに眠りにつくことが出来た。朝も遅めに起床し、お約束の浴槽足湯を済ませる。足湯をすると体は温まるし、沢山歩いても疲れや浮腫みが出にくくなるような気がするので、旅行中のこの儀式は欠かせない。
 そして、庭園を見ながらダイニングルームで名物の茶がゆ朝食を美味しく頂く。

 今日は10時出発、所要7時間の1日観光コースを予約している。タクシーで近鉄奈良駅まで向かった。夫は和菓子屋さんでバスの中でのお楽しみに、とお菓子を調達してから乗り込む。本当にマメというか準備が良い人だ。
 1番前の列に3人並んで、いざ出発。40分ほどで法隆寺へ到着する。道中“帯解寺”のエピソードを聞きながら、渋滞もなくあっという間だ。

 前回、10年近く前に訪れた時は、ちょっと遠いので、と諦めた日本最初の世界文化遺産・法隆寺。ようやく念願かなっての参拝である。
 今日も素晴らしいお天気に恵まれた。鰯雲が浮かぶ青空に飛鳥時代の姿を伝える木造建築が映えて、美しい。まずは南大門をくぐり、エンタシスの柱等当時の建築の粋を集めた中門・廻廊を過ぎ、塔と金堂を中心とする西院伽藍から参拝開始。
 金堂内部の釈迦三尊像にお参りした後は、五重の塔へ。最下層の内陣には奈良時代の初めに造られたという塑像群の寝釈迦像もあり、目を見張る。大講堂を経て、聖霊院を過ぎ、子規が「柿食へば鐘が鳴るなり」と詠んだ茶店跡の歌碑で記念撮影。平成10年落成の大宝蔵院では、国宝、重要文化財のオンパレード。夢違観音像、歴史の教科書で目にした玉虫厨子等を拝観。次々と現れる宝物類にだんだん感覚が麻痺してくる。それでも、百済観音像の八頭身のすらりとした姿と優美な表情にうっとり。

 そして東伽藍へ移動すれば、聖徳太子を供養するための殿堂、一万円札の透かしでお馴染み・八角円堂の夢殿が。袴腰形式の東院鐘楼等など、あまりに見どころ満載で早くも記憶がオーバーフローしてしまう。ガイドさんの説明がとても素晴らしく、その場では随分お利口さんになった気がしたのだけれど・・・。

 その足で、お隣の中宮寺へ。ここのご本尊は国宝・如意輪観世音菩薩の半跏思惟像で、三大半跏思惟像の一つだという。以前も書いたとおり、京都・広隆寺の弥勒菩薩像が大好きなのだが、中宮寺の像は、スフィンクスやモナリザと並ぶ「世界の三大微笑像」と呼ばれているという。説明を伺いながらそのアルカイックスマイルのお顔の美しさに見入ってしまう。

 ここで午前中のみのコースの方たちは解散、自由散策となる。私たち1日コース参加メンバーは、法隆寺門前の食堂で名物・柿の葉寿司がきれいに盛り付けられた昼食を楽しむ。息子の食後のデザートは当地限定・柿のソフトクリームである。

 午後は半分ほどの18人になり、バスは臨済宗大徳寺派・慈光院を目指す。茶人・片桐石州の茶の教えが息づいている。石畳の坂道には打ち水がされていて、涼しさが心地よい。重要文化財指定の書院は茅葺きの農家風の外観。境内全体を一つの茶席とした風情になるよう演出したという。そこで美しい庭園を愛でご住職のお話を伺いながら、お抹茶と片桐家の家紋である矢切を模した打ち菓子を頂く。先代のご住職には本堂の鳴き龍まで特別にご案内頂く。体中が痺れるほどとても良い音が鳴って大満足。何かいいことがありそうな予感がして、思わずガッツポーズである。

 続いて法相宗大本山・薬師寺へ。10年近く前に訪れた時は、金堂も塔も、もっと朱の色が赤かったように記憶していたが、すっかり渋い落ち着いた色合いになっている。残念ながら東塔は平成の大解体修理中で姿を拝むことは出来ない。あと5年かけて東京オリンピック前には間に合わせる、という予定だそうだ。大講堂の弥勒三尊像の大きさに圧倒される。医王如来様には身と心の病気を救って頂けると思うと、知らず知らずのうちに合掌時間が長くなる。
 参拝の帰りには、門前の老舗店で、ガイドさんお薦めの牛蒡の奈良漬を買い求めた。

 そして、最後は唐招提寺。境内の至る所で、白と薄紅の萩の花が小さな花を咲かせて迎えてくれる。鑑真和上の私寺から始まるこのお寺、井上靖がその生涯を「天平の甍」と題して描いたことで有名だ。前回訪れた時、平成の大改修中で、門から中を覗いただけで残念無念で引き返した所。今回は満を持しての再来である。南大門を入り、眼前に迫る金堂の偉容にいきなり圧倒される。堂内の廬舎那仏、薬師如来像、千手観音像の巨大な乾漆仏も、造像以来初めて堂外に出て修理されたそうだ。
 ここでしか求められないという額紫陽花の香りを模したお線香を仏様用に購入して、本日の観光は無事終了。

 昨日訪れた平城京址の朱雀門を車窓から眺めつつ、近鉄奈良駅まで戻ってきた。フル参加の私たちは、全部で4キロ近く歩いた計算になるという。
 それにしても、今日もまたてんこ盛り。居並ぶ国宝を見るのに忙しく、重要文化財すら素通りするもったいなさに、なんだか申し訳ないくらいだ。
 若い時に訪れてもそれほど胸に響かなかった沢山の仏像に、知らぬ間に心を奪われている。まあ、齢もとったし、病との付き合いも長くなったし、ということだろう。
 
 今回の旅のように、これほど朝から晩までフルに観光に費やした旅行はいったいどのくらいぶりだろう。いつもは、夫と息子が出かけても私は全スケジュールに付き合うことはなく、ホテルで本を読んだり一人のんびり過ごして体力温存する時間を持つのが常だった。
 これは、他でもなく体調が落ち着いているということだ。もちろん、こんな有難い時間がいつまで続くかわからないけれど、今、この時間、生かされている瞬間を精一杯楽しみたいと思う。

 さすがに疲れたのか、帰りのバスの中で鼻血が出てしまい、ちょっと慌てる。なんとか止まってくれたけれど、駅に到着して、そのままタクシーに乗り換えてホテルに戻ってきた。
 そのまま部屋に入らず、ティーラウンジでケーキと紅茶を楽しむ。夫はちゃっかりシャンパンとケーキのセットを注文してご機嫌である。
 
 今夜は、今回の旅の最後の夜だ。数日遅れの夫の誕生日祝いということで、メインダイニングでフレンチのコースディナーを予約してあった。3人で乾杯をして、美しく盛り付けられたお皿の数々を愛でながら、舌鼓。心豊かな贅沢な時間が流れた。

 明日は再び京都に戻り、3か月ぶりに息子の下宿へ。掃除洗濯と一連の家事を済ませてから、息子ともども帰京の予定である。
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2014.9.14 旅行3日目、ハプニングの末大和路へ、憧れのクラシックホテルにチェックイン

2014-09-14 21:33:22 | 
 昨夜は皆遊び過ぎで疲れ果て、熟睡出来た模様。浴槽足湯でとりあえずリフレッシュし、寝坊助息子を追いたてながら朝食ビュッフェレストランへと向かう。

 今日も引き続きいいお天気。降水確率0%の予報だ。おかげさまで旅は折り返し地点、3日目も秋の青空に恵まれている。
 あれもこれもと目移りしながら、ゆっくりたっぷり贅沢にエネルギーチャージ。息子が美味しそうに飲んでいる絞りたてのグレープフルーツジュースが羨ましくてたまらない。タイケルブを服用中なので、大好きなグレープフルーツはご法度なのだ。

 部屋に戻って荷物を片付け、ゆるゆるとチェックアウト。JR線・大和路快速に乗車。ここで、いきなりハプニング。とても乗れないだろうと思っていた電車に間に合うかも、ということで、夫と私は階段を急いで降りる。「○○(息子)はいる?」と夫に訊けば、大丈夫と言うので、姿を確認しないまま乗り込んだところ、即ドアが閉まる。と、ホームに豆鉄砲を喰らったような顔の息子が立ち尽くしているではないか。さすがに車掌さんは一旦閉めたドアを開けてくれることはない。次の駅で降りることにしてLINE連絡。それにしても便利な世の中になったものだ。
 次の駅で降りた私たちは、息子が乗ってきた次の快速を待ち、ようやく合流。夫は息子からブーイングの嵐で、エナジードリンクをご馳走したり、の大変なスタートになった。

 30分ほど電車に揺られ、国のまほろば・奈良駅に到着。タクシーで宿泊先ホテルに向かう。ここは前から一度泊まってみたかったクラシックホテルだ。これまで横浜、日光、箱根、丸の内・・・と宿泊してきた。今回のホテルをクリアすれば、あとは軽井沢でコンプリート。軽井沢はなかなか宿泊予約が取れないのだけれど。

 チェックインまでは時間があるので、荷物を預けた後は、タクシーの運転手さんから勧められた新薬師寺を訪れることに。
 その道すがら、登録有形文化財として指定されているという志賀直哉旧居があった。ここは昭和3年、直哉が自ら設計し、数寄屋造りで有名な京都の大工に建築させたものだという。「暗夜行路」を完結させたという2階の書斎で、ちょっとタイムスリップしながら物思いに耽ってしまう。
 1階には、文人であり美術にも造詣の深かった直哉を慕う文人、画家たちが多く集ったサロンも。書斎、茶室、サンルームやダイニング等、目を見張る広さだった。思いもかけず、静謐な時間を過ごすことが出来て大満足。

 そして、坂道を登りながら、十二神将立像で有名な新薬師寺へ向かう。薬師如来を信仰する人を守るという夜叉の大将は12名。本堂では干支それぞれ身の丈180cmほどの大きな像が本尊・薬師如来像の回りを丸く囲んでいる。12体のうち「辰」だけは国宝ではないというので、辰年の父が一緒だったらちょっといじけてしまったかもしれない。3人それぞれ自分の干支の神将の前に蝋燭を灯してお参りする。

 帰り道、ちょっと普通のお宅を改造したようなカフェに入って遅いランチを摂る。(何と失礼なことに)それほど期待していなかったのだが、食事がどれもとても美味しくてラッキー。すっかり元気になって、そのまま世界遺産・春日大社まで歩く。

 境内の南側参道から入った形になり、若宮15番巡りから。まずは隣り合う1番の若宮神社と15番の夫婦大国社へ。ピンクのハートの形をした夫婦円満を願う絵馬を納めてくる。「いつまでも仲良く、お互いを思いやれますように。家族揃って笑顔でいられますように」としたためた。そのほか、なんと我が家の名字と同じ神社もあり、当然ながらお参りする。
 ご本殿のお参りも済ませ、見事な朱塗りの回廊を愛で、帰り道は鹿と戯れつつ、緑の美しい公園までぶらぶらと散策。10年以上前に実家の両親と5人で訪れた時、鹿にお煎餅をやるのが怖くて、鼻先が近づくとお煎餅を放り投げて逃げ回っていた息子だったが、さすがに今回は上手に調整しながら楽しんでいた。鹿も大人しく人慣れしていてせがむのが上手。後ろ足で立って顔を伸ばして、なんとも健気なシャッターチャンスをくれる。

 そして、今日最後の目的地は夫のリクエストで平安城址公園だ。タクシーで移動する。朱雀門は実に立派である。青い空に朱色が良く映える。遠くに見える大極殿までは片道徒歩10分かかるという。そこまで行く間に入り口が閉鎖して遠回りしなくては戻ってこられないと言われ、写真撮影のみにとどめて、最終の“ぐるっとバス”に乗り込み、ホテルまで戻ってきた。

 そして「関西の迎賓館」へチェックイン。今朝チェックアウトしたホテルと打って変わって、1909年創業桃山御殿風檜造りの本館のクラシックなお部屋である。
 荷ほどきをしてふと見れば、夫と息子は同じ格好をしてベッドでお夕寝しているではないか。親子というのは本当にどこが似るのかわからないものだ、と苦笑する。
 今年創業のホテルと比べれば、使い勝手はちょっと劣るけれど、この2日間は高い格天井、マントルピースやクラシカルなドレッサーを備えた、時を超えた優雅な空間で、命の洗濯である。

 態勢を整えてから、徒歩で夕食に出かける。ホテルの辺りは真っ暗。ようやく一番の繁華街に出ると、明るくなりホッとする。が、既にシャッターが閉まったお店も多く、なんとなく焦ってしまう。コンビニは殆んど見当たらない。スーパーで飲み物等を急いで調達。近鉄奈良駅の近くで食事をして、帰路はタクシーで戻ってきた。

 明日は一日定期観光バス乗車の予定。
 たまった疲れで体調が悪くならないように、今日は早めに休みたいと思う。
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